「 二千花」 (2008/6/18) 1. あたらしい水 2. Cream Soda 3. Lucy in the Sky with Parasol 4. Genius Party 5. パラレル 6. Painful 7. エーデルワイス 8. ライ麦畑で朝食を/Sugar Cube 9. Garage(Album Mix) 10. 青空、泣いた(Album Mix) 11. 空き地 12. Snow Hug お気に入り度:★★★★★★★★★★ (10/10) 2008年6月にリリースされた、二千花の最初で最後のアルバム。 洋ロックテイストの強いサウンドと、それをバックにして歌われる、 独自のファンタジーな世界観を持った曲の数々が、とてつもなく印象的なアルバムです。 この1枚のアルバムの中で、現実と非現実の世界を行ったり来たりするかのような 不思議な感覚が味わえる。これはまるでパラレルワールドへの旅を何度も繰り返しているかのよう。 歌詞の質の高さと、楽曲の芸術性の高さは折り紙つきといっていいです。 1曲目からロマンチックな世界観とサビの盛り上がりが素晴らしい「あたらしい水」に始まり、 まるでソーダ水の中に溶けていくような、幻想的なリフレインが美しい「Cream Soda」、 今作の中でも最も洋楽ロック的な曲で、メロディの振り幅の少なさを補って余りあるぐらいの カオスな異次元世界に圧倒される「Lucy in the Sky with Parasol」、 7つの海をテーマにした、スケールの大きなアッパーチューン「Genius Party」 などといった前半の曲はどれも傑作揃い。 さらに後半の曲も、ファンタジーな世界の中にも切なさが交錯した曲で、 そしてその切なさや悲しみを振り払うかのように、サビにて一気に激しくなる曲展開と ボーカルの宮本さんの力強い歌唱が爆発する「青空、泣いた」は特にすごいです。 しかし、今作の中で最も衝撃的だったのは、やはり7曲目の「エーデルワイス」。 これには泣けた。愛を求めても求めても、この世界には本当の愛は無いという・・・ この歌詞の一語一句の表現が本当に素晴らしい。そして共感できる。 これぞ珠玉の名バラード曲といっていいでしょう。 1stアルバムにして、もはや音楽の頂点を極めてしまった。 そんな彼らの唯一の問題点を挙げるなら、それは、あまりにも芸術性が高過ぎたということ。 これが売れる姿は、残念ながら今の日本の音楽シーンでは想像ができない。 似たようなタイプでいえば、まだのあのわの方が可能性があるかなと・・・ こういう音楽がもっと世間で評価される時代が来て欲しいです。 (追記) 元ボーカルの宮本一粋さんが、この前二千花としてライブをやっただと!? これは復活とみていいのか!? 公式ブログによると、どうやら宮本さん自身が一番二千花の曲を歌うことへの喜びを 感じているようですし、こうなったら、ぜひ本格的に再始動して欲しいです!
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2012年5月10日木曜日
[CDレビュー] 二千花「二千花」
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