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2012年10月8日月曜日

[CDレビュー]  かかし「マンダーラ」


かかし「 マンダーラ」
(2012/7/11) 

1. ドリパ (overture) 
2. PAIN
3. あねもね
4. インドフォーク
5. 今日から生で
6. すぎ (album ver.)
7. とりもつ とりもつ (album ver.)
8. 背徳のツバサ feat.高橋 直純
9. ウン・コモ・ラ・シータ
10. LGマンの唄 ~ライフズ・グッド~
11. フィニッシュ feat.柴田 淳
12. スウィッチを押す男 
13. いないいないボンバー feat.m.o.v.e
14. アンタが街にやってくる 
15. チョーフパルコ
16. ドリパ feat.kainatsu  
お気に入り度:★★★★★★★★★ (9/10)





かかしの通算4枚目のオリジナルアルバム。
埼玉のFM局「NACK5」のパーソナリティーなどとして活躍中の、
バカボン鬼塚さん率いる3人組フォークグループのアルバム作品です。

「最高の音楽に最低の歌詞を」というコンセプトで作られた曲の数々が詰まった作品。
サウンドはフォークの枠を超えた多彩さがあり、それでいてどれも質が高いです。
GS風のサウンドがカッコいい曲ですが、歌詞の内容は口内炎を歌ったという「PAIN」、
妹を思う兄の気持ちを歌った正統派フォークバラードで、
これは名曲かと思ったら、最後にまさかの性転換オチが待っていた「あねもね」、
さらには、曲タイトル通りのインド風のアレンジが面白い曲ですが、
しかし歌詞がかぐや姫「神田川」のパクリな「インドフォーク」、
シンプルなサウンドながらも手拍子とコーラスに壮大さを感じる曲ですが、
しかし歌詞が森山直太朗「さくら」の2番煎じな「すぎ」、
ラテン風のサウンドがカッコいいが、しかし歌詞が、というかそれ以前に
曲タイトルからしてもはや論ずるに値しない曲「ウン・コモ・ラ・シータ」
などといった曲の数々は、ある意味最高です。もちろん違った意味で。

さらに、他のアーティストとのコラボ曲も計4曲入っており、これがまた面白いです。
まず高橋直純とのコラボ曲で、スリリングな歌謡ロックサウンドにのせて、
おっさん同士の愛を歌った「背徳のツバサ」にはやられること間違いなし。
そして個人的に一番の注目であった、m.o.v.eとのコラボ曲「いないいないボンバー」は、
今作の中でもかなり異色な、攻撃的な電子音とmotsuさんのラップがカッコいい曲。
しかしメインボーカルをとるバカボンさんの歌声がのっぺりした中年男性声なために
楽曲に迫力がなくなり妙にコミカルな雰囲気が漂う珍曲になってしまった。
一番印象に残ったのはラストのkainatsuとのコラボ曲「ドリパ」。
サビの「♪ち~ち でか~い~」はイヤでも耳に残ること確実。
しかし、kainatsuさんは甲斐名都から改名して最初のCD作品が、
40代男性と一緒に「ちちでかい」と歌う作品になってしまっただなんて、
このことを父親が知ったら果たしてどう思うだろうか!?
これは11曲目「フィニッシュ」に参加した柴田淳についても同様。
おしゃれサウンドをバックに彼女は「♪ダバダバダ~~」という
コーラス部分を歌っていますが、しかし曲の内容は(自粛)の最後に
どうやって(自粛)かを歌ったという最低な曲なのでおしゃれ感丸潰れ。
つくづく、これまで名曲を生み出してきた歌姫2人は何やってるんだと。何やらせてるんだと!


本当に最高かつ最低(誉め言葉)な作品でした。
彼らの存在を知ったのはツイッターのフォロワー様からの紹介がきっかけでしたが、
よくぞ紹介してくれたと思います! 迷曲ファンにはたまらない作品。
こんな素晴らしいラジオパーソナリティーがいるNACK5を聴ける人がうらやましい。
そしてこんな曲をラジオ放送で流してくれるNACK5を他のFM曲も見習えよと!



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