夏川りみ「 沖縄の風」 (2004/2/25) 1. 海の彼方 2. 童神 ~ヤマトグチ~ 3. 恋ぬ初み 4. 満天の星 5. イラヨイ月夜浜 6. 島々清しゃ 7. ファムレウタ(子守唄) 8. 黄金の花 9. 芭蕉布 10. 涙そうそう お気に入り度:★★★★★★★★☆ (8.5/10) 2004年にリリースされた、夏川りみによる沖縄音楽カバーアルバム。 タイトル通りに、沖縄の大地の風とそこに生きる人々の息吹を感じられる作品です。 誰もが知る国民的名曲「涙そうそう」が収録されているアルバムでもありますが、 そのシングル曲である2、10曲目以外はウチナーグチ(沖縄方言)にて 歌われているのも大きな特徴でございます。 アルバム曲では、まず1曲目「海の彼方」にて、美しい海の景色が 目の前に一気に広がり始めるかのように開放感溢れるポップスを聴かせてくれます。 三線の音は入っていないですが、それでもこの曲はまさに沖縄の大地に降り立った時の 感動が伝わってくる曲で、オープニングとしてもふさわしい曲だと感じました。 そして4曲目「満天の星」もポップス系の曲で、美しい名バラード。 それ以外の曲については、三線の音の入ったバラード曲が中心で、 これぞ沖縄音楽の魅力が詰まった内容の楽曲群になっていますが、 個人的には、沖縄音楽の全てを伝えたいと思うのであれば、1曲ぐらいは アップテンポ曲で三線のリズムに合わせて踊り出したくなるような曲が あってもいいかなと思いました。バラード曲しか歌わない歌手ではなかったはずだけに。 シングル曲については、まず2曲目「童神 ~ヤマトグチ~」は、 神から授かった命を歌った曲で、これぞ本当の「神曲」といっていい。 ちなみにこれがカバー曲だったとは今まで知りませんでした。 そして、ラストの「涙そうそう」はやっぱり何度聴いても素晴らしい。 本当に素晴らしい曲というのは今まで歌番組で何回聴こうが、決して飽きることはなく、 こうやってCDで聴く度にあらためて良いと感じられるものだなと思いました。 2曲目は古謝美佐子、1、4曲目はパーシャクラブ(こちらの原曲は男性ボーカルでした) という、ともに全国的にはあまり有名でない歌手の作品でありますが、 このカバーをきっかけに、これだけの名曲が多くの人に知られるのであれば これはとても有意義なこと。その歌い手である夏川りみさんの歌唱も 文句無しに素晴らしく、原曲とはまた違った彩りを感じることもでき、 そしてもちろん沖縄音楽への愛を感じることもできる。 近年の有線放送にてよく流れる、いかにも人のふんどしで相撲取ってる的カバーとは 全く違う。こういうカバーアルバムなら大いに有りだと思いました。 自宅でじっくりとこのCDを聴きながら沖縄気分に浸るのも良いですが、 やはりこの作品は、実際に沖縄に行って、その美しい景色を眺めながら聴くと より一層感動が倍増する。ということで現地で聴くことをオススメしたいです!
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2013年2月28日木曜日
[CDレビュー] 夏川りみ「沖縄の風」
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