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2015年2月26日木曜日

[CDレビュー]  Do As Infinity「BRAND NEW DAYS」


Do As Infinity「 BRANDNEW DAYS (CD+DVD)」
(2015/2/25)

1. Mysterious Magic
2. EDGE
3. Brand new days
4. 蒼生
5. Rapunzel
6. 夢の終わりに
7. Marionette
8. Route 16
9. Always
10. song for you
11. はじまりの場所
お気に入り度:★★★★★★★★★☆ (9.5/10)




Do As Infinityの通算11枚目のオリジナルアルバム。
伴ちゃんの結婚・出産を経て前作より約2年半ぶりとなるニューアルバムでは
海外のサウンドプロダクションを取り入れるという試みが行われ、
作曲や編曲担当に新たなメンバーが加わったことで、これまでの曲とは一味違う形の
魅力を持った曲が増え、今作もまた進化を感じさせてくれる作品となりました。

まず1曲目「Mysterious Magic」はこちらの記事で書いた通りの名曲。
唯一のシングル曲であり今作の幕開けにもふさわしい曲です。

そして2曲目「EDGE」は、新たな時代の到来を予感させるかのような爽快アッパーチューン。
伴ちゃん作詞による歌詞が良い。wikiというフレーズが出てくるのは今風ながらも
「真相は闇の中 選択は自由だ 鵜呑みなんかしないさ」と歌うあたりに
芯の強さを感じられる曲となっている。サビの「ないの?ないの?ないのか?」は
たまらなくキャッチーで、聴いていてスカっとさせられる。文句無しの名曲。

3曲目「Brand new days」は前曲に続き、更なる新時代の到来を感じさせるミドルチューン。
作曲&編曲に海外のミュージシャンの名前が3人も並んでいるだけあってか、
洋楽テイストを感じさせつつも、これまでの曲にないような編曲の盛り上げ方を見ました。
Aメロで大地を踏みしめ、サビで一気に新たな地へと羽ばたいていくかのよう。
昨年12月のライブでいち早く聴いた時からこれは良いぞと思いましたが(レポはこちら)
今回聴くとあらためて素晴らしい曲だなと実感しました。さすがリードトラックなだけある。

4曲目「蒼生」はこれぞDoAsの王道といえる名バラード曲。
争いの絶えない世界に生まれ育ったこの命を守りたいと言わんばかりに
優しく包み込むように歌うその姿からは、母性を感じられる。
伴ちゃん作詞による歌詞も良い。1児のママになったことを実感させてくれる曲でした。
私の中では6thアルバム収録のシングル曲「楽園」をも超えるほどの名曲です。

5曲目「Rapunzel」はヨーロピアンテイストの民族音楽風サウンドを聴かせてくれる曲。
こういう曲はDoAsにはありそうで無かったタイプの曲なだけに斬新。
月明かりの下で二人踊る姿を歌った幻想的なバラード曲です。

6曲目「夢の終わりに」は今作の中でも最も洋ロックテイストの強い曲。
この曲を作曲したN.Y.&BICYCLESは、調べてみたところ日本人グループでした。
編曲を担当している亀田誠治さん主催の、亀田大学の生徒でもあるらしいです。
とはいえ個人的にはあまりハマらずでした。もしこういう曲が好みならば
もっと昔の洋楽ロックやそれに影響された邦楽ロックを聴いてます・・・

7曲目「Marionette」はイントロの時点から惹きつけられたDoAsらしいロックバラード曲。
サビメロの展開は意外性を感じました。歌詞は今作の中では異色に感じるぐらいに
ダークテイストが入っていて、なおかつカッコ良く仕上がっている。名曲です。

8曲目「Route 16」はこれまた洋楽風味のアコースティックロックナンバーで、
まるでアメリカの砂漠地帯の風景をイメージさせられるような曲。
「泥だらけの道を 越えてく」という歌詞からもその道中が目に浮かぶ。
作曲はCOZZIさんが担当。今作では亀田誠治さんと並ぶ形で約半数の曲の編曲も行うという活躍。

9曲目「Always」は良い意味でこれがラストナンバーかと思うほどの
大団円バラード曲。ライブだとより一体感を感じられる曲となるでしょう。

10曲目「song for you」は懐かしさを感じられるミドルバラード。
温かみが伝わってくる曲です。

11曲目「はじまりの場所」は今作の中でも一番バラードらしいバラードで、
一見地味にも感じられるが、じっくり聴きこめば良さが分かる曲です。
大地や大海原などというフレーズが並ぶ歌詞世界には壮大さを感じられます。


今作は過去のアルバムで例えれば1stや5th並みにしっとりとした曲が中心となりましたが、
生命の息吹を感じさせてくれるかのようなスケール感を持った曲や、
人生という名の旅路を歌った曲が多かったのはDoAsらしくもあって良かったです。
これはやはり、伴ちゃんが結婚し子供を授かったということが作品にも影響したのではと思う。
その一方で今作において陽気なアッパーチューンは1・2曲目のみで、
3曲目以降はバラード曲やミドルテンポ曲がひたすら続くため、
これが他のアーティストの作品ならば、全体的に地味なアルバムだという印象を持ったでしょう。
だがDoAsに限っては話が別。伴ちゃんの天性の美しい歌声はこの曲調で大きな魅力を発揮する。
あらためてバラード曲の良さは日本一だと感じました。
それに加えて前アルバムでいう「東京亜熱帯」レベルの圧倒的なまでの想像力を
かき立てられる曲があればなお良かったのですが、それはまた次の作品に期待したいところ。
次作以降もずっと今作のような大人しい作風になるとは思えないですし、
結成16年目を迎えてもなお無限大の広がりを持った曲世界を見せてくれる、
そんなDoAsはこれからもずっと追い続けていきたいです。







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