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2013年5月24日金曜日

[CDレビュー]  怒髪天「ドリーム・バイキングス」


怒髪天「 ドリーム・バイキングス」
(2013/4/24) 

1. 威風怒道 ~愛と栄光のテーマ~(インスト)  
2. 独立!俺キングダム
3. 神様は小学生
4. ドリーム・バイキング・ロック
5. 濁声交響曲
6. あたし、SUPERツラい…
7. 砂上の楼閣 part.2
8. WAZAN
9. ロックバンド・ア・ゴーゴー
10. 男、走る!
11. 愛の出番だ!  
お気に入り度:★★★★★★★★☆ (8.5/10)





怒髪天の通算7枚目のフルアルバム。

まずは1曲目、これぞ入場テーマ曲のような派手なインストから始まり、
続く2曲目「独立!俺キングダム」は、A・Bメロにて演奏される
ノリの良いスカのリズムと、自身を世界の国家に例えた歌詞が面白い。
いつもと少しテイストの違う曲2曲で始まりましたが、どちらも良かったです。
そして3曲目以降は、安定の歌謡ロック。今作もR&E(リズム&演歌)という
独自のスタイルは全くブレていないです。

そんな今作は何よりも、歌詞の素晴らしさが印象に残りました。
3曲目「神様は小学生」は、なぜ神様はなかなか自分に振り向いてくれないのかという
誰しも一度は思うことについて歌った曲ですが、
そんな神様の姿を「やんちゃな小学生」に例えてしまうという、この発想は素晴らしい!
4曲目「ドリーム・バイキング・ロック」は、サビの歌詞が特に熱い。
「俺達ゃまだまだいけちゃう野郎ども」などと歌うバンドが今どき他にいるだろうか!?
こんなことはザ・コブラツイスターズですら言わなかったですよ!
さらに5曲目「濁声交響曲」では、ボーカルの自身の声質を逆手にとって、
そのダミ声を誇りに思うんだとばかりにこんな曲を作ってしまう。
ここまで自分をさらけ出した上で、なおかつ質の高い楽曲を作ってしまうという
その姿はもはや憧れすら感じてしまいますし、聴いてる方も元気になれそうです。

アルバム全体では、後半もう一押しあればもっと良かったかなと。
しかし10曲目「男、走る!」は最も怒髪天らしい、ど演歌ロックナンバーで
後半の曲の中では一番のお気に入りでした。
こちらも歌詞について、男まっしぐらな姿を「まるで夢見る乙女さ」と
例えてしまうそのセンスが素晴らしい。
ただひたすらガツガツした歌詞ではなく、人間の強い一面と弱い一面、
光と影の両面を歌い、色々あるけどそれでも前向きに頑張って走っていこうという
メッセージがアルバム全体に込められているからこそ、聴いていて勇気をもらえます。

ベテランバンドの底力を感じた作品でした。
私も彼らのように、たとえ何歳になったとしても熱いハートを持ち続けていたいです。




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