イヤホンズ「 Some Dreams【初回限定盤】」 (2018/3/14) ディスク:1 1. 新次元航路 [公式PV] 2. 理想郷物語 [公式PV] 3. 一件落着ゴ用心 [公式PV] 4. ミーチャイキュットンティーガプリウテグバンコ 5. あたしのなかのものがたり 6. Fuwa くちゃ Dreamer 7. 予め失われた僕らのバラッド [公式PV] 8. ウィッチクラフト ≪テオフィルの奇蹟≫ 9. Yummy Yummy Party 10. サンキトウセン! [公式PV] 11. ヨロコビノウタ [公式PV] 12. 未来泥棒 ディスク:2 (初回限定盤のみ) 1. 残酷な天使のテーゼ 2. 現象のブレイド [公式PV] 3. 乙女のポリシー 4. パラレルギャロップ 5. UNRULY COASTER 6. いーあるさんせっと 7. 応援歌! お気に入り度:★★★★★★★★☆ (8.5/10) イヤホンズの2ndアルバム。3人組声優アイドルユニットの作品でありながらも 先行シングル曲の時点で傑作連発だったことから、アルバムは2018年の当ブログ年間ベストの 台風の目になるだろうと秘かに期待していた作品でした。果たしてどうなったか・・・ まずディスク1の1曲目「新次元航路」は大冒険をテーマにした曲で 前半はアイリッシュパンク風、そして中盤以降の展開がもはやプログレ。 1曲に2~3曲分が詰め込まれたかのような冒険しまくりの曲展開で アニソン系アーティストの楽曲でここまでプログレッシブな曲を聴いたのは JAM Projectの「Wings of the legend」や「火の鳥」といった傑作曲以来では。 2曲目「理想郷物語」は昭和のジャズ歌謡風の曲で華麗さがあって良い。 そして3曲目「一件落着ゴ用心」は昨年の当ブログの年間ベスト10楽曲にも挙げたほどの傑作。 電波ソングとヒーローソングの融合が最高に面白い。アニメ「AKIBA'S TRIP」主題歌で 当ブログ管理人的には珍しく好きなアニメと好きなアニソンが一致した曲でもある。 ゲストボーカルの串田アキラさんによる熱いセリフの数々も盛り上がるし 「♪罪を憎んで誰も憎まない」「♪闘うよりも楽しませる方が平和には近いから」 といったピースフルな歌詞も良い。当ブログも楽しませる音楽系ブログでありたいですね。 4曲目「ミーチャイキュットンティーガプリウテグバンコ」は 後半に行くほどにテンポが速くなるポップスでこれまた電波ソングっぽくて印象的。 5曲目「あたしのなかのものがたり」は静かな曲調でありながらも これまでの曲以上にセリフ満載でまるでミュージカルみたいな曲。 作詞作曲は口ロロ(くちろろ)のメンバーというのはずいぶん意外な人選。 6曲目「Fuwa くちゃ Dreamer」もバラード系の曲で3人のコーラスワークが綺麗。 7曲目「予め失われた僕らのバラッド」は先行シングル曲にもなった ロックオペラと称された曲で、スケール感溢れるドラマチックな編曲に加えて メンバーの歌唱力も一気に上がり、アニソン系アーティストとして覚醒を遂げた傑作曲。 8曲目「ウィッチクラフト≪テオフィルの奇蹟≫」はゴシックロック系サウンドと オペラチックなコーラスが壮大でスケール感あって迫力がある。 作曲はALI PROJECTなのかなと思いきやJ・A・シーザーさんだったのはさておき この7~8曲目は共にシンフォニックメタラー歓喜の曲ではないだろうか。 9曲目「Yummy Yummy Party」は闇鍋をテーマにした曲で、幻想浮遊系サウンドにのせて 甘い歌声を聴かせつつも、歌詞には生き血というフレーズが出てきたりするのにビックリ。 怖い+可愛い、略してコワイイ。「♪みみみみみみみ」も耳に残るし、中毒性が半端ない。 この曲のせいで思わず独り言でみみみみみみみと出てしまうぐらいにはなった。 10曲目「サンキトウセン!」はAKIBA'S TRIP挿入歌として起用された 秋葉原がテーマの電波ソング。これだけ言葉数が多いにもかかわらず 歌詞の一語一句が練られてると感じられるのがスゴいし ところどころに演歌・歌謡曲風なアレンジが入ってるのもまた面白い。 11曲目「ヨロコビノウタ」はベートーベンの第九やパッヘルベルのカノンなどの 様々なクラシック音楽のメロディを取り入れつつもポップでロックな曲に仕上がった。 12曲目「未来泥棒」はラストを飾るバラード曲だが作詞作曲にROLLYさんが参加してるのが 意外なほどにしっとりと終わったなと。ギターソロはさすがでしたけどね。 初回限定盤のみに付属のディスク2には、カバー曲やコラボ曲やメンバー3人それぞれの ソロ曲などを収録。この中で最も期待していた曲である「現象のブレイド」は 「大槻ケンジとイヤホンズ」名義で配信リリースされた曲で、今回が初のCD化。 ボーカルはほぼオーケンメインと言っていいし、これはむしろイヤホンズのアルバムよりも 筋肉少女帯のアルバムに入れた方が良かったのではないかと思うほどの曲だったが それでもこの計4人の歌声が組み合わさるだけで王道ポップスがより一層パワーアップする。 アルバム全体がまさに大冒険。一種の芸術といってもいいほどの名作でした。 全編通してセリフが多めなのもミュージカル風で面白い上に、声優としての演技力も 生かされているというのが良い。個人的にはバラード系の曲にハマれなかったのが 唯一惜しかったところだったが、普通の声優系ポップスの枠には収まりきらないほどに 多彩かつ展開が面白い曲ばかりなので、いかにも声優歌手的な甘い歌声が大丈夫ならば おすすめしたい作品。一昨年のアニサマ(レポはこちら)以来注目し続けてて良かったですよ。
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2018年7月11日水曜日
[CDアルバムレビュー] イヤホンズ「Some Dreams」
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