広瀬香美「 SINGLE COLLECTION」 (2011/11/23) ディスク:1 1. 愛があれば大丈夫 2. 二人のBirthday 3. ロマンスの神様 4. ドラマティックに恋して 5. 幸せをつかみたい 6. 愛はバラード 7. ゲレンデがとけるほど恋したい 8. DEAR...again 9. 真冬の帰り道 10. 夏だモン 11. promise 12. ピアニシモ 13. Groovy! 14. ストロボ ディスク:2 1. I Wish 2. 恋のベスト10 3. BEGIN~いくつもの冬を越えて~ 4. Only One ~オンリー・ワン~ 5. Search-Light 6. 黄昏 7. Velvet 8. 月の下で逢いましょう 9. 日付変更線 10. GIFT 11. 愛は特効薬 12. とろけるリズム 13. LOVE-MEETING 14. 笑顔の女神様 15. フリーダム お気に入り度:★★★★★★★☆ (7.5/10) (ディスク1、ディスク2総合) 2011年11月にリリースされた、冬の女王・広瀬香美のベストアルバム。 歴代の全シングル曲がリリース順に収録されたアルバムとなっています。 全編通して聴いてみてまず感じるのは、やはり初期の曲のパワーはすごい。 主にサビにてこれでもかと高音で押しまくる歌唱と、恋愛妄想爆発といった感じの 歌詞のぶっ飛び加減は、私は細かいことなんかは気にしない、たとえ曲の構成などが ちょっとぐらい雑だろうが、力でねじ伏せてやるんだ! そして恋を成就させてやるんだ! といった彼女の熱い思いが伝わってくるかのよう。これは他の女性歌手には無い個性といえるでしょう。 その一方で中盤以降は、曲ごとに編曲がどんどん多彩になっていき、 さまざまな音楽ジャンルの要素を取り入れたカラフルなポップス集へとなっていきましたが、 その反面、歌詞の方は普通のラブソングへと落ち着いていったという印象でした。 しかし代表曲である「ロマンスの神様」は、 冬の名曲であると同時にとんでもない迷曲でもあるなと思った次第。 まずイントロと歌い出しの間で、いきなり曲の雰囲気がガラっと変わってしまっているし、 さらにBメロラストで突然「♪そんなのウソ! だと! おもいませ~んか~~~~~~~!」 とか叫んでしまうし、そしてその叫びからサビへの流れがこれまた無茶ぶりそのもの。 でも、そんな曲構成の細かいことなんかは気にしない、それよりも愛を叫ぶんだ! という熱い思いは伝わるという、ある意味最も広瀬香美ワールド全開の曲といえる曲でしょう。 そしてこの曲に限らず、このアルバムの収録曲はディスク1ディスク2通して、 曲中のメロディのつなぎが強引な曲が多いと思いました。 そういうのは普段はあまり気にならない私が気になってしまうぐらいに。 「幸せをつかみたい」に至ってはもはやA・Bメロとサビが分離してしまっていますし、 なぜかアルペンのCMソングほど、Bメロとサビの間で流れが一旦切れてしまうような そういう傾向が強い気がいたしました。 これは、CM用に先にサビだけを作ったもののA・Bメロはその時点では思い浮かばず、 後からCDリリース予定日に間に合わせるため慌ててA・Bメロを付け足したんじゃないかと 思えてしまうのは私だけでしょうか・・・ このように、メロディにやたらムラがあることに比例するかのように、 1曲1曲の出来にもムラっ気があると思いました。 ディスク1終盤の、ラテンの冬を思い起こさせるかのようなナンバー「promise」や、 打ち込みサウンドを効果的に取り入れた「ストロボ」は素晴らしい出来なのに、 その間に収録されている「Groovy!」はなぜこれがシングルA面曲かと思うぐらい メロディの訴求力が弱かったりといったように・・・ ディスク2でもその傾向はあるように感じましたが、しかしそのディスク2の中では 「愛は特効薬」が、曲に初期並みのパワーがありつつもメロディ展開が良く、 さらにサビの「♪テケテケテケテケテケ・・」というフレーズも効果的に決まっていて、 後半の曲では一番良いと思いました。このようにハマるとすごく良い曲ができるのに・・・ もはや、このムラっ気こそがある意味個性になっているのかもしれませんが、 「サビとメロの乖離」「場面転換の強引さ」などが気になる人には今作は酷評必至かと思います。 しかしそれらも含めて冬の女王様のそのパワーに圧倒されたいんだという人には、今作はおすすめでございます。
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2012年2月15日水曜日
[CDレビュー] 広瀬香美「SINGLE COLLECTION」
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