ブログトップ


2019年8月28日水曜日

[ライブレポ]  ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2019(BAND-MAID、宮本浩次、ROTTENGRAFFTY、四星球)

(前記事はこちら)

・BAND-MAID (WING TENT)

[セットリスト]
・glory
・Play
・endless Story
・Choose me
・FREEDOM
・DOMINATION

ロッキンには2年連続2回目の出演となる、ガールズバンド界のトップアーティスト。
この日はまさかのMC無し、おまじないタイムで萌え萌えキュンキュンも無しで
全6曲ノンストップでのお給仕(ライブ)を届けてくれた。
YouTubeの公式チャンネルに公開されたばかりの新曲「endless Story」を
やってくれたのは期待通り。ミドルテンポで一体感溢れるスタジアムロックナンバーで
「♪戦い続ける理由が 生きる証だ」といったメッセージが聴く者に勇気を与えてくれる。
ちなみに今回ギターボーカルの小鳩ミクちゃんがしゃべったことといえば
お給仕中盤での「まだまだいけるっぽー!?」と終了直後の
「ご主人様お嬢様、この後も熱中症には気を付けて楽しんで下さいバイバイくるっぽー」の
たったこれだけ。ビジターでは小鳩ちゃんワールド全開だとドン引きされるリスクが
あるのでこれで良かったかも。おそらくこのフェス唯一のガールズハードロック系バンドの
代表選手にふさわしい、ガツンと硬派でカッコいいライブパフォーマンスを
見せてくれただけに、今回の収容人数約4000人のWING TENTでのライブならば
入場規制になるほどの観客が来て欲しかった。
ガールズシーンにおいては観客同士の会話を聞いても度々名前が出る程の大人気バンドでも
いわゆる邦ロックシーン全体ではこの程度の人気しか無いのかと思えてくるのは切ないが、
それでもこうして数多くの大型ロックフェスに出演するまでのバンドになれたというのは、
不利な条件の中で本当によくやってるよなと思う。時代のニーズに合った音楽をやって
若い観客を集めるバンドの方が売れるには有利なんだろうけど、やっぱりこのような
時代じゃない音楽でもやりたい路線を貫き通して頑張ってるバンドこそ応援したくなる。



・宮本浩次 (PARK STAGE)

[セットリスト]
・悲しみの果て
・going my way
・解き放て、我らが新時代
・冬の花
・昇る太陽
・今宵の月のように
・Do you remember
・ファイティングマン

ご存知エレファントカシマシのボーカリストがソロ名義で登場。
ギタリストにはHi-STANDARDの横山健さんを迎えるなどバンドメンバーは全員50歳前後だが
音楽は年代を超えて楽しめるものだというのが、これでもかとばかりに分かるライブだった。
そんじょそこらの若手バンド以上の圧倒的熱量のライブパフォーマンスでその中でも
宮本さんの歌唱パフォーマンスはまさに全身全霊と歌うという表現がピッタリ。
ロックボーカリストとしてのオーラが半端ない。雄々しき姿の孤高の戦士と呼びたくなる。
ソロ曲では「冬の花」が歌謡曲テイストのバラードで季節をも超えるほどの名曲だったし
加えてエレカシの名曲「悲しみの果て」「今宵の月のように」が聴けたのも良かった。
初めて両親や親戚にも自慢できるなと思いましたよ。年代を超えて愛される曲ですからね。



・五浦ハム (ひたちなか市場みなと屋)

茨城県高萩市を拠点に活動する食品加工会社。
このフェスのグルメコーナーには毎回出店していてその度に行列ができるほどの
人気店となっているそうで、地元茨城を代表する名物グルメの1つとなった
「ハム焼き」は厚切りで食べごたえが抜群。これはルート変更してまで買って良かった。
余談だがこの直前にGRASS STAGEであいみょんを少しだけ観てきたのだが
最新アルバムに入っているオリジナル曲はやっぱり個人的にはハマらずということで
2曲ほどで切り上げてハム焼きの店の前に来た時、一番聴きたかった「生きていたんだよな」
が流れてきてあああぁぁーーしまったってなった。食い物につられたばっかりに・・・



・ROTTENGRAFFTY (PARK STAGE)

[セットリスト]
・切り札
・PLAYBACK
・夏休み
・D.A.N.C.E
・世界の終わり
・This world
・STAY REAL
・「70cm四方の窓辺」
・響く都
・金色グラフティー

昨年には結成20周年を迎えたミクスチャーロックバンド。ライブを体験するのは
2015年の八食サマーライブ以来で、そんなに間隔空いてたっけと我ながら思ったが、
この日もラウド・メタル色の強い重厚で屈強な演奏、そしてツインボーカルによる
骨太な歌声と魂のシャウト連発に、聴いてる方も魂が震えるほどの熱狂の渦に巻き込まれた。
「♪俺は絶対逃げねえ人間!」「♪Never Surrender!!!!!」
これだけ楽曲や歌詞やMCに熱き魂がこもっていて、溢れんばかりのガッツや男気や筋力を
感じさせながらも、「D.A.N.C.E」ではEDMを融合させたサウンドで観客達を踊らせたり、
「70cm四方の窓辺」ではたまらないほどの哀愁を帯びたエモロックを聴かせたり、
「響く都」では出身地である京都を意識した和風な楽曲でまたしても観客を踊らせたりと
編曲も多種多彩で、しかもそれら全てキャッチーなサビメロを有していて
音楽的にも高い素質を感じられるというからスゴい。こういうバンドが日本トップクラスの
出演本数を誇るほどのロックフェスの勝者になったのは本当に良かったなと思う。
その音楽に生きるパワーをもらえるし、自分も一緒に頑張ろうと思える。
これぞキングオブJロックと呼びたくなったバンドでしたよ。次はワンマンに行きたい。



・四星球 (LAKE STAGE)

[セットリスト]
・言うてますけども  
・天体観測
・妖怪泣き笑い
・Mike is my friend
・クラーク博士と僕
・鋼鉄の段ボーラーまさゆき
・発明倶楽部
・天体観測
・言うてますけども

こちらもライブを体験するのは久しぶりとなる、日本一泣けるコミックバンド。
この日は同じ時間にGRASS STAGEではBUMP OF CHICKENが登場することから
動員が厳しいことが予想される中、何とか観客を呼び込みたいということで
リハーサルでMr.Childrenの「シーソーゲーム」を披露。
「これならシークレットゲストが来たと思ってもらえる」にはいきなり笑った。
そして本編では会場名のLAKE STAGEにちなんでか、ギタリストのまさやんが
バレエの衣装を身にまとい「白鳥の湖」を踊りながら登場し、
その直後に他のメンバーもバレエの衣装で登場。1曲目に「言うてますけども」を
披露したかと思いきやその曲の途中からバンプの「天体観測」を歌い始めたのには
メンバーのSNSでの予告通りとはいえやっぱり笑ってしまった。
ダンボールで作られた小道具やセットを使ったライブパフォーマンスの面白さも健在で
ステージの左側の方に設置された、白鳥のイラストが描かれたセットを裏返すと
バンプが出演するGRASS STAGEまでの行き方が書かれた地図が出てきたのにも笑った。
楽曲の方も「♪言うてますけども」と歌うサビは一度聴けば耳に残るほどキャッチーだし
「鋼鉄の段ボーラーまさゆき」ではダンボールで何でも作れることを自ら曲にしたりと、
コミカルなパフォーマンスを見ながら聴くのにピッタリな曲が多くて面白い。

この調子て最後まで笑って終わるのかと思いきや、MCではボーカルの北島さんが
裏にバンプが出てるにもかかわらず、この時間にLAKE STAGEにいる人って頭おかしい、
マイノリティの中のマイノリティ、でも本来ロックってマイノリティのために
あるものなんだから、一番ロックなのはこのステージなんだと熱く語り始める。
これには思わず感動してしまった。音楽的にも人生的にも子供の頃からずっと
マイノリティな存在だった者としては、この言葉は頼もしいとすら思った。
だから自分はロックという音楽を聴くようになったし、その音楽に救われたんだ。
まさかコミックバンドのライブでこんなにも心を揺さぶられるとは・・・
四星球も他に滅多に無いような路線で勝負しているマイノリティなバンドだからこそ
一層説得力を感じられた。日本一泣けるコミックバンドというキャッチコピーも
確かだと思ったし、全力エンターテイメントボーイズバンドとも呼びたくなった。
ロックフェスのトリを飾るにふさわしいライブを見せてくれて良かったですね。
以上でございます。長文ライブレポを最後まで呼んでいただきありがとうございました。



0 件のコメント: