11月27日(土曜日)奈良公園バスターミナルレクチャーホールで開催された 「NARA D-SONIC 2021」に行ってきました。2019年10月以来 (前回のレポはこちら)約2年ぶりの開催となった奈良を熱くするフェス。 公式サイトが一度消えてしまったのを見た時はもう無いのかと思ってただけに まずは復活おめでとう、そしてありがとうと言いたい。 前回からは会場が変わり、入場料も無料から有料という形に変わったものの 計3部構成にて13時半から20時まで、音楽に加えてダンス・DJなどの公演もあり 一般参加の方々もステージに立つことができるフェスなのは前回同様。 そして今回の出演者発表を見て何よりも驚いたのが、第2部の 「和六区×柳瀬蓉」。ともに和風ロック系の楽曲を歌う歌手で 前回のライブレポではぜひ今後対バンして欲しいと書いた2組が、 まさか対バンを通り越してコラボライブを見せてくれるとは!これってもしかして 和六区のメンバーかD-SONICスタッフの誰かがこのブログを見てくれたのだろうか・・・ ちなみにこのフェスの運営は今回もまた、あの伝説のミナーラフェスを担当した KANSAI DREAM MUSICが関わっているようで、相変わらず公式ツイッターなどは 国語力からして不安で、さらにはD-SONICの新しい公式ホームページは見にくいので 別にまたホームページを作って公開するという前代未聞の出来事まで起こり(参照) 開催前からミナーラフェスを彷彿させられて本当に大丈夫なのかと 思ったものの、それでも数々の紆余曲折を乗り越えてまで 奈良に音楽フェスを定着させようと頑張ってくれているならば・・・ 今や日本を代表する無料音楽フェスであるFREEDOM NAGOYAでも初期の頃は グダグダだったと出演者の方々がこちらのYouTubeチャンネルで語っていたので、 D-SONICだって続けていけばきっとフェス不毛の地で花を咲かせてくれるさ(泣) なお開演前にはご本人様のSNSでの予告通りに、和六区の3代目ボーカルの 珠華夏(みかげ)さんからCDをプレゼントしてもらいました。 ありがとうございます! しかしなぜその日からSNSが全く更新されてないのでしょうか? [第1部] まずは司会者の方がステージに登場。今回のフェスにて初めて司会をやるとのこと。 早速1組目の出演者を紹介しようとするも、すぐさま会場の隅にいるスタッフと ヒソヒソ話をし始める。「・・・なんて読むんですか?」「・・・こうりょう?」 何やら台本の漢字の読み方が分からなかったと言った後に「広陵町からやってきた」 奈良の音楽フェス司会者が、俺の住んでる町の名前を読めないとはどういうことだ。 本人は沖縄出身だからとか言ってたが、少なくとも高校野球を見ていれば 広島の広陵高校と一緒の読み方だから分かるはずだろ。 奈良の大和広陵高校も8年前にセンバツ甲子園に出たことあるけど。 そして1組目の出演者となるダンスチームがステージに登場するも どうみても小学1~2年生ぐらいの女の子達が出てきたのには驚いた。 これはどう見ればいいのか。保護者のような目で暖かく見守ればいいのかなぁ? その後には大人の皆さんも含めたダンスチームも次々と登場。 さらにはDJパフォーマンスのコーナーでは、地元のDJ教室の 生徒と先生の計3人が立て続けに登場するも、こちらでも1人目にして どうみても小学生にしか見えない男の子が出てきたというサプライズ。 なお出演時間の半分以上は棒立ち・・・これが天才小学生とかならお金取れたけど。 LiSAさんの「炎」のリミックス音源は良かったんですけどね。 それでも3人目に登場したDJ教室の先生はさすがのパフォーマンスで ここに来てやっとお金を取れるレベルの出演者が登場したと思えた。 そしてこの後の第一部の中盤辺りに登場した歌手がスゴかった。 ・JEFFREY QWEST 現在は日本を拠点に活動するアメリカ人シンガーが、 同じくアメリカ出身のサックス奏者のトニースプルさんと2人でステージに登場。 司会者の紹介からして何やらスゴいことを言ってるぞと思ったが あらためて公式サイトのプロフィールを見てみると、 12歳の時にジャクソン5のレコーディングメンバーに起用され、 その後はファンクバンドのメンバーとして全米で活躍、さらに来日後は 倉木麻衣さんやB'zの松本さんなどとも共演し、紅白歌合戦にもバックバンドで出場とは 本日の出演者で一番の大物じゃないか。あと前回のレポを見ても分かることだが このフェスの主催者はよっぽどマイケルジャクソンが好きなんだなと。 まず1曲目に披露されたのは「Change the feeling」。 この曲はCMソングとしても多くの人が耳にしている曲じゃないか! なぜこの歌手がD-SONICのタイムテーブル上では「シンガー」としか書かれてないのか、 一般の小学生出演者と同レベル扱いか!?とその時は思ったが、 後で調べてみたら関西ローカルのCMソングだったらしい。 てっきり全国民知ってる曲かと思い込んでた。こちらの曲、関西人なら聴いたことあるはず。 2曲目以降では「上を向いて歩こう」や、童謡「赤とんぼ」といった曲を ソウルミュージック風のカバー曲として聴かせてくれたり 「Silent night」を「♪きよしこの夜」と日本語を交えて歌ったりと 馴染みのある分かりやすい曲の数々で会場を暖かく包んでくれた。 もはや当然のことかもしれないが歌唱力は本日の出演者の中では 既に優勝当確を出していいほど。さすが第1部の目玉アーティスト! そういうことにしないとおかしいレベルでしたからね。よくぞD-SONICに来てくれた! [第2部] ・和六区 前回のD-SONICでも素晴らしいライブを見せてくれた奈良発和風ロックユニット。 この日は「月華平城京物語」と題した、前回以上に多くの出演者達とのコラボによる 演劇風のライブを見せてくれた。まずはスクリーンにアニメ映像が流れ、 さらには第1部にも登場したダンサーチーム「ADS」のメンバーによるダンスを ステージ上で交えながら、インスト曲を含めた計7曲ほどを披露。 ボーカルが1曲ごとに交代するというのも前回以上に斬新に感じられた。 まず1曲目はHISAEさんが「BOOST3」を歌う。「♪そろそろアゲてこか」 という歌い出しが印象的な和風デジタル系楽曲で、これにはアガりまくり。 2曲目はこの後の第3部にも登場したアイドルグループ「メルヘンヌ」の メンバー2人が歌う。そして3曲目にしてようやく和六区の3代目ボーカリストの 珠華夏さん登場で「月華般若心経」を歌う。お経と和ロックの融合がお見事。 4、5曲目はインスト曲ということでいいのかな?ギタリストのhissaさんが 能面をかぶってのエアギターパフォーマンスを見せてくれたのに加えて ダンサーのパフォーマンスもより一層の盛り上がりを見せてくれた。 そして6曲目にして柳瀬蓉さんとのコラボで「月華」が来たーーーっ!! 青を基調にした和風の衣装を着て歌う柳瀬さんがなんとも美しい。 なんならこのまま持ち歌にしてライブで歌い続けてもいいのではと思えるレベル。 ラストの7曲目はバラード曲の「雫」を珠華夏さんが歌う。 この曲は公式YouTubeチャンネルのこちらにてMVも公開されているが 楽曲は素晴らしいのにボーカルの歌唱音源だけ別撮り感があるのはなぜだ? ともあれこの曲も本日の演劇風ライブでより一層化けた。 最後にはスクリーンにエンドロールが流れ、本日の出演者全員が ステージ上に再登場して挨拶。今回も完成度の高さは圧倒的だった。 公演時間約40分でありながらも、もしかすると中島みゆきさんの夜会に 影響を受けたのではと思うほどに芸術的なライブであり、 加えて楽曲も良いだけに、もっと有名になってもいいはずのユニットだが、 ならばどうすればブレイクできるかと言われると、ちょっと売り出し方が難しい気もする。 とりあえずプレゼントしてもらった和六区のCDアルバムを パソコンのITunesで聴こうとしたら曲情報が登録されてなかったので それを登録することから始めて欲しいですね。サブスクも解禁されてないというのは 「イントロは短く」が主流のサブスク時代に逆行するような長いイントロの曲ばかりだからか? 自分はイントロ・間奏重視なのでそういう曲も大歓迎だ! その一方でYouTubeには力を入れている模様。2019年の平城宮跡での D-SONICのライブも何回かに分けて公開されているので、これから再生回数が どんどん上がっていけばいいですね。あぁ~もしも自分がミツバチロックでの 餓鬼Иちょさん並みの権力を持ってたら和六区をロックフェスに推薦するのになぁ。 ・柳瀬蓉 [セットリスト] ・惡の華 ・蜉蝣 ・祇現ノ燈。 ・閃光前夜 約4年前のミナーラフェスでも大活躍を見せた、京都発和風シンガー。 先ほどの和六区のライブで歌ったのに続いて、再びステージに登場するも 観客達帰るなーーーっ!!まだ第2部は終わってないぞ! ここまでの観客はダンサーチームお目当ての人達が多かったのか? 確かに和六区のライブで出演者が最後に全員登場で大団円感はあったけど、 和六区のhissaさんが、この後の柳瀬蓉さんも和のステージなので 観て下さいとすぐさまお願いしていたにもかかわらずこれは無いだろ・・・ 結果論かもしれないが柳瀬さんソロの出番は和六区の前にするべきだった。 前回のD-SONICもトップバッターで音響トラブルに見舞われてしまったのに続いて 今回は観客の方がこんなんだとは、せっかく奈良に来てくれたにもかかわらず 地元民として何だか申し訳ない気持ちになってしまった(2年ぶり3回目) だがそれでもご本人様は「めっちゃ楽しかった!」と最後に言ってくれたのはホッとしたし 和傘を片手に持ち、舞い踊りながら歌う姿を久しぶりに見られたのは良かった。 どうやらここ1年ぐらいはライブ活動に慎重になっていたっぽいが この日にて完全復活を告げたかのごとく、和風EDMの「惡の華」と、 荒々しくも芸術的な和ロック系楽曲「蜉蝣」はとりわけ圧巻だった。 たとえこの先年齢を重ねても長くやっていけるような音楽を歌ってるだけに、 シンガーソングライターとしてそろそろ新曲も聴かせてくれることを期待したいですね。 [第3部] ・メルヘンヌ 第3部のアイドルフェスのトップバッターとして登場したのが 大阪に専用の劇場を持つアイドルプロジェクトの選抜メンバーの計4人。 2曲目からは4人のソロ楽曲のメドレーも披露し、 和風ロック系の楽曲、歌詞にお菓子がたくさん出てくるキュートな曲などが登場。 引き出しの多いアイドルグループだなと。第1部から見てきたのと比べると やっぱりさすがプロだと思えるほどのものを見せてくれましたね。 ・GLUES 関西を中心に活動しているキッズモデルにより結成されたアイドルグループ。 メンバー4人全員どうみても小中学生ぐらいにしか見えないグループが 出てきた時点で本当に大丈夫なのかと思ったが・・・ まずは1曲歌った後に、メンバーの特技を発表していこうということで なわとび、皿回し、似顔絵などが次々と披露される。 これはどう見ればいいのか。保護者のような目で暖かく見守ればいいのかなぁ? 第1部に戻ってしまったかのような感覚になった。 最後には「E-girlsさんのYMCAを歌います!」と宣言し、みんなで歌って終了。 これにて時間の関係で途中離脱という形で会場を後にすることに。 和六区と柳瀬蓉さんの第2部だけで入場料2000円の価値は十分にある フェスということで良かったですよ。来年からもほどほどに期待したいです。 ちなみに今回のフェス会場となった奈良公園バスターミナルレクチャーホールは 2020年にオープンしたらしいが、本当に奈良公園の鹿さんが目の前にいるような所に できていて笑った。ぜひこれから多くのアーティストに来て欲しい。 そして奈良で新たな音楽フェスを開催するイベント会社やアーティストも 現れてくれないだろうか。同じく2020年には奈良県コンベンションセンターという フェスにも使えそうな大規模イベント会場もできましたからね。ぜひお願いします! 以上、長文レポを最後まで読んで頂きありがとうございました。
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2021年12月16日木曜日
[ライブレポ] NARA D-SONIC 2021(和六区×柳瀬蓉、JEFFREY QWEST、メルヘンヌ、他)
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