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2015年1月29日木曜日

[CDレビュー]  妖精帝國「Hades:The other world」


妖精帝國「 Hades:The other world(DVD付)」
(2014/12/24)

1. Hades:The end
2. 神的創造
3. Dea × Crisis
4. 昏き世界の慟哭
5. 絶望plantation
6. filament
7. 覚醒、冱てる魂と運命の境界線
8. 神、ノゾム世界と箱庭幻想
9. Fata Morgana
10. 愚かな結末
11. 糸遊のしたで
12. Mischievous of Alice
13. 救世’Aργυρos
お気に入り度:★★★★★★★★★☆ (9.5/10)




妖精帝國のメジャー5thアルバム。今作も荘厳なシンフォニックメタルサウンドと
ボーカルのゆいさんの甘い歌声のハーモニーが響く、唯一無二の音楽作品となりました。
前アルバムよりツインギターによる5人編成のバンドとなってからは
より楽器隊の演奏の威力が増しましたが、今作はその前作をも超えるほどに
最初から最後までシンフォニックメタルを極めた、迫力満点のアルバムです。
サウンドだけ聴けばアニソン系アーティストとは思えないでしょう。ボーカルはアニメ声ですが。

1曲目~5曲目までひたすらアッパーチューンが続き、
6曲目「filamen」でミドルテンポの曲が来たと思いきや7曲目以降再び加速。
静かなバラード曲は11曲目「糸遊のしたで」のみ。
7、8、13曲目などのシングル曲やタイアップ曲ほど疾走度が強いというのはお見事です。
アルバムオリジナル曲で特に印象に残ったのは、
シングル曲並みの疾走感と、神々しさを合わせ持った2曲目「神的創造」と
「♪侵略!戦闘!突撃!」と歌う10曲目「愚かな結末」の2曲でした。
どちらも式典(ライブ)で盛り上がること間違いなしの曲で、
文字通り帝國の領地の拡大に向けて、一緒に声をあげたくなる曲ですが、
しかしそういうことを歌っている割には、現状では式典の回数があまりにも少なく感じてしまう。
海外に進出してもいいぐらいの高い音楽性を持っているにもかかわらず、
日本ですら式典が少ないのは残念。以前には名古屋のライブイベントなどにも出演したように
これからは各種フェスなどにも突撃していっていいと思うんですけどね。

楽曲の多様性という点では2ndアルバム「Gothic Lolita Doctrine」の頃の方が一枚上で、
初期の頃の電子音を取り入れた打ち込み系楽曲が懐かしくなる時もあるのですが、
彼らに限って言えば今の金太郎飴な作品でも構わないと思えたぐらいの名作でした。
ここまでサビメロの良い曲をズラリと並べられたのは圧巻。
一見マニアックな音楽を、より多くの人に向けてよりキャッチーに聴かせることが
できるというのは、アニソン系アーティストならではの技でしょう。
それでもやはり万人ウケからは程遠い曲の数々ではあるでしょうが、
とはいえ個人的には非常に好きな音楽なので、久しぶりに式典にも行きたいと思いました。







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