アカシアオルケスタ「 ヒョウリイッタイ」 (2013/3/20) 1. グンモニ 2. スーパースター 3. 花魁道中 4. シャボン玉 5. 絶ッテ 6. 大暴走 7. 嘘 8. 日々草々 9. ハイライト 10. ヒコウキ雲 11. ショウタイム 12. オモチャ箱 お気に入り度:★★★★★★★★★☆ (9.5/10) アカシアオルケスタの3rdフルアルバム。 紅一点ボーカルにキーボード、ベース、ドラムの計4人組編成にて 2007年に結成されたインディーズバンドの作品です。 ピアノロックをベースに、曲ごとにジャズや昭和歌謡などの音楽要素を 取り入れたバンドサウンドは、どこか懐かしくも新鮮。 ギターがいないというバンドも珍しいですが、今作ではギター不在を 穴だと感じてしまうようなことは全く無いです。 そんな彼らを知ったきっかけである、2曲目「スーパースター」は、 とにかく明るくてポップで軽快。さらに、優しく背中を押してくれるかのような ボーカルの藤原岬さんの歌唱&歌詞にも元気をもらえる。 「♪君はスーパースター」だなんて歌ってくれるのが、とても嬉しく感じます。 そして、より歌謡曲色が強くなる3曲目以降の曲も名曲揃い。 ジャズ歌謡に和楽器をミックスさせたサウンドと、 妖艶さを感じるボーカルの歌唱が、共にスリル満点な「花魁道中」、 力強い歌唱&ピアノの演奏の中にも抜群の哀愁が漂うバラード曲「絶ッテ」、 Aメロの低音部分の歌唱にはカッコ良さを感じ、サビで高音になると同時に 曲の方も一気に盛り上がる、レトロな雰囲気のピアノロック「大暴走」、 今作の中で最もロック色が強く、バックの演奏の弾けっぷりがスゴい 「ハイライト」といった曲は、特に素晴らしいと思いました。 そんなアルバムの中におけるクライマックスで、個人的にも最も素晴らしいと 感じた曲は、11曲目の「ショウタイム」でした。 そのあまりのメロディの良さと、希望の未来へ向かって突き進むかのような歌詞には もはや感激せずにはいられない。ピアノの音を全面に押し出したアレンジで、 ここまで躍動感を感じさせてくれる曲が作れるというのは、これぞ彼らならではの実力。 聴けば聴くほど、今まで味わったことのないような感動が広がっている。 この曲はシングルでも全然いけるぐらいにキャッチーで、万人に勧められる曲でも あるにもかかわらず、PVすら作られずに埋もれてしまっているのが惜しく感じます。 これだけの実力と魅力があるバンドが、なぜインディーズなのだろうか。 メジャーから未だ声がかからないのか、それとも自らインディーズで活動することを 選んでいるのか、どちらなのかは分かりませんが、ともかく彼らはもっと評価されるべき! ロックフェスにて偶然出会ったのがきっかけで、まさかここまで大きくハマることに なるとはその時は自分でも思わなかった。良い音楽に出会えたことに感謝したいです。
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2013年5月30日木曜日
[CDレビュー] アカシアオルケスタ「ヒョウリイッタイ」
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