浜田麻里「 Legenda」 (2012/2/15) 1. Crisis Code 2. Momentalia 3. Heartstorm 4. Crimson 5. El Dorado 6. Forest 7. Ransei - Conscientia 8. The Greatest Cage 9. Etranger 10. Get Together 11. Aurea お気に入り度:★★★★★★★★★★ (10/10) 2012年にリリースされた、浜田麻里の通算24枚目となるオリジナルアルバム。 1983年に「麻里ちゃんはヘビーメタル」というキャッチフレーズを引っ提げ メジャーデビューしたことからも分かる通り、初期の頃は主にHR/HM系の曲を歌う、 日本における女性Voメタルの元祖ともいえる歌手でした。 その後徐々にポップス路線へと転向してからは、「Return to Myself」が オリコン1位を獲得するなどし、80年代後半~90年代にかけて数多くのヒット曲を 生み出しましたが、その中で個人的には何曲か好きな曲はあったものの、 私の中では彼女は90年代のガールズポップ歌手の中の1人でしかありませんでした。 しかし、海外のミュージシャン達を迎えて作った今作は、かつてのHR/HM路線が復活。 どの曲もメロディアスで聴きやすさを持ち合わせつつも、それでいてハードロック。 特に2曲目「Momentalia」や7曲目「Ransei - Conscientia」といった曲は ガチのメロスピナンバーとなっていて、そのサウンドの迫力は圧倒的。 力強くもどこか哀愁を帯びた歌声との組み合わせも絶妙です。 さらにはバラード系の曲も軒並み素晴らしく、特に9曲目「Etranger」は たまらないぐらいの美しさと憂いを帯びた、大傑作ロックバラードでした。 そして今作は本人自作の歌詞の方も、ダークな一面を覗かせつつどれもカッコ良い。 大地や天空といったスケール感のある世界観が広がっているのも素晴らしく感じる。 5曲目の「El Dorado」は、遥か遠くの楽園の地へと向かって旅を続ける人々の姿が 目に浮かぶかのようなミディアムバラード曲で、この曲は聖飢魔Ⅱの「EL.DO.RA.DO」にも 負けずとも劣らないぐらいの名曲だと感じました。 10曲目「Get Together」は、「Return to Myself」を思い起こさせるような 明るくポップな雰囲気の曲で、こういう曲が後半に入っていたのもまた良かったです。 このように楽曲はどれも最高レベル。しかし、今作のスゴさはこれだけではなかった。 それ以上に、何よりも一番圧倒的だったのは・・・・ これぞ本物の歌手だ!と絶賛せずにはいられなくなる、浜田麻里さんの歌唱力でした。 1曲目「Crisis Code」から十分に上手い歌唱を聴かせてくれてましたが、 本当に驚いたのは、まず2曲目の「Momentalia」のサビのラストからでした。 「♪抱けよモメターーリーーアーーーーーーーーーーーーーーーーー~~~~~~~~~~~~」 これには、どこまで伸びていくんだ!?ここまでロングトーンが伸びる上に その後半に美しいビブラートまで聴かせてくれるなんてスゴい!と思いました。 さらに3曲目「Heartstorm」では、またしてもサビでロングトーンが聴ける。 そして曲の最後の最後でここまでの最高音記録を更新する「♪はーすとぉぉーーーーーーーーーーーーーーぁぁあぁぁぁーーーーーー~~~~」 これまたどこまでハイトーンが伸びていくんだ!? どうしたらこんな声が出るんだ!? そして極めつけは、今作最大のキラーチューンである4曲目「Crimson」。 この曲は疾走感と解放感抜群のメロディだけでも素晴らしいのに、それに加えて 1番サビのラストで「♪くりぃーむぞぉぉぉーー~~~~~~~~~~ん!」 という超絶ハイトーン歌唱まで炸裂するというからまさに圧巻。 さらに2番サビのラストで、ここまでのロングトーン&ビブラート記録を更新する 「♪くりぃーむぞぉぉぉーーー~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ん!」 そして曲のラストでまた「♪くりぃーむぞぉぉぉーーー~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ん!」 さらにもう1回「♪くりぃーむぞぉぉぉーーー~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ん!」 ようやく曲が終わったかと思いきやまた最後に「♪くりぃーむぞぉぉぉーーー~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ん!」
スゴい!!スゴ過ぎる!! なんだこの、序盤から怒涛のホームラン攻勢を見せられた上に中盤には伝説のバックスクリーン3連発までもが飛び出したかのような、信じられないぐらいの衝撃! さらに7曲目「Ransei - Conscientia」ではアウトロで徐々にフェードアウトしながら 「♪ウォーーーーーーーーーーーアアアァァーーーーーーー~~~~~~!」 と、ここまでの最高音記録をまたしても更新。まさかここで更新するとは! これぞ悶絶級の歌唱。もはや日本一です。決して大げさではありません。 本日をもちまして、もし「日本で一番歌が上手い歌手は誰だと思いますか?」と聞かれた場合には、迷わず浜田麻里さんであると答えることを宣言いたします。 ここまで歌手としての歌いっぷりに衝撃を受けたアルバム作品は、 2009年にリリースされた、北出菜奈の3rdアルバム「Bondage」以来です。 (こちらの作品は聴き手以上に歌い手が自ら悶絶するという、ある意味問題作でしたが) 音楽の好みは人それぞれあれど、今作を聴いて凄さを感じない人はおそらくいないでしょう。 まさに歴史的傑作。海外のミュージシャンも参加したのであれば、なおさら世界中に この歌声が轟いて欲しいと思いました。地球の裏側まで突き抜けるがいい! 以上をもちまして、当ブログの記念すべき300作目となるアルバムレビューを 終わりたいと思います。くりぃーむぞぉぉぉーーー~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ん!
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2013年6月23日日曜日
[CDレビュー] 浜田麻里「Legenda」
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2 件のコメント:
レビュー300作到達おめでとうございます。
梅雨が吹っ飛ぶような非常に熱いレビュー読ませて頂きました。彼女の音楽はちゃんと聴いたことがなかったのですが、ちょうどデビュー30周年ですか…歌唱力有り余り過ぎですね。単純な歌の上手さにプラスして年季が入ることで、もはや若手では太刀打ちできないレベルになっているのではないかと思います。
最近は流行りの若い音楽ばかり聴いているのでたまにはこういうベテランの音楽にも耳を傾けないとなあと思う次第です。
300作記念ということでいつもの2倍増しで力を入れて書いてしまいました(汗)
この歌唱力に日本で太刀打ちできる人は果たしているのだろうかと思います。いつか生で聴いてみたい…
ベテランアーティストの音楽を聴くのも良いですね。他にはアルフィーなども好きだったりします。
とはいえ当ブログもなかなかベテランを取り上げる機会が少ないので、また時間がある時には少しでも書いていきたいです。
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