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2015年2月5日木曜日

[CDレビュー]  Party Rockets「TRIANGLE」


Party Rockets「 TRIANGLE」
(2014/12/17)

1. RAINBOW!
2. Let’s Go!!
3. MIRAIE
4. 初恋ロケット
5. 絶対LOVE
6. 日常ドリーマー
7. スタートライン
8. アゲハ今
9. ROCKIN’ HORSE BALLERINA
10. KASABUTA
11. Secret Moon
12. 弾丸ハイジャンプ
13. セツナソラ
14. イマジンな愛の歌
お気に入り度:★★★★★★★★★★ (10/10)



Party Rocketsの1stアルバム。仙台を拠点に活動する3人組アイドルグループの作品。
彼女たちもまた、近年数が増えたロックなアイドルの一組ですが、
その中でもここまで楽曲が良いことには驚きました。間違いなくトップクラスといっていいでしょう。

まず1曲目「RAINBOW!」2曲目「Let’s Go!!」はポップなバンドサウンドをバックに
元気な歌唱を聴かせてくれる、正統派アイドルソングに仕上がっているが
続く3曲目「MIRAIE」は、エリック・マーティンさんの作曲による
シリアスなロックバラードとなっていて、ここでアルバムの雰囲気がガラっと変わる。

そして4曲目「初恋ロケット」は、ガールズメタルが好きならば即反応しそうな
重厚なイントロ~Aメロから、Bメロにいくにつれて徐々に雰囲気が変わり、
そしてサビで一気に解き放たれたかのようにポップなメロディと共に抜群の開放感が押し寄せる。
デビュー曲にしてこれぞパディロケの代表曲といっていいでしょう。
ラストの大サビの「♪発射まであと10秒 3、2、1、行くぜ」がたまらなく熱い。
ここはぜひライブで一緒にカウントダウンしたい。

5曲目「絶対LOVE」は洋楽ハードロック風の曲で
サビメロの起伏が少ないながらも痛快で可愛らしい曲に仕上がっている。
6曲目「日常ドリーマー」もHR色の強いアレンジと伸びやかなサビが共に素晴らしい。
こちらも「引き金ひけ」「光になれ」といった熱いメッセージが曲中にこもっている。
8曲目「アゲハ今」も疾走感抜群のロックナンバー。Aメロの「Get up Get up」連発と
サビの「ガンガン」連発は一度聴いただけで忘れられない。
最高です! メタリックなアレンジを随所で聴かせつつも、
なおかつメジャー感のあるメロディを持ち合わせたキャッチーな曲を
こんなにもたくさん聴かせてくれるとは! 作家に恵まれ過ぎ。
これら中盤の楽曲の数々は、まるで女性版JAM Projectみたいだ。
以前にはKAMEN RIDER GIRLSにも同じことを言いましたが、パティロケにも言えるのでは。

そんな今作の曲の中でも最高傑作といっていいのが10曲目「KASABUTA」。
10代の頃の心の葛藤を歌った曲で、たまらないほど切なくなるような歌詞の数々を、
しょこたんやエイルさんが歌ってもいいぐらいの抜群の爽快感を持った
メロディにのせて歌う。サピメロの良さは一撃必殺級。
この曲はもしも曲調がバラードだったら、歌詞が重過ぎて何度も聴きづらかったと思う。
爽快感のある曲調にのせて歌うことにより、これまでの辛かった思い出や、
心のモヤモヤを全て吹き飛ばしたいんだと言わんばかりの説得力を持った曲となった。
「見えないガードレール越えたいのに」これこそが一番望んでいることなんだなと・・・
文句無しの大傑作。年間ベストでも本当は10位以内に入れたかったですよ。


アルバムの終盤3曲は再びポップ感を増したバンドサウンドをバックに
表情豊かな歌を聴かせてくれる。13曲目「セツナソラ」は甘酸っぱいラブソングで、
何ともセンチメンタルな気持ちにさせてくれる名曲。



2015年は私の中で、アイドルロックがアニソンロックに肩を並べる存在になるのでは。
そう思えるほどの名作アルバムでした。今年初のお気に入り度満点作品です。
これまで聴いたアイドルグループのアルバム作品の中での私的最高傑作は、
PASSPO☆の2ndアルバム「One World」(レビューはこちら)でしたが、
今作はそれにすら迫るほどの勢いを感じました。
歌唱については1、2曲目などで不安定さを感じてしまう部分はありますが、
それを吹き飛ばすほどに楽曲がどれも素晴らしい。最新曲の「KASABUTA」では歌唱の方も成長を感じさせられる。
近年の地方発アイドルのレベルの高さを感じられる作品でした。ぜひこれから大きく羽ばたいて欲しいです。



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