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2012年12月15日土曜日

[CDレビュー]  ひいらぎ「ドーナツの穴」


ひいらぎ「 ドーナツの穴」
 (2012/9/26) 

1. 電車
2. 今、このとき。 (album ver.) 
3. 自分ルール
4. エキサイティングマンデー
5. あなたがくれたもの
6. 太陽と陰
7. 最近
8. 九月
9. 信じる心
10. 晴れた日曜日
11. タラッタラッタ
12. 明けゆく空
13. サイキン (ボーナストラック)
お気に入り度:★★★★★★★★ (8/10)





北海道出身の女性フォークデュオ、ひいらぎの2ndアルバム。

癒し系の優しい曲が詰まった作品です。歌詞は生活密着型でありながらも、
どの曲もしっかりと心を込めて作られているのが伝わってくる。
特に1曲目の「電車」はまさに電車で通勤・通学しながら聴きたい名曲です。
さらに「エキサイティングマンデー」や「タラッタラッタ」などの、
まるで路上ライブに行って一緒に盛り上がりたくなるかのような
ライブ感があって心躍るアップテンポ曲も魅力的です。

そして彼女たちの曲は、女性ボーカルにしては全体的にキーが低いのも大きな特徴です。
特に先行シングル曲の「最近」は男性が歌ってるのかと思うぐらいの曲で、
ゆずよりもキーが低く、ちょっぴりボーイッシュな雰囲気も感じさせてくれます。

しかしこの系統の音楽は、アルバムとなるとどうしても似たような雰囲気の曲が
多くなってしまう傾向があり、それはこの作品についても同様で
もう少し歌詞や編曲に幅があればなぁ・・とも思いました。

それでも、マイナー調でフォークロックっぽい3曲目の「自分ルール」、
しっとりとした高音で歌い上げるバラード曲の6曲目「太陽と陰」、
今回の曲の中では異色な、レゲエっぽいアレンジの10曲目「晴れた日曜日」
などといったような曲も収録されており、さらにボーナストラックの
「サイキン」は、「最近」の替え歌バージョンとなっていて、
歌詞のテーマはなんと細菌について歌った曲になっています。
こういった遊び心があるのは、とても良いと思いました。

今作の中での一番のお気に入り曲は、実質ラスト曲の「明けゆく空」。
辛い時に、そっと寄り添って歌いかけてくれるかのような、
暖かさに満ち溢れた曲で、心に沁みる名バラード曲でした。

女性フォーク歌手というのはメジャー音楽シーンにおいては
貴重な存在だと思いますので、彼女たちにはぜひこれからも頑張って欲しいです。


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