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2012年4月1日日曜日

[CDレビュー]  m.o.v.e「XII」


m.o.v.e「 XII」
 (2012/3/7) 

1. Overture 
2. MAYHEM PHILOSOPHY
3. KICKDOWN
4. The World of Prisoners
5. Jasmine 
6. XII
7. Shake The Babylon
8. A Thousand Reasons
9. NATIVE SHOUT
10. FLY HIGH
11. Sudden Romance
12. D.C. 
お気に入り度:★★★★★★★★☆ (8.5/10)





m.o.v.eの通算12枚目のオリジナルアルバム。
公式サイトでの解説の通り、まさに今までの総決算といえる、
ロックとエレクトロがアルバム全体の中でうまく融合した作品となっています。


しかし、どちらかというとこの作品は、前半を中心にロック色の方が強いという印象でした。
その中でも、4、5曲目は歌詞もサウンドも重いロックバラード。
戦争に巻き込まれる少女の姿を歌った「The World of Prisoners」、
そして、争い事など終わりにして手を取り合おうを歌う「Jasmine」、この2曲は、
2つで1つのストーリーとなっていて、そして音楽を通じ世界平和へのメッセージを訴えている。
どちらも説得力のある曲で、これはやはり今まで世界中でライブ活動などを続け、
世界を又にかけて活躍してきた彼らだからこそ、このような曲が作れるのだろうなと思いました。

そして、アッパーチューンの方も、サウンド面では深みを感じる曲が多いです。
3曲目の「KICKDOWN」、9曲目の「NATIVE SHOUT」などでは疾走感のあるデジロックを聴かせ
さらに6曲目の「XII」は曲スタートの時点で一撃必殺といえるぐらいにメロディが良く、
シンセの音色も輝いていて、それがバンドサウンドの中に絶妙に融合している。
10曲目の「FLY HIGH」はエレクトロ・ダンス色の強い曲で、こちらも疾走感を存分に感じ、
それらどの曲も、これぞm.o.v.eワールドだといえる曲になっています。

ただ一つ気になったのは、曲の雰囲気は良いのにサビメロが弱い曲が多いように感じたこと。
今までの総決算的アルバムとしては、8thアルバムの「GRID」の方が、
歌メロのキャッチーさという点では上だったように思いました。
アルバム全体の世界観の質の高さでは、この作品も全く見劣りしないのですが・・・


しかし今作ではついに先行シングルも無くなってしまい、レコード会社も売る気が感じられず、
というかそれ以前に、最近の彼らのCD売り上げ実績を見れば、本当よく12枚目のアルバムを
リリースできたなと。しかもこんなにも職人気質を感じる上質アルバム作品を・・・




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