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2015年2月17日火曜日

[CDレビュー]  GARNiDELiA「Linkage Ring」


GARNiDELiA「 Linkage Ring (初回生産限定盤A)(BD付)」
(2015/1/21)

1. PRIDE
2. True High
3. Gravity
4. BLAZING
5. フタリ座流星群
6. Moon Landing
7. march
8. Steps
9. Lamb.
10. オオカミ少女
11. grilletto
12. ambiguous
13. LiNKAGE
お気に入り度:★★★★★★★★☆ (8.5/10)




GARNiDELiAのメジャー1stアルバム。デジタルJ-POPの新時代を切り拓くアーティストとしての
可能性が十分に詰まったアルバムとなりました。

まず今作の1曲目「PRIDE」は、ソリッドなデジタルチューンという
キャッチコピーのもとにPVまで作られた曲となりましたが、
これは一般的なポップスからはずいぶんかけ離れたダンスナンバーという感じで
かなり意外でした。ノリは良いですがメロディは印象に残りにくい気が。

しかし続く2曲目「True High」では期待通りのデジタル系ハードポップに戻って一安心。
そして3曲目の「Gravity」は今作のミドルテンポ曲の中では突出して
電子音の使い方がうまい。聴けば聴くほどに、重なり合う電子音の深みを感じる曲で
この曲に限ったことではないが、パーンと弾け飛ぶ音の数々がツボにハマる。
まるで夜空に打ち上げ花火が次々と上がっていくかのよう。華やかで輝きを感じる。
そして先行シングル曲にもなった4曲目「BLAZING」は、
弾け飛ぶ電子音に細かく刻まれたストリングスなども加わることにより
抜群の突進力を感じられる疾走デジロックチューンで、文句無しのマイベスト曲。
ちなみにタイアップはガンダム。なんでガンダムの曲ってこんなに名曲ばかりなんだ。


しかし中盤に収録された、ミドルテンポ中心のオリジナル曲はあまり印象に残らずでした。
8曲目「Steps」辺りは何となくマイナーな雰囲気がしてしまったのも惜しいところ。
こういう曲よりももっとガンガン勢いのあるサウンドの方が聴きたかっただけに・・
それでも後半の10曲目「オオカミ少女」は和風テイストを感じさせつつも
疾走感のあるポップチューンが聴けて良かったです。間奏のギターも迫力がある。
11曲目「grilletto」12曲目「ambiguous」はシングル曲なだけあって文句無しの王道ハードポップ。
ラストを飾るバラード曲である13曲目「LiNKAGE」でも良質なメロディが聴かせてくれています。

ボーカルのメイリアさんの歌唱は言うこと無しで、さすがニコニコで鍛えられただけある。
しかしニコ動出身の割に自作の歌詞が総じて普通なのは気になってしまいました。
人気ボカロPの作る曲は軒並み歌詞のレベルが高いだけにそれと比べると・・・
同じニコニコ歌い手出身の歌手ならば、作詞においてはVALSHEの方が上かなと感じただけに
その点においては伸びしろはまだまだあるといえるでしょう。

今作では期待が非常に大きかっただけに、個人的に中盤がもう一押し欲しかったかなと
思ってしまいましたが、それでもシングル曲の計3曲を聴いただけで、
デジタル系のJ-POPの中では突出したレベルで迫力のあるサウンドが広がっていることが分かる。
アルバム曲に関しては前作のインディーズ2ndミニアルバム(レビューはこちら)
ではどの曲も良かっただけに、次作以降ではまた「Arrow of love」のような傑作曲を
作ってくれると願いたいところ。2015年、最もブレイクを期待したいアーティストの1組です。



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