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2013年5月30日木曜日

[CDレビュー]  アカシアオルケスタ「ヒョウリイッタイ」


アカシアオルケスタ「 ヒョウリイッタイ」
(2013/3/20) 

1. グンモニ
2. スーパースター
3. 花魁道中
4. シャボン玉
5. 絶ッテ
6. 大暴走
7. 嘘
8. 日々草々
9. ハイライト
10. ヒコウキ雲
11. ショウタイム
12. オモチャ箱
お気に入り度:★★★★★★★★★☆ (9.5/10)





アカシアオルケスタの3rdフルアルバム。
紅一点ボーカルにキーボード、ベース、ドラムの計4人組編成にて
2007年に結成されたインディーズバンドの作品です。

ピアノロックをベースに、曲ごとにジャズや昭和歌謡などの音楽要素を
取り入れたバンドサウンドは、どこか懐かしくも新鮮。
ギターがいないというバンドも珍しいですが、今作ではギター不在を
穴だと感じてしまうようなことは全く無いです。
そんな彼らを知ったきっかけである、2曲目「スーパースター」は、
とにかく明るくてポップで軽快。さらに、優しく背中を押してくれるかのような
ボーカルの藤原岬さんの歌唱&歌詞にも元気をもらえる。
「♪君はスーパースター」だなんて歌ってくれるのが、とても嬉しく感じます。

そして、より歌謡曲色が強くなる3曲目以降の曲も名曲揃い。
ジャズ歌謡に和楽器をミックスさせたサウンドと、
妖艶さを感じるボーカルの歌唱が、共にスリル満点な「花魁道中」、
力強い歌唱&ピアノの演奏の中にも抜群の哀愁が漂うバラード曲「絶ッテ」、
Aメロの低音部分の歌唱にはカッコ良さを感じ、サビで高音になると同時に
曲の方も一気に盛り上がる、レトロな雰囲気のピアノロック「大暴走」、
今作の中で最もロック色が強く、バックの演奏の弾けっぷりがスゴい
「ハイライト」といった曲は、特に素晴らしいと思いました。

そんなアルバムの中におけるクライマックスで、個人的にも最も素晴らしいと
感じた曲は、11曲目の「ショウタイム」でした。
そのあまりのメロディの良さと、希望の未来へ向かって突き進むかのような歌詞には
もはや感激せずにはいられない。ピアノの音を全面に押し出したアレンジで、
ここまで躍動感を感じさせてくれる曲が作れるというのは、これぞ彼らならではの実力。
聴けば聴くほど、今まで味わったことのないような感動が広がっている。
この曲はシングルでも全然いけるぐらいにキャッチーで、万人に勧められる曲でも
あるにもかかわらず、PVすら作られずに埋もれてしまっているのが惜しく感じます。

これだけの実力と魅力があるバンドが、なぜインディーズなのだろうか。
メジャーから未だ声がかからないのか、それとも自らインディーズで活動することを
選んでいるのか、どちらなのかは分かりませんが、ともかく彼らはもっと評価されるべき!
ロックフェスにて偶然出会ったのがきっかけで、まさかここまで大きくハマることに
なるとはその時は自分でも思わなかった。良い音楽に出会えたことに感謝したいです。




2013年5月25日土曜日

[CDレビュー]  LIGHT BRINGER「genesis」


LIGHT BRINGER「 genesis[通常盤]」
(2012/1/18) 

1. 創世 (インスト)
2. ark
3. noah
4. merrymaker
5. Babel
6. カルンシュタインの系譜
7. Just kidding!
8. 光の王女
9. espoir
10. 風
11. Love you
お気に入り度:★★★★★★★★★☆ (9.5/10)




2012年1月にリリースされた、LIGHT BRINGERのメジャー1stアルバム。

紅一点ボーカル擁する5人組HR/HMバンドの作品。今作を聴いただけで、
その実力は既に最近の若手バンドの中ではトップクラスではないかと思いました。
エモーショナルでありながらもメロディの良さが光る楽曲の数々と、
ボーカルのFukiさんの抜群の歌唱力が、共に素晴らしい。
インストを挟んで実質1曲目の「ark」を聴いただけで分かるように、
どの曲もまずイントロの時点からいきなり胸に迫りくるかのように
ドラマチックな曲展開が押し寄せる。そのギターやキーボードの旋律の一つひとつに
凄みを感じる。編曲と演奏技術のレベルの高さを感じさせてくれる曲ばかりです。

特に、先行シングル曲でもある3曲目「noah」と、9曲目「espoir」の
疾走感&破壊力は素晴らしいの一言。さらには歌詞についても、「noah」のサビの
「強いことは辛いだろう 気のすむまで眠ればいい」というフレーズには
さすがのセンスを感じた。
弱い自分が辛いだとか、そんな弱い自分を変えたいなどと歌う曲はたくさんあるが、
強い自分を守り抜くということも辛いんだと歌う曲は、そう滅多に無い。
これぞ目のつけどころが並みの歌手とは違う! 実力者だなと感じさせられました。

さらにアルバム全体を通すと、意外なぐらいにポップな曲が多いのも特徴で、
ガールズロックやアニソン系が好きな人ならば今作は特に聴きやすいかと思います。
特に、タイトルからしてアニソンっぽい8曲目の「光の王女」は、上品かつ
まるで天使のような輝きを感じるミドルナンバーで、後半の曲の中で一番ハマりました。
6曲目「カルンシュタインの系譜」はFuki嬢の圧倒的歌唱力が存分に堪能できる
パワーバラード曲で、さらに歌詞についても「百年土の下で」「千年灰となろう」
といったようにスケールの大きな、一万年と二千年前から愛してる的世界観が広がる名曲。
こういう曲を聴かされるたびに、アニソンとメタルは紙一重だなと思ってしまいます。
ラスト曲の「Love you」はメロディはポップで爽やかなのに、バックの演奏は
まるで洪水のようにドドドドーッとヘヴィサウンドが鳴り響くというのが面白い。
こういう曲でアルバムを締めるのは陰陽座みたいだなと思ったら、
所属レコード会社が同じでした。ついでに言うと水樹奈々ともレコード会社が同じ。
それならば彼らにもアニメ主題歌を1つぐらい回してくれてもいいのに!
と思ってしまいました。

せっかくメジャーデビューしたのに、ほとんど知名度が無いままな現状は残念に思います。
今の音楽性のまま、より多くの人に彼らの音楽が受け入れられる可能性は持っているはず。
いっそのこと、これからリリースされるシングル曲全てにアニメタイアップをつければ
今のALI PROJECTぐらいの知名度と人気は得られるのではないかなとか思ったり・・・
どんな形であれ、これからさらなる躍進を遂げて欲しいバンドの1組です。
まもなくリリースされる2ndアルバムにも期待しています。






2013年5月24日金曜日

[CDレビュー]  怒髪天「ドリーム・バイキングス」


怒髪天「 ドリーム・バイキングス」
(2013/4/24) 

1. 威風怒道 ~愛と栄光のテーマ~(インスト)  
2. 独立!俺キングダム
3. 神様は小学生
4. ドリーム・バイキング・ロック
5. 濁声交響曲
6. あたし、SUPERツラい…
7. 砂上の楼閣 part.2
8. WAZAN
9. ロックバンド・ア・ゴーゴー
10. 男、走る!
11. 愛の出番だ!  
お気に入り度:★★★★★★★★☆ (8.5/10)





怒髪天の通算7枚目のフルアルバム。

まずは1曲目、これぞ入場テーマ曲のような派手なインストから始まり、
続く2曲目「独立!俺キングダム」は、A・Bメロにて演奏される
ノリの良いスカのリズムと、自身を世界の国家に例えた歌詞が面白い。
いつもと少しテイストの違う曲2曲で始まりましたが、どちらも良かったです。
そして3曲目以降は、安定の歌謡ロック。今作もR&E(リズム&演歌)という
独自のスタイルは全くブレていないです。

そんな今作は何よりも、歌詞の素晴らしさが印象に残りました。
3曲目「神様は小学生」は、なぜ神様はなかなか自分に振り向いてくれないのかという
誰しも一度は思うことについて歌った曲ですが、
そんな神様の姿を「やんちゃな小学生」に例えてしまうという、この発想は素晴らしい!
4曲目「ドリーム・バイキング・ロック」は、サビの歌詞が特に熱い。
「俺達ゃまだまだいけちゃう野郎ども」などと歌うバンドが今どき他にいるだろうか!?
こんなことはザ・コブラツイスターズですら言わなかったですよ!
さらに5曲目「濁声交響曲」では、ボーカルの自身の声質を逆手にとって、
そのダミ声を誇りに思うんだとばかりにこんな曲を作ってしまう。
ここまで自分をさらけ出した上で、なおかつ質の高い楽曲を作ってしまうという
その姿はもはや憧れすら感じてしまいますし、聴いてる方も元気になれそうです。

アルバム全体では、後半もう一押しあればもっと良かったかなと。
しかし10曲目「男、走る!」は最も怒髪天らしい、ど演歌ロックナンバーで
後半の曲の中では一番のお気に入りでした。
こちらも歌詞について、男まっしぐらな姿を「まるで夢見る乙女さ」と
例えてしまうそのセンスが素晴らしい。
ただひたすらガツガツした歌詞ではなく、人間の強い一面と弱い一面、
光と影の両面を歌い、色々あるけどそれでも前向きに頑張って走っていこうという
メッセージがアルバム全体に込められているからこそ、聴いていて勇気をもらえます。

ベテランバンドの底力を感じた作品でした。
私も彼らのように、たとえ何歳になったとしても熱いハートを持ち続けていたいです。




2013年5月21日火曜日

[CDレビュー]  妖精帝國「PAX VESANIA」


妖精帝國「 PAX VESANIA」
(2013/3/27) 

1. 序
2. Astral Dogma
3. Solitude
4. 狂気沈殿
5. ココロサンクチュアリ
6. 月鏡反魂シネラリウム
7. Siege oder sterben
8. missing 
9. The Creator
10. Herrscher
11. 空想メソロギヰ 
12. 葬詩
13. 機械
お気に入り度:★★★★★★★★★★ (10/10)





妖精帝國の通算4枚目のフルアルバム。
過去3枚のフルアルバムはベストアルバム名義となっていたことから、
純粋なオリジナルフルアルバムのリリースは今回が初。
メンバーチェンジを経て、ツインギターの5人体制になってからも
初のアルバムとなりました。

初期の「打ち込み系ユニット」から「メタルバンド」へと完全に脱皮したのが
伝わってくる作品。今まで以上にギターの音が全面に出たサウンドと、
お城的歌詞が炸裂する2曲目「Astral Dogma」に、いきなり圧倒されます。
しかし、続く「Solitude」は、今作の中では最も分かりやすい歌詞で
新たな自分へと生まれ変わるんだという決意表明を歌ったメロスピナンバーで、
独自色は残しつつも、応援ソングとして質の高い曲を作ってくれました。
キュートな声質ながらも力を込めて歌う、紅一点ボーカルのゆいさんの歌唱にも
勇気づけられる。こんな曲も歌ってくれるんだというのが、嬉しく思いました。

前半の2~4曲目の疾走感は、たまらないぐらいに最高。
中盤には民族音楽的な要素の入った「月鏡反魂シネラリウム」などの
ミディアムテンポ曲を入れ、そして8曲目「missing」で再び加速。
そして唯一のシングル曲である11曲目「空想メソロギヰ」は、これぞ必殺級の、
彼らにとっての王道であるシンフォニックメタルナンバーで、アルバムのクライマックス。
そして実質ラストである12曲目は、バラード曲の「葬詩」で締めてくれました。
このように、今作はアルバム作品としての構成の美しさも素晴らしい!
やっとオリジナルのフルアルバムとして、完成度の高い作品をリリースしてくれたことが
何よりも嬉しいです。元々これぐらいの作品を作る実力はあると思ってました。

最後に、今作の中でボーナストラック的に収録されている13曲目「機械」は、
なんと筋肉少女帯のカバー曲。
私が本当に好きなバンドというのは、カバーソングを作ったとしても、
これまた昔から大好きだったバンドの曲のカバーを作ってくれるんだなと・・・
シンフォニック成分とゴスロリ成分の加わった、原曲に勝るとも劣らない
さすがの名カバー曲を作ってくれました。こちらも必聴といえるでしょう。







2013年5月20日月曜日

[ライブレポ]  COMIN'KOBE13(ROTTENGRAFFTY、ガガガSP)

(その3はこちら)

いよいよ今回のフェスで観たかったバンドもラスト2組となり、
大学内ステージから次の会場であるワールド記念ホールまで徒歩10分のところを
ダッシュするも、そのホール前には行列ができていました。
これでは開始時間の18時5分に間に合わないのではないかと一瞬思うも、
何とかホール前に着き、立ち見の1階と椅子席の2階への分岐地点では
もちろん迷わず1階の方に向かい、最後の猛ダッシュ。
ホール内に入った頃には、時間は18時20分を過ぎていましたが、
しかしライブのタイムテーブルの方がこの時点で約20分遅れだったおかげで、
ギリギリ間に合いました。間に合って良かった!




・ROTTENGRAFFTY

まず1曲目の最新シングル曲「D.A.N.C.E」でいきなり、このPVの通りに ホール1階がダンスホールと化しました。みんなで踊りまくれて、最高に楽しかったです! 2曲目はこちらも生で聴くのが楽しみだった「金色グラフティー」。 この曲を歌いながらステージ上を縦横無尽に暴れる姿は、生で観るとやはり圧巻。 ツインボーカルというスタイルが、ライブだとさらに迫力を感じることができる。 MCでも「俺たちはライブバンドだ」ということを強調してたのが印象的でした。 ぜひ過去リリースのCDも聴いてライブにも行きたくなりました。 彼らはハードロック好きな人からもっと評価されるべきバンドだと! ・ガガガSP
[セットリスト] ・青春時代 ・国道二号線 ・友よ(新曲) ・線香花火 ・晩秋 ・あの頃の僕は君にとってどう見えるかい (アンコール) ・弱男 今回の出演者の中で唯一、過去にもライブステージを観たことがあるバンドで、 毎年このフェスのトリを務めているという真打ちが登場! これには、待ってましたとばかりにステージ最前列の最前線に突入してきました。 1曲目「青春時代」から、会場はダイブ連発で大盛り上がりでした。 「40代になっても50代になっても一生青春だ!」という、 コザック前田さんの煽り文句にも共感。私もこの心意気を持ち続けたいです。 さらに新曲として、5月に3年ぶりとなるシングル「友よ」を アニメタイタップという形でリリースするという告知が。 「このアニメの作者から、ぜひ主題歌をガガガSPに歌って欲しいとお願いされ、 その曲をエイベックスからリリースすることになりました! ついにガガガSPがエイベックスですよ」と自慢げに語ってました(笑) 最後には「今年のa-nationに出ます!」という宣言までも飛び出しましたので、 ぜひ出てもらいましょう! 期待してます。 そして「晩秋」の前のMCは特に印象に残りました。 「生まれて死ぬことは皆平等、これはどんな権力者であっても同じ。 いつかお迎えが来るのだから、自分からいく必要はない、 死ぬまで生きてやろうじゃないか!」と。 これは、昨今の自殺問題に対する彼らなりのメッセージだなと。 こんな熱いメッセージを目の前で投げかけられたら、 そうだな、これから何があっても頑張って生きてやる!と思えるし、 その直後に歌われた「晩秋」のサビの「死ぬまで生きてやろうじゃないか」 という歌詞もより一層胸にくるものがありました。 これは、パニック障害を乗り越えた過去がある自称弱男が言うからこそ説得力がある。 それならば俺だって頑張れる!こう素直に思えるんだなと・・・ ラストナンバーは「あの頃の僕は君にとってどう見えるかい」。 コザック前田さんの半生を歌ったバラード曲で、ここまでの熱狂から一転して、 この会場を包み込むかのようにじっくり聴かせる、エンディングにふさわしい曲でした。 この曲にも心から共感できる。当たり前ですが私は前田さんとは違う人生を歩んできた、 しかし、「十八十九の不遇期を見せないように」 「ただただ自分を大きく見せるためだけに人をこけにした」などといった、 自分と同じだと思えてくるフレーズが歌詞の中にたくさん詰まっているから共感できるし、 思わず感情移入したくなってしまう。これこそが音楽の持つ力だなと。 一旦ライブが終わり、すぐさま観客からは「♪行けよ男達 山を越え谷を越え」 の大合唱が。他のアーティストでいう「アンコール」にあたる儀式が「弱男」の合唱です。 そして再びガガガSPがステージにカムバック。そして直後のMCでは 「俺たちの出番の前になると、徐々に女の子がいなくなってくる。 この前の福岡のライブでは男率が9割。でもこれがガガガSPの魅力です」 と言っていましたが、しかしこれに対しては、個人的には全然珍しいことでもないぞと、 俺がここ半年ぐらい行ったライブはDoAs以外みんな女性客率1割ぐらいだったぞ、 極めつけは去年末に行ったCyntiaのライブなんて、お客さんの9.5割がおっさんで 女性客はそのおっさんの奥さんと思われる人たった1人しかいなかったんだから これに比べたら十分多いじゃないかと思いました! そんなことはさておき、 最後にはお決まりの「弱男」をお客さんと一緒に熱唱。これぞ超名曲でありアンセム。 シンプルな歌詞&楽曲でありながらも、ここまで心に響く曲は他にはそう滅多に無い。 この場で一緒に歌えたのが嬉しいです。最高に充実した時間でした。 ガガガSPのライブに参戦するのは約4年ぶりでしたが、今回のステージであらためて、 彼らは私にとって一生モノのかけがえのないバンドであるということを再確認しました。 歌詞や楽曲はもちろんとして、MCでのしゃべりの一語一句や、 オリジナルTシャツに書かれた「執念から正念場へ」などといったメッセージの 数々までも含めて、全てが心に響く。その必死さと泥臭さに胸を打たれる。 彼らが出続ける限り、これからもCOMIN'KOBEには毎年必ず行こうと思いました。 今回初めてチャリティーロックフェスへと行きましたが、 やはり、一度にたくさんのアーティストのライブが観られるというのは フェスならではの魅力だなと思いました。 今まで知らなかったアーティストとの出会いがあったのも良かったです。その点では、 個人的にはアカシアオルケスタが一番の収穫だったなと。ぜひ来年も行きたいです。 ということで、来年は会場の開門時間を8時半位にして頂けないでしょうか!? それでは、また次回を楽しみにしたいと思います。

2013年5月19日日曜日

[CDレビュー]  T.M.Revolution×水樹奈々「Preserved Roses」


T.M.Revolution×水樹奈々「 Preserved Roses(期間生産限定盤)」
(2013/5/15) 




T.M.Revolution×水樹奈々による、夢のコラボ曲が誕生。
ということで大いなる期待を持って聴いた作品。やはり期待通りでした。
もともと以前から、男女ツインボーカル曲は聴いていて飽きがこないと思っていた上に
歌うのがこの2人なわけだから、たとえ楽曲が並レベルでも名曲と化すのは確定なわけで…

まず楽曲の方は、疾走感のあるデジタルサウンドと、カッコ良さ抜群の歌詞が良い。
そしてこれに2人の歌唱が合わさることによる化学反応は、やっぱりスゴかった。
1+1が2どころか、5にも10になるぐらいの迫力を感じる。
この2人のボーカリストによる、ボリューム感の挟み撃ちがあれば、
もはや歌詞とか編曲とか細かいことはどうでもいいとすら思う(もちろんそれらも良いのですが)
左フックに右アッパー!連打が止まらない!といった感じで、完全に心を撃ち抜かれました。

ちなみにこの曲はTMRサウンドがベースの曲でありながらも、
水樹奈々のパートが曲を通してちょうど半分ぐらいと、思ったより多かったのも良かったです。
きちんと後輩を立てている西川アニキの心遣いも感じられて、さすがだなと思いました。

ぜひ今年のイナズマロックフェスに奈々様の出演を期待したいです。
そしてトリのTMRのステージにて、ぜひこのコラボ曲を歌って欲しいです。
もしそれが実現されるなら当然滋賀の会場まで行きますから!


2013年5月17日金曜日

[CDレビュー]  BiS「Brand-new idol Society」


BiS「 Brand-new idol Society」
(2011/3/23) 

1. Give me your love 全部
2. BiS
3. 太陽のじゅもん
4. nerve
5. パプリカ
6. Let me sleep
7. サウザンボルト
8. エレガントの怪物
9. ティーンネイヂフレイバ
10. Spoon
11. YELL!!
12. one day
13. レリビ
お気に入り度:★★★★★★☆ (6.5/10)




2011年にリリースされた、BiSのインディーズデビューアルバム。
「エモいアイドル」というだけあって、楽曲の方もそれにふさわしく、
アルバム前半はバキバキと響くロックサウンドがカッコ良くて楽しめます。
自己紹介的な1、2曲目や、シンセ音がウィンウィンと鳴り響くダンスロックチューンの
4曲目「nerve」といった曲は特に素晴らしかったです。

しかし、それを歌うBiSのメンバーの歌唱力の方は、この時点でははっきり言って
ここ数年色んな歌手の歌を聴いてきた中でもワーストクラスといっていい。
歌詞カード無しでは歌詞が聞き取れないぐらいに、声の力が弱い上に、
その声を機械でいじりまくっているのが耳に残ってしまう。
それもPerfumeみたいにわざとエフェクトをかけているといった感じではなく、
音程が不安定すぎるが故にそうするしか無かった感が伝わってきてしまう。
ただ、歌詞が聞き取りにくいという点においては初音ミクと同じだなと言えるので、
彼女たちもどうか早く歌唱力が初音ミクに追いついて、
果ては世界で活躍できるぐらいに頑張って欲しいと思いました。
これだけ楽曲が良いのだから、そこにせめて並レベルの歌唱があれば
今作はより好きなアルバムになっていたと思います。

ちなみに今作はロックナンバー以外の曲も収録されており、その中では、
民族音楽の要素が入ったテクノポップナンバーの8曲目「エレガントの怪物」が
特に面白かったです。しかし後半のおしゃれポップス系の9、10曲目や、
バラード曲の12曲目「one day」などは、曲自体も微妙なのに加えて、
やはり歌唱がこれでは・・・なぜかバラードだと声量だけは今作で一番出ていたように
感じたのは不思議でしたが。常時これぐらい声を出して欲しかったところ。

ただ、BiSの本当の素晴らしさは、このCDを聴いただけでは伝わらないと思います。
アイドルとしてあまりに型破りな活動精神と、面白過ぎるPVの数々、
そして観客が思わずセットを壊してしまうぐらいに熱いライブステージこそが
彼女たちの魅力と個性であり、個人的にぜひ応援したいと思わせてくれた理由。
そしてメジャーデビュー後の作品&PVは、更にスゴいことになっていました・・・



2013年5月13日月曜日

[CDレビュー]  Zwei「Re:Set」


Zwei「 Re:Set 【 初回限定盤 】 」
(2013/4/24) 

1. Re:Set
2. 純情スペクトラ
3. MONSTER
4. 幻影のメビウス
5. GATEWAY LOVE 
6. オカルティクスの魔女 (Zwei Ver.) 
7. メフィストフェレスの黙示 
8. 風の旋律
9. あの夏の日の想い出
10. ソラノシズク
11. イナンナの見た夢
12. 拡張プレイス
13. 小指のパラドックス
14. Forever More 
お気に入り度:★★★★★★★★★☆ (9.5/10)




Zweiの3rdアルバム。前作から約8年ぶりのアルバムリリースとなりました。
この8年の間にアニソン&ゲーソン路線へと転向し、そして今作においても
それらのタイアップ曲であるシングル曲5曲&カップリング4曲を
全て収録する形となったため、ベスト盤に近い内容のアルバムとなりましたが、
それでも、長く活動が低迷していた時期があり、このまま解散や自然消滅となっても
おかしくないところを乗り越えて、このニューアルバムリリースまで
辿りつけたということだけでも嬉しく思います。
ついにこの作品をレビューできる日が来たんだと・・・これは感慨深いです。

今作は先行シングル曲である「純情スペクトラ」や「拡張プレイス」
に代表されるかのような、シャープなデジロック中心のアルバム作品となりました。
デビュー当時の頃のような洋楽っぽい雰囲気の曲は今作ではほぼ無くなったものの、
それでも初期の曲も「Dragon」などは曲の雰囲気的にむしろアニソンでないのが
意外なぐらいの曲だと思っていたので、個人的にはそれほど違和感が無く
聴くことができました。
さらには「オカルティクスの魔女」や「イナンナの見た夢」などのような、
シンフォニックな雰囲気を感じさせてくれる曲があったことも良かったです。
そしてこれらどんなアレンジの曲を歌っても、ボーカルのAyumuさんのこの声質があれば、
これぞZweiだという魅力を感じることができる。やっぱり歌声が好きだなと。

アルバムオリジナル曲では、まず1曲目「Re:Set」のカッコ良さに驚かされました。
「ゼロを恐れるな」というサビのフレーズに、抜群の説得力を感じる。
復活、そして更なるパワーアップを感じさせてくれる曲でした。
5曲目「GATEWAY LOVE」は初期路線に近いデジタル系ポップスでこちらも印象的。
そして今作でも一番インパクトを感じたのが7曲目「メフィストフェレスの黙示」。
音楽作品でメフィストフェレスとかいうフレーズを聞いたのは聖飢魔Ⅱ以来だなと
個人的には思いましたが、この曲はそのイメージに遠からずとでもいうべきな、
メタルをデジタルサウンドで作ったかのようなアレンジがスゴい。
サビの疾走感と破壊力のすさまじさは今作でも屈指。これにはやられました!

アルバムの1~8曲目まで、ひたすら疾走感を感じる構成は聴いていて気持ちいいですし
1曲1曲はどれもカッコ良くて、とても気に入りました。
ただ今作を通しで聴いてどうしても感じてしまったことは、各曲のタイトルからして
分かる通り、まさかここまでコテコテのアニソンが中心になるとは、
初期のZweiを知ってる者からすれば思いもよらなかった・・・ということです。
同じアニソン系アーティストの作品でも、水樹奈々やangelaなどは
アニメ作品の枠を外しても良質なJ-POPとして聴ける曲ばかりなのに対し、
このZweiの作品は、特に6、7、11曲目などにおいては歌詞も難解なため、
かなり聴く人を選ぶような内容になっていると思いました。
1、3、5曲目のような一般層にアピールできる曲がもう少しあって欲しかったところ。
とはいえ曲の雰囲気だけでも十分に楽しめるので、別に歌詞を深く考えずとも
何となくカッコ良ければ私的にはそれでいいのです!
女性ボーカルのデジロック系ナンバーが好きな人には、ぜひオススメしたい作品です。



2013年5月11日土曜日

[CDレビュー]  Zwei「Pretty Queen」


Zwei「 Pretty Queen(初回盤)(DVD付)」
(2004/10/14) 

1. Pretty Queen  
2. Movie Star  
3. Find Me  
4. Love Land  
5. Keep Giving  
6. ワタシ飼いの唄  
7. 口 ~I Love Your Mouth~  
8. My name is Megu  
9. 24/7  
10. D.N.A  
11. Rain  (インスト)
お気に入り度:★★★★★★ (6/10)




2004年にリリースされた、Zweiの1stアルバム。
イギリス人音楽プロデューサーのニック・ウッドさんが全曲の作曲を担当した今作は、
洋楽テイストを感じつつも、どこか新感覚なポップ&ロックが詰まった作品となりました。

そんな今作の中においても、デビューシングルである2曲目「Movie Star」は
とりわけシャープで鮮烈。新時代のポップスが誕生したと感じました。
ボーカルのAyumuさんの鋭くもクールな声質が、曲の魅力をさらに引き立てている。
当時の有線放送においても流れまくった2ndシングル曲「ワタシ飼いの唄」も、
サビで静かに燃え上がるかのような曲展開が印象的な、名曲ロックナンバーです。
しかしシングル曲とアルバムタイトル曲の1曲目「Pretty Queen」以外の曲は、
全体的に歌メロが弱かったのが残念でした。
3、5、9曲目などは、サビがBメロレベルだと思ってしまったのは
邦楽と洋楽とのメロディセンスの違いのせいなのか・・・

普段洋楽をよく聴いている人ならば、また違った印象を受ける作品かもしれません。
個人的には今作は1、2、6曲目以外印象に残りにくい曲ばかりとなってしまいましたが、
しかしこの翌年にリリースされた2ndアルバム「Z」では、全曲にインパクトがあり
今作からさらに進化を遂げたかのような素晴らしい作品となりました。
ただその後、長い活動低迷期に入ってしまいましたが・・・


2013年5月9日木曜日

[CDレビュー]  FLOW「FLOW THE MAX!!!」


FLOW「 FLOW THE MAX!!!(初回生産限定盤)(DVD付)」
(2013/3/27) 

1. HERO ~希望の歌~  
2. ブラックマーケット
3. 君自身BAND 
4. ブレイブルー
5. Red Hot Riot
6. TOY MACHINE
7. Won’t you stay
8. UMBRELLA
9. On my way
10. 乾杯アワー
11. 休日 ~連休ver.~
12. Celebration
13. NAME
14. CHA-LA HEAD-CHA-LA 
お気に入り度:★★★★★★★★☆ (9.5/10)





FLOWの通算7枚目のフルアルバム。そのタイトルの通りに今作は、
彼らが今まで積み上げてきたものの全てをMAXパワーで詰め込んだかのような
総決算的アルバムとなっています。

まず1曲目「HERO ~希望の歌~」からして全力っぷりが伝わってくる。
なんせサビで「元気GimmeGimmeパワー」とか「バリバリ☆パワー」とか
歌ってしまってるわけですからね。
こんな、かつてのザ・コブラツイスターズみたいな歌詞を堂々と世に出すバンドは
最近はそう滅多にいないんじゃないかと思うだけに、よくぞ歌ってくれた!
このような、一歩間違えれば恥ずかしくなるぐらいに気合のみなぎった歌詞は好きです。

今作で最も激しいラウドロックサウンドにのせて、異次元的な闇市の世界を歌った
2曲目「ブラックマーケット」や、おもちゃ箱をひっくり返したかのような
世界観を持った、踊れるロックナンバー「TOY MACHINE」、
疾走感抜群で聴いていて爽快な「Red Hot Riot」「Won’t you stay」、
切ないメロディが光るバラード「UMBRELLA」などといった曲も素晴らしい。
そして去年9月リリースのシングル曲「ブレイブルー」も、
文字通り目の前に地平線や水平線が見えてくるかのようなスケール感を持った
極上ポップナンバーで、このアルバムの中でより一層輝いて見える名曲です。

そして13曲目、実質ラストナンバーの「NAME」の素晴らしさには感動の一言。
優しさと力強さを兼ね備えたかのような、ひたむきなバンドサウンドにのせて、
親からもらった名前を胸に刻んで、共に強く生きていこうと歌う。
そして辛い時にはこの名前を呼んでと、聴く人たち全ての心に寄り添ってくれる曲で、
こんな名曲を聴かされてしまったら、ぞの次のカバー曲「CHA-LA HEAD-CHA-LA」は
別に無くてもいいとすら思うぐらいです(もちろんあるに越したことはないですが)
あまりに綺麗なラストシーンをもってこのアルバムを締める、これぞ最高じゃないかと!

今作も作品全体を通して、ヘヴィな一面と、ポップな一面とのバランスが絶妙。
ボーカル2人の歌唱も共にカッコ良い上に、さらには歌詞についても
軒並み素晴らしいときたら、まさに最強。今や最近の男性ボーカルバンドの中では
1位2位を争うぐらいに個人的に大好きなバンドとなってしまいました。
この作品は彼らの最高傑作アルバムといっていいでしょう。2013年を代表する名盤です。






2013年5月5日日曜日

[私的名曲ランキング]  2013年3月度 マイベスト10

みんなでいい曲を発見する音楽投票企画「Japanese Dream -We Love J-Pop-」
の協力により、今月も月間私的名曲ベスト10を紹介したいと思います。
春のリリースラッシュということもあり、この月はまさに名曲ラッシュだったと思います。
ちなみに今回はベスト10中3曲が、ライブで聴いたことのある曲となりました。
この3曲という数字はもちろん史上最多。やっぱり生で聴くのは良いですね!
それでは、いってみましょう。









第10位 いとうかなこ「トポロジー」

2作ぶり3回目のランクイン。今作もメロディの美しさと声質の良さが光っている。




第9位 アカシアオルケスタ「スーパースター」 [公式PV]

ポップで軽快。曲の中で舞い踊るかのようなピアノの音色も印象的。
先日ライブで聴いたのをきっかけにハマりました。(レポはこちら)




第8位 阿部芙蓉美「革命前夜」

おしゃれな感じの曲は普段あまり聴かないのですが、この曲には惹かれるものがあった。
歌詞の通りに、聴くとチップスが食べたくなりました。




第7位 のあのわ「Hurry Up!」 [公式PV]

この曲からはまぶしいぐらいの輝きを感じる。彼らは以前から独自のセンスが光る
素晴らしい曲を作り続けていましたが、今作でまた新たな世界を開拓したと思います。




第6位 Dirty Old Men「呼吸」 [公式PV]

サビの「♪ウォオッオオー ウォオッオッオッオー」というコーラスは特に印象的で、
カッコ良さと一体感を存分に感じることができる。一緒に声を上げたくなる。
この曲はサッカーJリーグ・栃木SCの応援ソングとして作られた曲らしいですが
やっぱりこういう系統の曲は好きだなと! ライブレポはこちら。




第5位 妖精帝國「Astral Dogma」

今まで以上にギターが全面に出ていて、攻めてるなと感じました。
ニューアルバムも近日レビュー予定ですがこちらも素晴らしい作品でした。




第4位 HARUKI「咆筐のメシア」

性別、国籍など全て不明の新人アニソン系シンガーのデビュー曲。
声質が良い上に、楽曲はこれぞ個人的に一番好きなタイプのメロディアスロック。
本当はこれが1位でも良いぐらいの曲でした。




第3位 Gacharic Spin「今を生きてる ~2013年春~」 [公式PV]

2作連続2回目のランクイン。
テクニカルな一面を感じさせつつも、同時にひたむきさが伝わってくるのが良いです。
この曲もライブで聴いてさらに好きになりました。(レポはこちら)




第2位 Cyntia「深愛エゴイズム」 [公式PV]

こちらも2作連続2回目のランクイン。
文句無しにカッコ良い曲であると同時に、一般ウケしやすいキャッチーさも
持ち合わせている曲だと思うので、これからもこういった曲をどんどん世に出して欲しいです。
彼女たちの力でこれから女子メタルという音楽を世間に知らしめて欲しい!




第1位 ハルカトミユキ「ドライアイス」 [公式PV]

美しくも哀愁のあるメロディと歌声と歌詞に、一度聴いただけで心を掴まれました。
これほどまで印象的な曲を作れるのは、やはり才能がズバ抜けている証拠だと思う。
2作連続2回目のランクインにして1位獲得です!
ちなみに、去年1月からこの月間マイベスト10企画を始めて以来、バラード系の曲が
1位を獲得したのは史上初です。やっと1位にできた。1位にふさわしい曲が来てくれた。





(次点)
X.Y.Z.→A「PATRIOT'S DREAM(美しく花と散れ)」 [公式PV]
KARIBUxNOxKAIZOKU「WORLD END」 [公式PV]
Neru「ハウトゥー世界征服」 [公式PV]
Ray Yamada「森のワルツ」 [公式PV]
大山まき「タイヨウダイブ」 [公式PV]
矢住夏菜「白いジャスミンの花」 [公式PV]
BiS「BiSimulation」 [公式PV]
凛-the end of corruption world「World In Flames」
うみのて「RAINBOW TOKYO」 [公式PV]



X.Y.Z.→Aは元爆風スランプと筋肉少女帯のメンバーによるバンド。
なんて俺得なバンドなんだと!この2組は共に昔から大好きだっただけに。
Neru「ハウトゥー世界征服」は歌詞が良い。ニコ動系アーティストってなんでみんな
こんなに歌詞の質が高いんだろうとあらためて感じることができました。
大山まき「タイヨウダイブ」も歌詞が良い。インディーズで埋もれてるのはもったいない。
Ray Yamada「森のワルツ」は文字通り森林浴をしながら聴きたい、癒し系の曲。
矢住夏菜「白いジャスミンの花」のポップ感にはどこか懐かしさを感じる。
BiSはアイドルなのにPVが放送禁止ってどういうことだ!(笑)
面白過ぎる。いいぞこの調子で突っ走ってくれ。


2013年5月4日土曜日

[CDレビュー]  LoveBite「Sicks」


LoveBite「 Sicks」
(2013/2/27) 

1. Mirror
2. Till The End Of My Time
3. Devil In Me 
4. Close To You
5. Be Yourself 
6. Just A Dream 
お気に入り度:★★★★★★★★☆ (8.5/10)




ボーカルのサカテシホさんと、元SUN OF A STARVEのわちゅ~さんによる
男女2人組ユニット、LoveBiteのインディーズデビューアルバム。

全英語詞で洋楽テイストを感じる哀愁ロックナンバーが詰まった作品です。
ギターのわちゅ~さんは、かつてマーティ・フリードマンさんのプロデュースバンドで
デビューを果たしただけあって、今作でもメタルやエモ、ラウドの影響を受けた
ロックサウンドを聴かせてくれています。
まず1曲目にして今作のリードトラック「Mirror」は、美メロが光る
洋ロック風ナンバーながらも、同時にどこかキラキラ感を感じるサウンドが印象的で、
今作の中においてもこの曲はひときわ輝きを放っているかのよう。
そして2~4曲目ではさらに曲がハードになり、
哀愁溢れるメロディと歌唱が、聴き手の心に向かって突進してくる。
3曲目「Devil In Me」では間奏でスクラッチ音が入ってきたりといったような
ミクスチャー的要素が感じられるのも面白いです。
ラストのバラード曲「Just A Dream」もエモーショナルで美しい。
サビが最後の1回しか無いという曲構成も、この曲に関しては良かったと思います。

激しさとメロディの良さが高次元で融合した、素晴らしいロックアルバムでした。
クサメロ好きな人にはぜひオススメしたい作品です。
個人的には、黒崎真音さんが好きな人とかも今作はハマるんじゃないかなと思いました。
次はぜひフルアルバムを! 今後のさらなる飛躍を期待したいです。