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2019年5月27日月曜日

[CDアルバムレビュー]  藍井エイル「FRAGMENT」


藍井エイル「 FRAGMENT(初回生産限定盤A)(Blu-ray Disc+フォトブック付)」
(2019/4/17)

1. 約束  [公式PV]
2. SINGULARITY
3. 流星  [公式PV]
4. UNLIMITED  [公式PV]
5. グローアップ  [公式PV]
6. 螺旋世界
7. パズルテレパシー
8. FROATIN'
9. アイリス  [公式PV]
10. 今
11. フラグメント
お気に入り度:★★★★★★★★★ (9/10)




藍井エイルの通算4枚目のフルアルバム。突然の無期限活動休止宣言から
見事に復活を果たし、新たなスタートを切ってからは初のアルバム。
まず先行シングル曲として今作の1曲目に収録された「約束」を聴いただけで
歌手として戻ってきてくれたことを心から嬉しく思った。
自作の歌詞で「♪この歌を届けにいく」と、これほどまでストレートに
音楽に懸ける決意を表明したバラード曲を歌ってくれたのだから。
そして同じくシングル曲で3曲目に収録された「流星」はイントロのメロディが
復活を祝福するファンファーレ。広い宇宙の星のような輝きとスケール感に溢れた
アッパーチューンを抜群の歌唱力で歌い上げてくれて、これぞ完全復活の傑作。

今作最大の特徴は、3、9曲目に収録されたアニメタイアップのシングル曲が
これまで通りアニソン系アーティストらしいドラマチックな楽曲だったのに対して
アルバムオリジナル曲はこれまで以上に等身大の姿を歌った楽曲が多いということ。
編曲の方も1stアルバムの時のようにストリングスアレンジを連発することもなく
バンドサウンド中心で、特にアルバム後半は楽曲提供者のメンツを見ても
7曲目にはカノエラナさん、10曲目にはいきものががりの水野さんといったように
それだけでよりJ-POPに近い作風になったのが分かる。
だがそれでも4曲目「UNLIMITED」ではアッパーながらも哀愁漂うメロディと
スリリングな編曲が歌声の魅力をより引き立てた、アニソン系歌手らしい名曲もあるし
さらに5曲目「グローアップ」では祭囃子テイストのギターロック系サウンドにのせて
反抗期をテーマにした曲を歌うという、新境地開拓にも挑戦。
キーが高い上にテンポも速くて歌いこなすには息継ぎするだけでも大変そうな曲を
ここまで感情豊かに歌えるのはさすがとしか言いようが無い。
さらにラストナンバーの「フラグメント」では完全自作曲にも挑戦。
作詞は単独名義だと正直まだまだこれからかなって感じだが、作曲の方は
全然いけるじゃないか!って思った。いきなりこんなメロディの良い曲を作れるのは
さすが最も影響をアーティストがDo As Infinityだと言ってるだけあるなと。
DoAsの曲で例えるなら「Week!」みたいな軽快でハハハとハッピーな曲でしたね。

何より今作に関しては2曲目「SINGULARITY」や8曲目「FROATIN'」といった
痛みや苦しみを乗り越え、前へ進み輝こうとする今現在のエイルさんの姿を
歌ったかのような曲がとりわけ印象的で、胸を打つものがある。
「♪居場所が無いとか自分が嫌いだとか そんなことは弱さなんかじゃなくて」
「♪君も同じ痛みを抱えているのに それでも立ち向かえる それこそが本当の強さ」
本当にそうだ・・・自分が嫌になることもあるし、同じように過去の痛みも抱えているし、
当ブログにしたって大多数の一般人には話が通じないような歌手ばかり出てくるブログで
居場所が無いって思うことも多々あるけど、それでも続けられるのは
数少ない当ブログを見てくれている方々のおかげですよ。ということで個人的にも
感情移入したくなる曲が多いし、そういった曲の数々に励まされながら頑張りたいと思える。
エイルさんの音楽との出会いは必然だったなと、今作を聴いて感じられた。
どうかこれからも歌手として流星のように輝きながら歌い続けて欲しい。またライブにも
行きたいですね。リリイベだけじゃなくワンマンもと思ってるんですが・・・






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