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2015年3月8日日曜日

[CDレビュー]  鈴木このみ「18 -Colorful Gift-」

鈴木このみ 2ndアルバム「 18 -Colorful Gift- 」【初回限定盤】」
(2015/3/4)

1. Absolute Soul (ALBUM Ver.)
2. This game
3. 銀閃の風
4. 思い遣り
5. NOT PYGMALION
6. Tomorrow’s best
7. Fly to the stars 2015
8. フラジャイルな君
9. LLL:CONNECTION
10. 私がオバさんになっても
11. I believe
12. 卒業写真
13. 鈴木このみアニサマ10thSPメドレー (Studio REC Ver.) (BONUS TRACK!!)  
お気に入り度:★★★★★★★★ (8/10)





若手実力派アニソンシンガー、鈴木このみの2ndアルバム。
アルバムタイトルは自身の年齢からとったものでありますが、
実際まだ18歳だとは思えないほどの貫録を感じられる作品でした。

まずアニメタイアップの先行シングル曲である1~3曲目の素晴らしさは文句無し。
1曲目「Absolute Soul」は打ち込みを取り入れたエモロックナンバーで
そのテンポの速さに切迫感を感じさせられる。カッコ書き多用の歌詞も印象的。
最初はこの編曲に驚かされたものの、慣れればやっぱりカッコいい曲だなと。
2曲目「This game」はピアノロックをベースにした曲ながらも、
そのピアノの速弾きっぷりとドラマチックな曲展開は聴けば聴くほどに凄みを感じる。
3曲目「銀閃の風」はクラシカルな編曲にパワーとスケール感を感じられる
シンフォニックロックナンバーで、これぞ戦姫と名乗っていいほどの勇壮な曲。
以上の3曲はどれもサビのキーが高い上に、歌メロは乱高下しまくるという、
これほどまでにハイレベルな曲を、見事なまでに歌い上げてしまうその歌唱力にはあっぱれの一言です。

そして4曲目以降のアルバムオリジナル曲については、デジタル系ポップスが中心の
作風となっており、ロック色の強かった前作とは違いを出してきました。
5曲目「NOT PYGMALION」はストリングスと打ち込みを取り入れた
シンフォニック系ハードポップで、この曲だけはシングル曲に近い雰囲気。
6曲目「Tomorrow’s best」はダンサブルなデジロック系のサウンドと
詰め込み歌詞をリズミカルに歌うサビが抜群にキャッチーで、
今作のアルバム曲の中でも一番の名曲だと感じました。
8曲目「LLL:CONNECTION」は王道ハードポップナンバーで、爽快感抜群の歌唱と共に
サビでパーンと弾ける音が入るのがツボ。この路線だとdatを彷彿させてしまうと
思ったのは私だけでしょうか? 歌声もmisonoと同系統ですし。

しかし10曲目以降の曲は、なぜこれをオリジナルアルバムに全部まとめて収録したのかと
思ってしまうような曲ばかりでした。終盤にカバー曲が2曲も入っているというのは・・・
「私がオバさんになっても」は森高千里さんの名曲でございますが、
これをアニソン系アーティストが歌うならば、せめて編曲に斬新さが欲しかったところ。
全英語詞曲の「I believe」も洋楽風ポップスをほとんど聴かない私としては
これじゃない感が・・・ アカペラ形式でコーラスを重ねた「卒業写真」のカバーは
「18」というアルバムのコンセプトを考えれば合っているといえますが。
ボーナストラックの13曲目に収録されているメドレーは、1stアルバムの収録曲が
中心の内容となっていますが、これを聴くとあらためて前アルバムの曲の数々が
どれだけ素晴らしかったかが分かります。やはりオリジナル曲を多く聴きたかったところ。

その歌唱だけでアルバムを聴いて良かったと思える作品でした。
18歳でこのレベルだと良い意味で先が恐ろしいです。前アルバムが良すぎただけに、
それと比べると今作は後半の楽曲が弱いと感じたのが惜しい。
次作は前半の勢いを最後まで感じられるほどの作品を期待したいです。







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