7月5日(日曜日)、大阪・タワーレコード梅田NU茶屋町店で行われた、中村中のインストアライブに行ってきました。 会場に着く前までは、彼女のファン層というものが想像できないなぁと、 いったいどんな感じなのかなと思ってましたが、いざ着いて見回してみると 40代以上の男性が目立つ。女性客は少ないなぁ・・やはり歌姫系はこういう客層なことが多い。 私的にはいつものライブの光景だ。もっと幅広い層に聴かれて欲しいものですけどね。 [セットリスト] ・友達の詩 ・ここにいるよ ・暗室 ・死ぬなよ、友よ この日はアコースティックギター弾き語り形式のライブとなりました。 まず1曲目には「多くの人に中村中を聴いてもらうきっかけとなった、 (紅白)歌合戦でも歌わせて頂いた曲」という紹介の後に、代表曲「友達の詩」が。 まさかこの曲を1曲目から歌ってくれるとは! 今回初めて生歌を聴かせて頂きましたが、素晴らしい歌唱でした。 魂がこもってるとしか言いようがないです。 続いては新曲が立て続けに披露されました。今回リリースされた3曲入りニューシングルは 「命」をテーマに作ったということらしいです。まず最初に歌われた「ここにいるよ」は 今の世の中、他人の命も自分の命を大事にしていない人が増えたと感じる中で、 ラブソングという形で命の大切さを歌った曲という紹介が。シングル表題曲となった名バラード曲でした。 そして「ここにいるよ」が終わった後、客席からは手拍子が起こり始めました。 この後はアップテンポ曲で盛り上がるのかなと思いきや、 続いて歌われた曲のタイトルは「暗室」。この曲は、イジメで亡くなった人の鎮魂歌として 作られた曲で、中さん自身がイジメを受けた体験をもとに作ったらしいです。 「イジメは最悪だと思う」という一言がズシっと耳に響きました。 この曲のライブステージは・・・衝撃的でした。 まずお客さんがこの内容の曲で一緒に手拍子をするということに驚きました。 みんなで楽しく盛り上がるための手拍子ではなく、鎮魂歌としての手拍子・・・ こんな光景は歌手のライブでは初めて見ました。 さらに曲終盤の「♪卒業アルバムの仲間たちの中に 僕がいないよ」 という歌詞は・・・重い。何とも泣ける曲だ。 最後の曲は、誕生日ソングとして、大事な人と一緒に年をとっていこうという思いで 作られた曲という紹介が。中さんが30歳の誕生日を迎えると自ら紹介した瞬間には 客席から拍手が起こりました。なおこの曲は、引きこもりの友人にも聴かせたいと思い作った曲らしいです。 しかしその友人はなかなか中さんに会ってくれないらしく、「こういう時にCDって便利だね、 ポストに入れておけば、聴きたい時に聴いてくれるだろうから」 そして歌われた曲のタイトルは「死ぬなよ、友よ」。誕生日ソングでこの曲名は驚きました・・・ それでもこの曲は友を大事に思う気持ちが伝わってくる曲で、多くの人を励ますであろう名曲でした。 歌にかける情熱が伝わってくる、素晴らしいライブステージでした。 生きるために、こうして歌い続けるんだという確固たる意志を感じる。 かつてはより子さんのライブに行った時などにも感じましたが、 これまで多くの苦労体験をしてきた歌手が魂を込めて歌う歌というのは、 より一層深く心に響くものがある。歌声や歌詞の強さはもちろんのこと、 さらには曲と曲の間のトークなどを聞いていても、そこには芯の強さを感じる。 客席の後ろの方の通行人に向けて「どうぞ聴いていって下さいね」 といった声かけを挟むあたりにも、少しでも多くの人に歌を届けたいという思いが伝わる。 2000年代には「情念系歌姫」と呼ばれる女性歌手が数多く登場しましたが、 彼女もまた、今こそ再評価されてもいい歌手なのではと感じました。
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2015年7月7日火曜日
[ライブレポ] 中村 中 シングル「ここにいるよ」発売記念インストアイベント
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