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2013年1月16日水曜日

[CDレビュー]  GALNERYUS「ANGEL OF SALVATION」


GALNERYUS「 ANGEL OF SALVATION」
(2012/10/10) 

1. REACH TO THE SKY
2. THE PROMISED FLAG
3. TEMPTATION THROUGH THE NIGHT
4. LONELY AS A STRANGER
5. STAND UP FOR THE RIGHT
6. HUNTING FOR YOUR DREAM
7. LAMENT  
8. INFINITY
9. ANGEL OF SALVATION
10. LONGING  (インスト) 
お気に入り度:★★★★★★★★★ (9/10)





今やJ-METALを代表するバンドとなった、GALNERYUSの8thアルバム。

まず今作も、編曲・演奏の凄さは圧倒的。
キーボードやストリングスなどの楽器を加えた、ド派手でドラマチックなメタルサウンドと
6thアルバムからのメンバーチェンジにより加入した、小野正利さんのボーカルは
どちらも素晴らしいの一言です。声質的にも前ボーカルより好みです。

ただ個人的には、これまでの作品は印象に残るメロディが少ない気がして、
今までは、ハマりそうなんだけどあともう1歩かなという感じでした。
しかし今作は違いました。1回聴いただけで耳に残るぐらいに
サビのメロディの質が高い曲が多いというのが、良かったです。
歌詞もかつては全曲が英語詞のバンドでしたが、今作では収録曲の半数が
日本語詞の曲になったということも、キャッチーさという点では良いと思いました。

まず1曲目の「REACH TO THE SKY」は、これぞステージの幕開けを感じさせる曲で
熱さとカッコ良さとドラマチックさを、存分に感じさせてくれる半インスト曲。
この曲はプロレスラーの入場テーマっぽい曲でもあるなと感じました。
まさに好みのど真ん中。1曲目からして惹きこまれました。
そして4曲目「LONELY AS A STRANGER」は、これまでには無いような痛快さを
感じさせてくれるハードロックナンバーで、こういうアプローチの曲が
1曲入っているのはアクセントとして良いと思いました。

そんな前半の曲も十分良いですが、それ以上に後半の6~10曲目の流れが素晴らしい。
6曲目「HUNTING FOR YOUR DREAM」はアニメ「HUNTER×HUNTER」の主題歌ということで、
キャッチーなサビと、夢を歌ったベタ寄りの歌詞がどこかJAM projectっぽい曲ながらも
Cメロからの曲展開は、さすがの本格派メタルだなと感じさせてくれるものがある。
7曲目「LAMENT」はサビメロの振り幅が大きくてインパクトがある。
8曲目「INFINITY」はまさにタイトル通りに、無限の広がりを持った
曲世界を感じさせてくれる、今作のキラーチューンで、
全英語詞曲ながらシングルでも全然いけるぐらいの曲だと思いました。
そして、9曲目のアルバムタイトル曲「ANGEL OF SALVATION」は
「Tchaikovsky ヴァイオリン協奏曲ニ長調Op.35」をモチーフとして作られた
14分超の大作ナンバーとなっていますが、個人的に苦手意識のある組曲形式ではなく、
基本AメロBメロサビの構成で、さらにそのサビが良いので抵抗なく聴けました。
途中にDメロEメロなども出て来ており、そこまでやるかというぐらいに
曲構成がとんでもなく壮大なことになっている曲ですが、
やっぱり随所に出てくるサビメロが良いと最後までダレずに聴ける。
さらに10曲目のインスト曲「LONGING」は実質9曲目の続編となっており、
合わせて約20分の、あまりにスケールの大き過ぎる世界観を
存分に味わえる作品終盤となっています。
これをライブでも、当然ながらノンストップでやってしまうというんだから
どんだけ凄い演奏技術なのかと・・・ さすがとしか言いようがないです。

1曲目と10曲目は半インスト曲とインスト曲という構成で、
歌モノの曲は実質8曲しか収録されていないにもかかわらず、
ここまでの満腹感を感じることができる作品も珍しいぐらいです。
それらの曲が全て5分越えでなおかつ中身が詰まりに詰まっているからこそかと。
バラード曲が無いですが、今作ではそれも気にはなりませんでしたし、
1~9曲目まで終始疾走感を感じるアルバムというのもまた良いなと思いました。
彼らにはこれからも、世界に羽ばたく国産HR・HMバンドとして頑張って欲しいです。




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