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2015年2月24日火曜日

[CDレビュー]  THEイナズマ戦隊「17」


THEイナズマ戦隊「 17 【初回盤】」
(2014/12/17)

1. ジャパニーズドリーム
2. 立ち上がるにはいい日だぜ!!
3. 喜びの歌
4. 恋人よ
5. 俺達に祝杯を
6. 涙の青春
7. シャララ~涙を越えて行け!~
8. 友情のメロディ
9. NATURAL MONSTER
10. 君の笑顔にはかなわないよ
11. 幸せの唄
12. この手の中に
13. Everything is gonna be alright
お気に入り度:★★★★★★★★★ (9/10)




THEイナズマ戦隊の通算10枚目のオリジナルアルバム。
結成17年目を迎えても今までと変わらない情熱がこもった作品であると同時に、
今作では、このバンドの大きな魅力の一つである歌メロの良さが
復活したのが最大の収穫だったと感じました。そうなった理由はやはり、
ボーカルの上中丈弥さんが格闘技を始めたことがきっかけではないかと。

『THEイナズマ戦隊』上中丈弥が語る、"いい大人"が格闘技をはじめる意味。
http://number.bunshun.jp/articles/-/822281 

こうして常に挑み続ける姿勢は素晴らしい。そりゃ曲作りの方にも良い影響が出る。
何かスポーツをやっていればたとえ年齢は30代になっても今こそが青春なんだと思えるし、
それが人生の新たな目標になる。同じくそういう気持ちでグラウンドを駆け回ってる私としては
この記事にはすごく共感できました。それでは全曲レビューにいきたいと思います。


まず1曲目「ジャパニーズドリーム」は夢を追いかける姿を熱く歌った曲で、
リードトラックなだけあって何とも彼ららしい曲。ド根性節をポップに聴かせるのが良い。


2曲目「立ち上がるにはいい日だぜ!!」も前向きな王道アッパーチューン。
ただ明るいだけでなく、光と影の両面を歌った歌詞が心に響く。サビの爽快感が素晴らしい。

3曲目「喜びの歌」はアコギ一本で聴かせるフォーク調の歌い出しから
バンドサウンドへと流れ込んでいき、さらに曲の後半に行けば行くほどに
歌の迫力が増してくる。サビの「女ってすげー」「男ってすげー」
というフレーズのインパクトは最高。シンプルな感情を爆発させる姿に
思わず心を打たれる、人間味に溢れた曲です。

4曲目「恋人よ」はバラード曲。夢を追う男が歌うラブソングといった感じで
そのひたむきさが心に響く。「夢と共に生きるのは 小さな罪でしょうか」は名フレーズ。


5曲目「俺達に祝杯を」は生命力に溢れたアッパーチューン。
俺達は仲間なんだという一体感を存分に感じられ、一緒に天に拳を突き上げたくなる。
「祝杯のギター!」の掛け声からギターソロへと流れ込んでいく曲展開もカッコいい。
「生きてるだけで丸儲け」は大好きな言葉なので歌詞には尚更共感できます。

6曲目「涙の青春」はハーモニカの演奏から始まるフォークソング。
色々あるけどボチボチ行こうという、気楽な気持ちにさせてくれる名曲です。

7曲目「シャララ~涙を越えて行け!~」はミディアムバラード。
たとえ仲間が身を固めていこうが、夢に恋した俺達はこうして歌い続けるんだという
メッセージがこもった曲で、その生き様を思わず応援したくなる。
今まではむしろ彼らに応援されてきたことの方が多かったと感じてましたが、
こうしてお互いに応援し合える関係はアーティストとファンの間の理想の関係だと思います。

8曲目「友情のメロディ」はアコースティックなサウンドにのせて歌われる曲。
サビの「えいえいおー」の一体感が良い。

9曲目「NATURAL MONSTER」は大人の色気を感じるブラスロック調の曲で、
30代になったからこその新境地を開拓した曲かと思いきや、歌詞は完全に下ネタだった。
「フルスイングに命をかける」と野球に例えた歌詞は今作でも健在ながら
この曲で歌っている内容は下半身の素振りですからね。元気で何よりです。

10曲目「君の笑顔にはかなわないよ」はブルース調のラブバラード。
「アイドルも アメリカも ロックバンドも 君の笑顔にはかなわないよ」
という表現が光っている。相変わらず良い歌詞を書くなぁと思います。

11曲目「幸せの唄」は今作の中では最もラブソングらしいラブソング。
温かいメッセージがこもったミドルテンポ曲です。

12曲目「この手の中に」はこれぞイナ戦の王道である熱血疾走アッパーチューン。
落ち着いた感じの曲が2曲続いた後でこれが来ると、一気にテンションが上がりますね!

13曲目「Everything is gonna be alright」は17周年テーマソングとして作られた曲で、
仲間との絆を感じられるポップソング。ライブで聴けばより一体感が伝わってきそうです。


彼らの音楽には陰湿さのかけらもない。まるで広い大空から放たれる光のよう。
歌詞は基本ストレートながらも、ありきたりな感じや手抜き感は全くない。
真心を込めて作られたのが分かり、なおかつ作り手の人柄の良さが伝わってくる。
ただ上から目線で頑張れだとか前を向けだとか言うのではなく、
辛いことや苦しいことも全て受け止めた上での、人間愛のこもったメッセージを
その熱い歌唱と共に聴かせてくれるからこそ心に響く。
そんなTHEイナズマ戦隊は、私にとっての理想の先輩です。
辛い時苦しい時にこそ聴いて頑張ろうと思える曲ばかり。またライブの方にも行きたいです。



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