爆風スランプ「 怪物くん」 (1997/1/27) 1. 恋愛妄想ショー 2. 健康優良児 3. 旅人よ ~The Longest Journey~ 4. 歌謡曲 5. 不思議少女ナナ 6. 火山の国の真ん中で 7. ご隠居 -What's happen to The Goinkyo?- 8. 快適なスピード 9. 都民の歌 10. カンカン 11. 未来に絶望 12. どんな夢 13. 35才 (シークレットトラック) お気に入り度:★★★★★★★★★ (9/10) 1997年にリリースされた、爆風スランプのアルバム。 今までのアルバムの中では最もハードロック色が強いアルバムとなっており、 バンドとしてのカッコ良さが全面に押し出された作品です。 まず歌詞については、大きくギャグに走るような曲は無いものの、 しかし自由で面白い発想は今作でも健在で、言葉選びのセンスもハイレベル。 ストーカー的な片思いを歌った歌詞が面白い「恋愛妄想ショー」や、 シュールさ爆発の「不思議少女ナナ」といった曲は特に素晴らしいです。 さらには歌い出しのフレーズが全部「か」から始まるという 「快適なスピード」という曲があったり、「都民の歌」「カンカン」のような 社会風刺的な作品もあったりと、相変わらず多彩。 田舎者が東京に出てきて成功を収めるも、その後は転落人生を歩み 最後にはホームレスになってしまったという姿を歌った 「都民の歌」のような曲はまさに爆風スランプならでは。 そして今作の中で唯一のシングル曲であり、かつて「進め!電波少年」の 猿岩石ユーラシア大陸横断ヒッチハイクのテーマ曲としてヒットした 「旅人よ ~The Longest Journey~」は、やはりこのアルバムの中においても ひときわ輝きを放っている、素晴らしき名曲でございます。 そしてサウンド面においては、今まで以上にどの曲においても、 特にサビ以降にてエレキギターの音がうなりをあげまくっています。 ラストナンバーの、静かなバラード曲かと思った「どんな夢」ですら 曲後半からはギターの音がこれでもかと鳴りまくるという徹底ぶり。 なのでアルバムを通しで聴くと、今までの彼らの作品にはなかったような 重さを感じてしまうのも事実。アレンジ面の多彩さという点では 過去の作品と比べると一段落ちるものの、アルバムとしての統一感は いつになく感じる作品となっています。 今の時代にこのような曲の数々を作るロックバンドが世に出てきてくれたら 間違いなくファンになるでしょうし、これはこれで会心のアルバム作品ですが、 しかし、彼らのアルバムに限っては、むしろ統一感とかは全く感じられない バラバラな作品の方がより魅力的にすら感じてしまうのは私だけでしょうか?
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2012年9月18日火曜日
[CDレビュー] 爆風スランプ「怪物くん」
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