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2013年8月18日日曜日

[CDレビュー]  高垣彩陽「relation」


高垣彩陽「 relation(通常盤)」
(2013/4/17)

1. overture
2. ソプラノ
3. Meteor Light
4. 光のフィルメント
5. 共鳴のうた
6. Be with you
7. Brand New Smile
8. 月のなみだ
9. Sound Of Mind
10. 君がいる場所
11. Bright
12. 夢のとなり
13. たからもの
14. わたしだけの空
お気に入り度:★★★★★★★★★☆ (9.5/10)





声優アイドルユニット「スフィア」でも活躍中の、高垣彩陽の1stアルバム。
様々な有名アニソン作曲家から提供された多彩な楽曲を、
抜群の歌唱力で歌い上げていく作品となっています。

今作の中で唯一以前から知っていた曲は、3曲目に収録されている
Elements Gardenの藤田淳平さん作曲の「Meteor Light」でした。
細かく刻まれた電子音と、弦楽器の音が疾走感をかき立てており、
それに伸びやかな歌唱が加わることで生まれる、曲のパワーが素晴らしい。
サビのラストの「♪輝いてよ Shooting STAR」は最高に盛り上がる。
文句無しの名曲! CDで何度も聴くとよりスゴさが分かる曲でした。

しかしこのアルバムにハマった理由は、決してエレガが参加していると
いうことだけではない。今作の中で一番輝いているのは、
声楽科出身であるということもうなづける、高垣さんの歌唱でしょう。
6曲目「Be with you」は歌い出しの時点からオペラチックな高音を聴かせ、
もはやその歌唱だけで楽曲を名曲に引き上げている。
8、11、14曲目のようなバラード系の曲はより一層声の美しさが生きる。
オリエンタル風味のバラード「月のなみだ」は心に沁みるものがありました。

曲種の多彩さも良い。意外だったのが9曲目「Sound Of Mind」。
要所でストリングスの音が加わる打ち込みダンスナンバーという、
こんな変化球的な曲でも、歌唱が存分に生きているというのは見事。
2曲目「ソプラノ」は石川智晶さん作詞作曲、こちらも特徴的で良い曲ではあるが、
だがこれはまんま石川さんの曲にも聴こえてしまう・・・声質が同じ系統なだけに。

そんな今作の極め付けといっていい曲は、12曲目「夢のとなり」でしょう。
1番終了の時点にして十分に良質なポップスであるにもかかわらず、
2番Bメロの直後からまさかの急展開。短い間に曲調が加速したり減速したりを
繰り返した後に「♪行こう未来へとーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
という高垣さんのロングトーン歌唱が炸裂。さらにその上にコーラスをも重ね、
終始美しい歌声が響き渡る。そしてしまいにはまたしてもオペラチックに、
「♪アーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」

スゴい!スゴ過ぎる!
つい最近当ブログでは、浜田麻里さんの歌唱を神だと絶賛したことがありましたが、
彼女もこれからその神の領域に踏み込むことを目指しているのか!?
そう思わせるぐらいの歌唱でした。これには感動するしかない!


全体的にはしっとり系でありながら、盛り上がりどころも多いというのがまた良い。
アニソンはアニソンでも、スフィアなどのアイドル系声優歌手には
個人的にあまり興味が持てなかったのですが、この作品はそんな先入観を
全て吹き飛ばすぐらいの名盤アルバムでした。
この先、水樹奈々さんに続いて世間でブレイクする声優歌手が現れるとすれば、
それは高垣彩陽さんになるのではないかとすら感じました。・・・かと思いきや、
このアルバムはスフィア所属の4人のソロアルバムの中では一番売れていないだと!? 
なぜだ!? こんなにも実力があるというのに世間はまだそれに気づいていないのか!?



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