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2015年4月10日金曜日

[CDレビュー]  ニホンジン「ニホンジンのうた ~ゴハン~」


ニホンジン「 ニホンジンのうた~ゴハン~」
(2015/2/4)

ディスク1
1. Melody Box
2. 夏のプロローグ
3. 熱くなれ
4. 君のままの君が好き
5. 酔っぱらい天国
6. 男子たるもの恋すべし 

ディスク2
1. お笑い芸人
2. 教師
3. 知事
4. 画家
5. 看護師
6. 料理人
お気に入り度:★★★★★★★★ (8/10)




ニホンジンの1stアルバム。仙台出身の3人組バンドの作品です。
今作はディスク1に「オリジナルソング」、ディスク2に「職業ソング」を収録した
2枚組形式のアルバムとなっています。デビュー作にしてこの構成は斬新。

まずディスク1の1曲目「Melody Box」はポップなバンドサウンドと
オルゴールを歌った歌詞にどこか懐かしさを感じさせてくれる。
これは名曲。生音メインの王道J-POPであり最も彼ららしさが出た曲です。
2曲目「夏のプロローグ」は陽気かつ爽快なアッパーチューン。
曲後半の早口歌唱などにも躍動感がある。王道の夏ソング。
そして3曲目「熱くなれ」は、2013年と2014年の全国高校ラグビーハイライトの
主題歌としてオンエアされていた曲で、ついに待望のCD化。
この曲こそが今作を聴くきっかけとなった曲。
魂がこもった熱い歌詞とボーカルの歌唱が素晴らしい。
実はこのボーカルを最初聴いた時は、コブクロが歌ってるのかと思ってしまいました。
小渕さんと黒田さんを足して2で割ったような歌声に聴こえる。
今作の収録曲の中でもこの曲は最もコブクロっぽい歌声に聴こえるだけに、
あえてそれを狙ったとしか思えない。特に低音部分の声が黒田さんそっくり。
それでもこれだけ歌詞もメロディも良くて歌に感情がこもっていれば名曲そのものです。

4曲目「君のままの君が好き」は90年代っぽいラブバラード曲。
5曲目「酔っぱらい天国」はブラスバンドも登場する陽気なアップテンポ曲で、
これはライブで盛り上がりそう。なんならもっとハメ外しても良かったぐらい。
6曲目「男子たるもの恋すべし」はこれまた90年代っぽい雰囲気のラブソング。
「♪クララもスタンディングオベーション」のインパクトが抜群。

ディスク2の1曲目「お笑い芸人」は同じ宮城県出身の有名人である
サンドウィッチマンの想いを歌った曲。このディスク2(職業ソング)の
クレジットの作詞欄には「作詞」ではなく「想い」と書かれているのが特徴的。
おそらく共作なのでしょうね。サンドの代表作(?)であるピザ屋の漫才は
こんなふうにして誕生したのかと感じさせられる歌詞が面白いです。
2曲目「教師」は不良生徒とコミュニケーションを取ろうと努力する
教師の姿を歌った曲。これぞ理想の先生。宮城の金八先生といったところか。
3曲目「知事」は宮城県知事の想いを歌った名バラード曲。
ディスク2の収録曲の中でもこの曲からはとりわけ熱さを感じさせられる。
「♪負けるもんか」と力を込めて歌うところは黒田節が入っている。
4曲目「画家」は色鮮やかかつスケール感のあるアッパーチューンで、
こちらもまた名曲。それだけにこの曲は「画家」というタイトルが安直に感じる。
「無限のイマジネーション」などといった曲名の方が良かったんじゃないだろうか。
5曲目「看護師」は男性看護師の想いを歌った曲。歌詞が歌詞というより日記に見える。
6曲目「料理人」はシンフォニックアレンジを加えたバラード曲。
このサウンドは料理人の曲というよりは結婚式ソングみたいだなと思ったのは
私だけでしょうか?ラストを飾る曲なだけに壮大な曲調にしたのでしょうが・・・

生音主体のポップなバンドサウンドは90年代前半のヒット曲の数々を
彷彿させるものがあり、新人アーティストにしては安定感がある。
歌詞はディスク2の曲がバリエーションに富んだ内容で面白さを感じました。
彼らがコブクロと違う点としてはアップテンポ曲が中心ということなので、
躍動感のあるポップスを聴きたい人におすすめです。おそらくサブコンの皆さんは好きそうだ。









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