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2014年12月5日金曜日

[CDレビュー]  陰陽座「風神界逅」


陰陽座「 風神界逅」
(2014/9/24)

1. 風神
2. 神風
3. 然れど偽りの送り火
4. 一目連
5. 蛇蠱
6. 飆
7. 無風忍法帖
8. 八百比丘尼
9. 眼指
10. 雲は龍に舞い、風は鳳に歌う
11. 故に其の疾きこと風の如く
12. 春爛漫に式の舞う也
お気に入り度:★★★★★★★★ (8/10)




陰陽座の通算11枚目オリジナルアルバム。今作も和風メタルへのこだわりを感じさせつつも、
随所で音楽性の幅の広さも見せてくれた作品でした。

まず1曲目「風神」は前半のアコギ主体のサウンドから、
後半にいくにつれストリングスなどが加わり荘厳さを増していくインスト曲。
2曲目「神風」は彼らの王道ともいえるメロディアスなメタルナンバー。
文字通りの神々しさを感じさせてくれる、オープニングを飾るにふさわしい名曲です。
3曲目「然れど偽りの送り火」は切なげな歌謡ロック。ポップで大衆受けしそう。
4曲目「一目連」はBメロ部分の黒猫さんの演歌色の強い歌唱が印象的。
Aメロやサビ部分は瞬火さんが歌う。男女ツインボーカルの魅力が存分に発揮された曲です。
5曲目「蛇蠱」(へびこみ)は哀愁漂うミディアムバラード。
ほのかに鳴り響くシンセの旋律が美しい。彼らにしてはこれまたずいぶんポップな曲だなと感じましたが。
6曲目「飆」(つむじかぜ)は本領発揮のメタルナンバー。
Aメロや間奏部分は特にゴリゴリ感がある。今作の中でも最もハードな曲です。

7曲目「無風忍法帖」はダンサブルな曲で、なおかつ彼らの曲にしては珍しくブラスバンドを取り入れている。
新たな挑戦といった感じで、こういうのもまた良いなと思いました。
8曲目「八百比丘尼」はミディアムバラード。5曲目と比べるとギターは活躍しているものの、
収録時間が約8分もあるのは長く感じてしまうかな・・・
9曲目「眼指」も前曲に引き続いて穏やかな曲で、収録時間は5分越え。
10曲目「雲は龍に舞い、風は鳳に歌う」はクラシカルかつ壮大な世界が広がる名曲で、
まるで大河ドラマの挿入曲のよう。彼らの曲にしてはギターが控えめなのが、
逆に斬新なアレンジに感じられた。新境地を開拓した曲だといえるでしょう。
11曲目「故に其の疾きこと風の如く」で久々の疾走メタルナンバーが。
サビの瞬火さんの中低音歌唱がいい味を出しています。
12曲目「春爛漫に式の舞う也」はほのぼのとしたポップナンバー。
黒猫さんのキュートな歌唱が印象的。ラストでこういう感じの曲をもってくるのは今までにもありましたが。

今作も彼らにしか作れない、唯一無二の魅力を持った作品でした。
ただ個人的には、8~9曲目で間延びした印象を持ってしまったため
どちらかというと、アルバム「雷神創世」の方が好きだったかなと。
ただ全体的な曲調に関しては「風神界逅」の方がポップな曲が多い分、
一般向けの入門編としてはこちらの方が良いかなと感じました。
そして同時リリースの2作目「雷神創世」へ・・・(続く)







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