中島みゆき「 常夜灯」 (2012/10/24) 1. 常夜灯 2. ピアニシモ 3. 恩知らず 4. リラの花咲く頃 5. 倒木の敗者復活戦 6. あなた恋していないでしょ 7. ベッドルーム 8. スクランブル交差点の渡り方 9. オリエンタル・ヴォイス 10. ランナーズ・ハイ 11. 風の笛 12. 月はそこにいる お気に入り度:★★★★★★★★★ (9/10) 中島みゆきのニューアルバム。 まず1曲目のアルバムタイトル曲「常夜灯」の、しっとりとしたムーディーな 雰囲気からして分かるように、今作はより歌謡曲色の強いアルバムとなっています。 特に前半の曲は、穏やかで優しい曲が多く、 歌い方、アレンジともに荒々しい一面は抑え気味です。 そんな中で、先行シングル曲の「恩知らず」はやはり楽曲全体の力強さが 頭1つ抜けていて、同時に素晴らしい曲だと思いました。 彼女のドラマ主題歌としては今までの曲とは路線が違うような気がして 最初に聴いた時はどうかなと思ったのですが、しかし聴きこむほどに、 こういうジャズ歌謡っぽい曲が歌えるのもやはり大きな魅力の一つだなと感じました。 個人的には、アルバム後半の方が楽曲や歌い方に幅があって、より良いと思いました。 サビの「寝心地は最低 居心地は最高」という歌詞が耳に残る「ベッドルーム」、 東洋的なアレンジの効いた「オリエンタル・ヴォイス」は特に印象的。 さらに、毎回そうですが今作も歌詞が全曲凄い。 8曲目「スクランブル交差点の渡り方」では たくさんの人の中で揉まれて生きていく人生を、 文字通りスクランブル交差点に例えたというその歌詞に心を打たれる。 10曲目「ランナーズ・ハイ」は、ダメな女にハマる男を諭す内容の曲で、 その女の姿を「歌」というフレーズに例えるという、 この歌詞の発想からしてさすがとしか言いようがない。 そしてラスト曲の「月はそこにいる」は、今作で最も壮大な雰囲気を感じる曲で それに加えて歌唱の迫力も今作屈指。ラストを飾るにふさわしい名曲でした。 彼女の曲作りの才能は永遠に枯れることは無いのだろうか。 特に歌詞に関しては、良いと思う表現を一つ一つ挙げていけばきりが無い。 どうか長生きして下さい・・・ そう思えてくる作品でした。
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2012年11月17日土曜日
[CDレビュー] 中島みゆき「常夜灯」
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