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2014年4月27日日曜日

[CDレビュー]  中川翔子「9lives」


中川翔子「 9lives(初回生産限定盤)(DVD付)」
(2014/4/2)

1. Miracle a Go! Go! 
2. 9lives
3. さかさま世界
4. 続 混沌 
5. 白いチョウの夢 
6. イイヨね  
7. Seven Seas Romance  
8. millefeuille nights  
9. 誰にも言えないキスのあと
10. chocolat chaud
11. ヌイグルマーZ
12. Once Upon a Time -キボウノウタ-
13. 愛いっぱい、せいいっぱい 
14. ラスト・ウィッシュ -同じ色のクリスマス-  (Bonus Track)  
お気に入り度:★★★★★★★★☆ (8.5/10)




中川翔子の4thフルアルバム。
今作もロックナンバーからアイドルポップスまで、カラフルな曲が詰まったアルバムです。
多彩でありながらも、収録曲の共通点を挙げるならばどれもアニソンっぽいということか。
同じアニソンでも色んなタイプの曲がありますからね。それを実感できる作品でした。

まず1曲目の「Miracle a Go! Go!」はポップかつファンタジーな曲で、
子供番組のオープニング曲みたいだなと感じました。聴いていて童心に帰れる曲です。
そして2曲目「9lives」はしょこロックナンバーですが、これは文句無しの名曲。
例え伝説の偉人のようにはなれなくとも、自分なりに精一杯生きてやるんだと歌った曲で、
まず歌詞が素晴らしい。猫に例えた部分などは特にそうですが、
自作ではなくとも自分で作った歌詞かと思うぐらいに、しょこたんらしさが存分に出ている。
それに加えて歌唱の方も素晴らしい。いつの間にここまで上手くなったんだ。
この曲からは、歌にかける思いが伝わってくる。これぞ自称スーパー人見知りが歌を手にした喜びか。聴いてる方も勇気づけられました。こんなにも胸に迫り来る歌が聴けるとは。
2014年上半期のベストソングは、この曲に決定いたしました。

3曲目「さかさま世界」は先行シングルとしてリリースされたアニソンなだけあって
こちらも名曲。ピュアで元気いっぱい。どこか懐かしい気持ちにもさせてくれる。
4曲目「続 混沌」は昨年のシングルの時点で絶賛した通りの傑作。
ブラックしょこたんが歌う哀愁歌謡ロックに驚くほどシビれた。
5曲目「白いチョウの夢」は切ない失恋バラード。
クモの巣にかかるチョウという歌詞は印象に残る。
6曲目「イイヨね」はNHKの幼児向けアニメ辺りで出てきそうな曲。
前曲とはガラっと雰囲気が変わりましたが、こういう曲をキュートに歌える歌唱技術はさすが。
ちなみに作詞田村歩美ってたむらぱんなんですね。
7曲目「Seven Seas Romance」はポップかつ透明感のあるラブソング。
作詞千秋ってあの千秋さんか! ポケットピスケッツでは作詞の方でもセンスを感じさせてくれましたね。

8曲目「millefeuille nights」はデジタルポップ系の曲。タイトル通りミルフィーユのように甘くキュートな曲ながら、その一方でイントロや間奏では一捻りある。
9曲目「誰にも言えないキスのあと」で久々のロックナンバーが。
疾走感のあるバンドサウンドに加えてシンセの音が鳴り響く、
イントロの時点からしてBiSっぽいなと思いきや、案の定編曲が松隈ケンタさんだった。
10曲目「chocolat chaud」はゴシックロック。8曲目と同じくお菓子がタイトルに入った曲ながら、こちらの方はドロっとしている。
11曲目「ヌイグルマーZ」はなんとなんと、大槻ケンヂさん率いる特撮のカバー。
元の曲が文句無しの名曲なんだから、しょこたんが歌ってもそりゃ良いに決まってる。

12曲目「Once Upon a Time -キボウノウタ-」はバラード曲。
サウンドは壮大な印象を受けるが、曲展開が冗長な上に歌詞もベタな気が。
しょこたんの歌唱の方は頑張っているんですけどね。
13曲目「愛いっぱい、せいいっぱい」はアコースティック風味のポップス。
ボーナストラックの14曲目「ラスト・ウィッシュ -同じ色のクリスマス-」は
優しいバラード曲でした。曲終盤で声をかぶせるところも良かったです。
作詞作曲は中川勝彦さん。お父さんの曲のカバーなんですね。

シングル曲が並んだ前半は素晴らしかったです。
それだけに、後半にもそれぐらいの名曲があれば完璧だったのですが・・・
アルバム単位で文句無しの傑作がこれまで出て来てないのが惜しいところ。
それでもしょこたんの歌唱の方は、今まで以上に良かったです。
どんなタイプの曲を歌わせたとしてもハマっていましたし、
何より、歌手としての華がある。こういう歌手こそ応援したくなります。
表題曲はあまりにも名曲過ぎますので、まずそれだけでも聴いてみましょう。







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