バックドロップシンデレラ「 スゴい!君!」 (2013/10/9) 1. 夕暮れにウンザウンザを踊る 2. 池袋のマニア化を防がNIGHT 3. カンフーライフ 4. 市長復活 ~さいたま市ヨリ与野市ヲ解放セヨ~ 5. 外道ねぇさん 6. 魔界にはがっかりだ 7. うちのギターは天然パーマ 8. マサチューセッツ娘と高校球児 9. BABY 魔物と砂漠の奥へ 10. CD屋からサイコビリーが無くなる日 11. きらく お気に入り度:★★★★★★★★★ (9/10) バックドロップシンデレラの5thフルアルバム。 2006年に結成された、東京池袋を活動拠点とする4人組バンドの作品です。 彼らを知ったきっかけは、今作の2曲目に収録されている「池袋のマニア化を防がNIGHT」 という、タイトルの時点で笑ってしまった曲を聴いたことでした。 今作のこの収録曲のタイトルの数々からして、もはや注目せずにはいられない。 そしていざ中身を聴いてみると、曲名だけでなく、サウンドの方も 様々な国の音楽をとり入れたミクスチャーっぷりが非常に面白い作品でした。 まず1曲目「夕暮れにウンザウンザを踊る」は、彼らの得意とする東ヨーロッパ方面の 民族音楽の要素を取り入れた曲。陽気で思わず踊り出したくなるリズムが良い。 2曲目は「池袋のマニア化を防がNIGHT」は池袋の街の現状を面白おかしく歌いつつも、 同時にこの街への愛を感じられる歌詞が良い。文句無しの名曲。 サビではハードコアなサウンドと女性コーラスに勢いを感じる。 3曲目「カンフーライフ」はロックサウンドに途中スカのリズムが入ったりと タイトル以上に多国籍な雰囲気が感じられる。サビはキャッチーで爽快感があって良い。 4曲目「市長復活 ~さいたま市ヨリ与野市ヲ解放セヨ~」は、 またしてもタイトルからして笑ってしまった曲でした。 ロシア民謡っぽいメロディに加えて、途中レゲエの要素までもが入るサウンドにのせて 解放を願う民衆の思いを歌う・・と思いきや歌詞の内容が何なんだこれは(笑) まず与野市の解放を願う動機が、さいたま市はひらがなだから好きじゃないからだとか、 その程度の理由でこんな曲を作ってしまったのか! 面白過ぎる。 女性コーラスの「埼京線快速直ちに南与野駅に停車せよ」という叫びも耳から離れません。 5曲目「外道ねぇさん」は気だるい雰囲気のミディアムロックチューン。 こういう感じの曲は本来あまり好みではないのですが、ボーカルに力があるので聴ける。 6曲目「魔界にはがっかりだ」はアイリッシュパンクっぽい曲。 リズムがハイテンポな上に、バイオリンも暴れる。これはインパクト抜群。 途中クラシック音楽の「剣の舞」の旋律を流用しているところなども面白い。 7曲目「うちのギターは天然パーマ」は約1分半で終わるパンキッシュな曲。 高音歌唱で「今日も一日デートしないで大丈夫」と連呼するのがたまらなくシュール。 8曲目「マサチューセッツ娘と高校球児」は今作の中では比較的ひねりが少ない、 明快なパンクロックチューン。高3になって引退した高校球児が最後の夏休みを 楽しむという内容の歌詞が面白い。青春って感じで素晴らしい! これは名曲です。 9曲目「BABY 魔物と砂漠の奥へ」はケルト要素の入ったバンドサウンドに 歌詞がファンタジックで面白い。アニメ映画の挿入歌とかにも合いそう。 10曲目「CD屋からサイコビリーが無くなる日」は歌謡ロック風の曲ですが イントロや間奏にメタルっぽい要素を感じたりと、やはり編曲が凝っている。 11曲目「きらく」は歌謡曲とレゲエを融合させたバンドサウンドに まったり感があって良い。ラストにして落ち着いた雰囲気の曲で終わったのは意外でしたが。 歌詞サウンド共に、これほどまでに面白さを感じさせてくれるバンドに出会ったのは久しぶり。 マニアックさとポップさを高い次元で両立させているのが素晴らしい。 彼らはもっと評価されるべき。刺激的な音楽が好きな人にはぜひオススメしたいバンドです。
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2014年8月12日火曜日
[CDレビュー] バックドロップシンデレラ「スゴい!君!」
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