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2012年12月16日日曜日

[CDレビュー]  Cyntia「Endless World」


Cyntia「 Endless World」
 (2012/9/5) 

1. Moonlight Roulette 
2. 色葬和音
3. The Endless World
4. Run to the Future (Album Version)
5. Through the Fire and the Desire
6. 黎明
7. Beyond the World
8. Meteor Calling
9. Shaman Dance
10. Voice (Album Version)
11. 幻覚の太陽
12. Bittersweet Nightshade (ボーナストラック・通常盤のみ)
お気に入り度:★★★★★★★★★★ (10/10)





公式サイト http://cyntia.jp/ 

ガールズメタルバンド、Cyntia(シンティア)のインディーズ1stアルバム。
リード曲のPVを試聴した段階でこの作品に期待はしていましたが、
まさか、ここまでの大傑作に出会うこととなるとは思わなかったです。
ガールズメタルってここまで綺麗で美しくて聴きやすい音楽なのかと驚きました。

全曲徹底的にメロディの良さにこだわって作られたのかと思うぐらいに
歌メロが最高レベルな上に、ボーカルの声質も開放感があり聴いていて爽快。
それでいてメタル的な重厚さとスケール感も存分に発揮されている。
ここまで編曲のドラマチックさと聴きやすさを高い次元で両立できた理由としては、
キーボードの存在も大きいと思いました。
このシンセ音やピアノの音色が曲の中にてキラキラ感を演出している上に
時に神秘性やミステリアスさまでも演出しているというのが見事です。

今作はまず1・2曲目のあまりのキャッチーさに一気に引き込まれました。
続く今作のリードトラックである3曲目「The Endless World」は
幻想的で綺麗なバラード曲でありながらも、どこかダークで影があるという、
まるで星空のような輝きを放っている曲で、なんて美しい曲なんだと感じました。
このCDの盤面には月が描かれていることからも分かるように、
彼女たちには夜が似合う。夜の街や夜空をバックに聴きたい曲が多いです。

その後の曲も、本格派メタルな「Run to the Future」「Meteor Calling」
のような曲もあれば、ポップ感があって明るい雰囲気の「黎明」のような曲もあり、
さらには3曲目同様に綺麗なバラード曲「Beyond the World」もありで
そのどれもが素晴らしい曲ばかり。さらに通常盤のみ収録されている
ボーナストラック「Bittersweet Nightshade」は、メタルとはいえないかも
しれませんが、これはこれで良いロックチューンでした。

そんな今作の収録曲の中も一番圧倒的だったのは、実質ラスト曲の「幻覚の太陽」。
AメロBメロサビというオーソドックスな構成でありながらも
8分超の大作となったこの曲は、まさに大作でありながらも長さを感じさせない。
影から光へと向かって突き進み続け、ついに目の前に希望の世界が
広がりはじめたかのような、そのあまりのカッコ良さとドラマチックさに感動。
泣き歌=バラード曲とは限らない。ハードな曲で涙が出るぐらいに
感動させてくれる曲もある。そう感じさせてくれた作品でした。
こんな超絶大傑作が世間で知られる機会が無いなんて惜し過ぎる!
この曲はぜひ公式サイトのYoutubeにて、ライブ映像をアップするか、
もしくはいっそのことPVを制作するかして欲しいぐらいの曲です。

今作は、メタルと聞くと取っつきにくそうだと思っている人にこそ
聴いて欲しい作品です。もちろん私のようなメタル初心者にもうってつけ。
特にガールズバンド好きならかなりの確率でハマるのではないかと思います。
日本のHR・HM界は彼女たちを売り出さずしてどうするんだとすら思えてきます。

ひとまず次は12月20日のライブが楽しみです。アルバムを1回聴いた時点で
即ライブチケットまで買ってしまったアーティストは史上初だ・・・




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