唄人羽「 唄人羽 BEST INN 10th Anniversary“S&T”」 (2009/9/9) ディスク:1 1. 小さな星の小さな旅人 2. 路 3. 土曜日の星 4. 花火 5. なれずに 6. 花サク 7. なんだったっけ 8. 果実 9. 陽射し 10. 白紙の日々へ 11. 幸せのうた 12. 未タイトル 13. 流れ星 14. ボーイ 15. 4人 (Reprise) 16. 彼女 ディスク:2 1. 流星ライダー 2. BORDER 3. リライ 4. ネコと蝶 5. Beautiful mind 6. カラス星 7. 寄りそって咲く花 8. sign 9. heaven's door 10. 虹橋 11. 三日月とピアス 12. Flashback 13. 桜風 14. プロペラ 15. 花 お気に入り度:★★★★★★★★☆ (8.5/10) 福岡出身のフォークデュオ、唄人羽(うたいびと はね)のベストアルバム。 10周年記念ベストとして、2009年にリリースされた作品です。 個人的に今作を手に取るきっかけとなった曲は、ディスク2の10曲目に 収録されている「虹橋」という曲です。 2007年に、ラグビートップリーグ・九州電力キューデンヴォルテクスの テーマソングとして作られた曲で、現在でもこちらの公式サイトをクリックすると 自動的に流れてきて聴くことができるようになっています。 この曲は、まるで大地から湧き出すマグマのよう。ジワジワと熱く燃えたぎっている。 「ウー!ハー!」というコーラスの掛け声は、胸の奥底から響き渡る鼓動。 曲ラストの「行くぞ、オーーーー!!」という気合は、逞しさと男気の象徴。 これぞまさに魂の結晶といっていい曲です。これほどのとてつもない名曲を、 花園でのラグビー観戦をきっかけに知ることができたのは本当に良かった。 最初聴いた時はザ・コブラツイスターズの曲かなと思いましたが、違うということで 実は結構長い間誰の曲かが分からなかったのですが、ようやく辿りつけた。 CDではこのベストアルバムにしか収録されていない曲なので、 それだけでも今作を聴くことができて良かったと思いました。 しかしこの曲は、彼らの作る楽曲としてはかなり異色なタイプの曲で、 本来はフォークをベースにした曲が中心。今作の曲順はCDリリース順に 並べられたものとなっており、まずディスク1は原点のフォーク路線の曲から始まる。 デビュー曲の「小さな星の小さな旅人」は良い意味で若いなと思わせてくれる曲で 歌唱は未熟ながらも、路上ライブで2人そろって頑張る姿が目に浮かぶかのような曲。 7曲目「なんだったっけ」もシンプルながら良い意味での路上感があり、 博多弁が登場するユニークな歌詞も微笑ましいです。 「果実」ではハーモニカの演奏も飛び出し、勢いを感じる。初期のいきものがかりのよう。 さらにはストリングスバラードの「なれずに」や、バンド色の強い 「花サク」や「ボーイ」などといった曲も良いです。 そして10曲目の「白紙の日々へ」は、抜群の美メロを持った哀愁バラード曲で ディスク1の私的ベストトラックと言っていいぐらいの名曲でした。 ディスク2になると音楽性の幅がさらに広がり、成長を感じさせてくれる。 1曲目「流星ライダー」はシンセのイントロから始まる曲で、これまでの曲には 無かったかのような開放感がある。これはドライブチューンとしても良い曲だなと。 さらには前半の「ネコと蝶」や「sign」といった曲からも分かるように、 初期の頃よりも力感を増した曲が多くなったのも特徴です。 6曲目「カラス星」では歌詞にクソッタレとかバカッ面といったフレーズも登場し、 まるで長渕剛の曲みたいなフォークナンバーになっているなと。 個人的にはこういう感じの曲も結構好きだなと。 さらには、殺し合うよりも助け合うんだと、鋭い言葉で訴えかける歌詞が印象的な 12曲目「Flashback」も説得力を感じられる曲で良かったです。 このディスク2の曲ならば「虹橋」もそれほどアルバムの流れの中で浮いていない。 こういう曲が誕生したのはむしろ自然な流れだったなと感じることができました。 個人的に最近はあまり聴いていなかった系統の音楽でありましたが、 今作は久しぶりに楽しめました。カラフルで聴いていて飽きさせない内容のベスト盤でした。
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2013年11月8日金曜日
[CDレビュー] 「唄人羽 BEST INN 10th Anniversary“S&T”」
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3 件のコメント:
おおー!
うたいびとはねのベスト盤ですね!
青臭いフォークが胸を打ちますよね。
当時はゆずや19が活躍していて、そこまでのブレイクにはいたりませんでしたが、非常に息長く活動してたくさんの名曲を残してくれましたよね。
この作品には収録されていないようですが、私は「土曜日の星」という曲が一番好きです。
まさに"うたいびと はね"の歴史を凝縮したベストアルバムですよね。
1枚目はアコースティックデュオ"うたいびと はね"としての曲。
2枚目はさらに進化というより深化した音楽を響かせる"唄人羽"としての曲。
「BORDER」のリリースから彼らの音楽は本当に変わりましたね。
「虹橋」のような楽曲がでてきたのも、"うたいびと はね"としたら想像できなかったですが、"唄人羽"としてなら不自然でない。
この1枚で彼らの色んな面が見れるので、面白いですよね。
初期の頃の青臭いフォークが詰まったディスク1も良いですし、徐々に表現の幅を広げていったディスク2も良かったですね。
彼らはゆずや19やコブクロに並ぶぐらいの実力の持ち主であると感じましたが、その割に知名度が低いという現状は惜しいです。
「BORDER」は歌詞メロディともに深い。心に響きます。
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