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2019年12月9日月曜日

[CDアルバムレビュー]  鈴木このみ「Shake Up!」

鈴木このみ 4thアルバム 「Shake Up!」【初回限定盤】」
(2019/11/6)

1. シアワセスパイス  [公式PV]
2. Sparking light
3. Humming Flight!  [公式PV]
4. 真理の鏡、剣乃ように  [公式PV]
5. ANOTHER REAL
6. アルカテイル
7. p.u.p.a.
8. Relight
9. MOTHER
10. 歌えばそこに君がいるから  [公式PV]
11. My Days
12. 蒼の彼方  [公式PV]
13. あなたが笑えば
お気に入り度:★★★★★★★★☆ (8.5/10)



鈴木このみの通算4枚目のオリジナルフルアルバム。
アルバム作品のリリースは2017年12月に初のベストアルバム「LIFE of DASH」を
出して以来となるが、あらためてそのベスト盤は史上空前の大傑作だった。
「This game」や「銀閃の風」などに代表されるような劇的展開連発の編曲に加えて
「Absolute Soul」「Beat your Heart」「Redo」「Blow out」などといった
圧倒的歌唱力を存分に生かした超絶ロックナンバーもズラリと並ぶというから
聴けば聴くほどに凄かった。しかしこれらのベストアルバム収録のシングル曲と比べると、
今作のここまでの先行シングル曲は、どれも突き抜けるものが無く感じてしまった。
amazonを見てみると大人な印象になったというレビューがあったのも案の定だなと。
なので今回のアルバムについては本当に大丈夫だろうかという気持ちがあったが・・・

ところが1曲目のアルバムリード曲「シアワセスパイス」がいきなりの傑作で笑った。
相変わらずの高い歌唱力を生かしたロックナンバーで間奏部分ではラウドなギターを
聴かせたりと編曲の質の高さも健在ながら、シリアスでカッコいい系の楽曲ではなく
ここまで底抜けにハッピーな曲を歌ったことに、新たな境地を切り開いたと感じられた。
歌詞はただでさえ面白いのにそれに加えて歌詞カードには書かれていない部分にて
よく食べよく寝て歯磨きもしよう、健康のためなら死んでもいいといった内容の歌を
歌ってくれたというのだから、心から元気になれる曲だなと思いましたよ。

さらに驚いたといえば、このみん本人が作曲に挑戦した3曲目の「Humming Flight!」が
バンジョーやマンドリンなどの楽器が登場するケルト音楽風のポップスだったこと。
まさかこんなアレンジで聴かせるとは。アルプスの少女と化したみたいな曲で面白かった。
そしてアルバム後半では8曲目「Relight」にてついにベスト盤収録レベルの傑作が来た。
ドラムやギターの圧と共に迫りくる、伸びのあるメロディと抜群の声量と
切れ味満点の歌唱が響くハードロック系楽曲。こういうのを当ブログでは待ち続けてる。
9曲目「MOTHER」もコーラス隊の荘厳さが志倉千代丸作曲の楽曲らしくて迫力抜群。
同じデジタルポップ系楽曲でもシングル曲の「真理の鏡、剣乃ように」以上だと感じた。
一方で6曲目の「アルカテイル」などを聴くとやっぱりメロディは良いのに
編曲がこのみんの楽曲比ではしっとりしていて地味にも感じる曲があったり、
GARNiDELiAのお2人作詞作曲の11曲目「My Days」もそれなりに良いんだけど
期待値の高さと比べると・・・と思ったりした部分も。

これまで個人的にはシングル曲>>>アルバム曲のイメージが強かっただけに
アルバムオリジナル曲でシングル曲以上にハマった曲がいくつもあったのは収穫だった。
そもそもどんな作品を出されようがその抜群の歌唱力が生きているというだけで
お気に入り度が星1個分上がるほどの若手トップクラスの女性シンガー。
この前NHKBSで見たアニサマでも他とは格が違うレベルに感じたし、地上最強の歌姫である
浜田麻里さんの域にも片足どころか両足ドップリと突っ込みつつあるぐらいだから。
女性メタルシンガーのFukiさんのファンに、このみんとの兼任ファンが多いという
話を聴いた時は大いに納得しましたよ。確かに通ずるものが多いというわけで。
ということで麻里さんやFukiさんなどのメタルシンガーのファンでこのみんの曲を
これから聴こうと思う皆さんは、やっぱり今作よりも前に出たベストアルバムの方から
入ることをおすすめしたい。またガールズ系対バンなどにも出て欲しいですね(参照




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