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2014年8月7日木曜日

[CDレビュー]  JAM Project「JAM Project BEST COLLECTION X X cures Earth」


JAM Project「 JAM Project BEST COLLECTION X X cures Earth」
(2014/7/2)

1. 覚醒X
2. Wings of the legend
3. 一触即発 ~Trigger of Crisis~
4. Babylon
5. 夢スケッチ
6. 未来への誓い
7. 嵐
8. R.I.P~友よ静かに眠れ~
9. Wildflowers
10. キミノモトヘ
11. 俺流JUSTICE
12. PLATONIC
13. 風 ~旅立ちの詩~
14. Victory Soul
15. キミオモフ ~たった一人の君へ~
16. 未来への大航海 ~Great voyage~
お気に入り度:★★★★★★★★★☆ (9.5/10)




JAM Projectの通算10枚目のベストアルバム。

彼らは日本を代表するアニソングループであると同時に、日本を代表する
ハードロックグループとして、音楽的にもっと評価されるべきではないかと
思わずにはいられない。今作を聴いて、あらためてそう感じました。
アニソンというフィルターを通して、HR/HMの魅力を分かりやすく、
より多くの人に届けているということが、アルバム前半の曲を聴けば一目瞭然で分かります。
まず1曲目「覚醒X」のイントロの時点から、ドラマチックかつ重厚なバンドサウンドと
コーラスワークに圧倒される。5人のボーカルの歌唱は相変わらず素晴らしい。
間奏のキーボードや、紅一点ボーカルの奥井雅美さんの使い方も絶妙。
まさにJAMの全ての魅力が詰まった曲です。
2曲目「Wings of the legend」は、サビ→Aメロ→バラード調のBメロ→バラード調のサビ→Aメロ→最後にサビで終わるという、シングル曲とは思えないようなプログレッシブな曲展開が炸裂。
最初聴いた時はこの曲展開に慣れなかったですが、2回3回と聴くうちにこれはスゴいなと感じるようになりました。
4曲目「Babylon」は今作の中でも最もメタル色が強い曲で、終始重低音が響きまくる。
ラストのシャウトの迫力もスゴい。それでいてメロディの良さは健在でございます。

その一方でアルバムの中盤以降は、彼らのもう一つの魅力である、
ポップで親しみやすい曲も詰まっているというのが良いです。
前半の曲よりもグッと明るくポップなバンドサウンドとなった10曲目「キミノモトヘ」は
大人が全力で無邪気な歌を歌っているといった感じで微笑ましい。
デジロック調の14曲目「Victory Soul」に至っては歌詞が完全に子供目線ですが、
これも大人が聴けば懐かしさを感じるでしょう。「スキルを上げろ」って以前も聞いた気がしますが。
バラード曲では13曲目「風 ~旅立ちの詩~」が特に素晴らしい。
荒涼感とスケール感を存分に感じさせてくれる。これぞ新たな地へと旅立つ前の勇者の姿。
同じバラード曲でも、サウンド的には洋楽ポップス風に聴こえなくもない、
実質奥井さんのソロ曲である12曲目「PLATONIC」や、
ストリングスの入ったミディアムバラード曲ながらメロディに既視感を感じる
15曲目「キミオモフ ~たった一人の君へ~」といった曲よりも、
8、13曲目のようなロックバラードの方がより魅力を発揮しているなと感じました。

昨年リリースのオリジナルアルバム「THUMB RISE AGAIN」(レビューはこちら)では
今までには無いような曲調の楽曲が目立ったのに対して、
今作では彼らが最も得意とするロックナンバー中心の作品へと原点回帰したのが
とても良かったです。歌詞については偉大なるマンネリといっていい内容ですが、
サウンドとボーカルが素晴らしければそれでいい。個人的には前作や前々作以上の
お気に入り作品となりました。これからもこの調子で突っ走って欲しいです。

最近になってPVが作られる曲が増えてきたのが嬉しい。なんなら過去の名曲の数々のPVも作って下さいよ!




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