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2015年7月30日木曜日

[CDレビュー]  FRUITPOCHETTE「The Crest Of Evil」


FRUITPOCHETTE「 The Crest Of Evil」
(2015/2/25)

1. 灼熱 -Drop-
2. 蒼天 -Paradox-
3. 偉人 -CleverDick-
4. 撃攘 -Advance-
5. 饒舌 -DieOut-
6. 唯我 -Vainglory-
7. 堕天使 -Ropose-
8. 闇 -Happiness-
9. 狼煙 -Action-
10. 狂気 -SheerMadness-
11. 殲滅 -Effect-
12. 落花 -Deadly-
13. 静寂 -Lacus-
お気に入り度:★★★★★★★★★ (9/10)




FRUITPOCHETTEの1stフルアルバム。
愛媛出身アイドルグループ・ひめキュンフルーツ缶の妹分として
2013年にデビューした、2人組ラウド・メタル系ユニットの作品です。

今作は1~6曲目、8~13曲目までひたすらラウドなサウンドが鳴り響き、
さらに歌詞もダークな表現が多いという、かなり重めの作品でありながらも、
透明感のあるツインボーカルと、クリーンな歌メロが曲中で合わさることで
程よく中和され、楽曲を聴きやすいものへとしている。
リードトラックである2曲目「蒼天 -Paradox-」はこれぞキラーチューンであり、
メタルの魅力が最も発揮された曲。間奏のギターがこれまた最高。

それに加えて今作は、5曲目「饒舌 -DieOut-」などに代表されるように、
キーボードを生かしたダンサブルなサウンドを取り入れているのも特徴で、
楽曲の幅を広げるのに一役買っている。ノリの良さが素晴らしい。
1曲1曲はどれも名曲ばかりですが、だがアルバムを最初から最後まで通して
聴こうとすると、似たようなアレンジが多いと感じる部分も。
ギターやキーボードの旋律が直線的なのはラウドロックの特徴でもあるのでしょうが、
特にキーボードに関してはCyntiaやLIGHT BRINGERなどは使い方がうまいだけに
さらなる空間の広がりを感じさせるアレンジが欲しかったところ。

後半の曲では、2曲目同様に泣きのギターにシビれる「闇 -Happiness-」、
ラストを飾るシンフォニックメタルバラード「静寂 -Lacus-」が特に印象的。
こうして聴くとあらためて自分はラウドよりメタルの方がより好きだということか・・・

ボーカルの声質が似ていることも含めて、現状ではBABYMETALフォロワーという印象も
受けるだけに、それとの違いを出すことを考えれば今作のようなラウド路線の方が
いいとも言えますが・・・ だがそれ以上に彼女たちがベビメタと最も大きく違う点は、
全国47都道府県ツアーを開催したことなどもあるという、ライブハウスでの活動実績の
豊富さでしょう。今や手の届かない存在になってしまった(?)世界のベビメタと違い、
身近な所でこうしてバリバリ活動してくれるのは、この系統のグループが
好きな者にとっては本当にありがたい。これからも日本全国津々浦々を廻り、
時にはロックバンドとの対バンも行えば、さらなるラウド・メタルシーンの活性化にも
つながる可能性があるだけに、大いに期待したいです。ぜひこれから下剋上を目指して頑張って欲しいです。







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