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2015年2月4日水曜日

[CDレビュー]  岸田教団&THE明星ロケッツ「hack/SLASH」


岸田教団&THE明星ロケッツ「 hack/SLASH」
(2014/12/24)

1. Hack on the world
2. Qualia
3. trickystance
4. ケモノノダンス
5. another
6. 夜空に沈む
7. structure
8. ストライク・ザ・ブラッド
9. FF
10. インディゴ
11. Hack&Slash
お気に入り度:★★★★★★★★ (8/10)




岸田教団&THE明星ロケッツの2ndアルバム。
今作では8曲目に収録されている「ストライク・ザ・ブラッド」が
同名アニメの主題歌としてヒットしたことで名前が知れ渡った、
同人音楽出身の4人組女性ボーカルバンドの作品です。

このバンドのリーダーである岸田さんは、自らロキノンミュージックの影響を受けたと
公言しているだけあってか、今作は荒涼感と疾走感のあるロックチューンで
ガッチリと固められたアルバムとなりましたが、
ここまでキャッチーでなおかつパンチ力のあるサビメロを多く持ったバンドは
最近のロキノン系の女性ボーカルバンドにはいそうでいない気がする。
(あえて挙げるならばFLiPがいたが去年頃から作風が変わってしまった・・・)
まず1曲目「Hack on the world」の、シンセ音響くイントロの後に
荒々しいギターサウンドが流れ込んでいく展開には一気に持って行かれました。
「♪あきらめるぐらいなら 死んだ方がマシさ」と歌うサビには見事なまでの突進力を感じられる。
さらに、今作を聴くきっかけとなった8曲目「ストライク・ザ・ブラッド」は
サビメロの良さも今作一。伸びやかなサビと早口サビとの2重構造。
歌詞も一見難解に見えつつもカッコ良く聴かせている。さすが彼らの代表曲です。

しかし全体的には似たような感じの曲が多いというのが惜しいところか。
アッパーチューンばかりなのは個人的には全然OKなのですが、
もう少し曲ごとにアレンジに変化をつけられたら・・・
今作の中だと、ダンサブルな4つ打ちロック「ケモノノダンス」、
ラウドロック+シンセの組み合わせが決まっている「another」辺りは特徴的でした。
ボーカルのIchigoさんは、名前からして椎名林檎さんを意識していると思われ
声質的にも同系統にありますが、こちらももう少し歌声に伸びが欲しいところ。

おそらくこれからもアニメタイアップを中心に売られるバンドになると思われますが、
近年の同人音楽出身アーティストはみんなレベルが高いだけに、
ぜひ彼らも後発のアーティストに負けないぐらい頑張って欲しいと思います。







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