ブログトップ


2016年3月20日日曜日

[CDレビュー]  UROBOROS「ANOTHER ARK」


UROBOROS「 ANOTHER ARK 初回盤(DVD付)」
(2015/9/9)

1. ARK (instrumental)
2. Black Swallowtail
3. Red Moon
4. IGИIS
5. 十二夜
6. Luminous
お気に入り度:★★★★★★★ (7/10)




UROBOROSの1stミニアルバム。各界最高峰のメンバーが集結したプロジェクトの名に
ふさわしいほどの豪華な楽曲が並んだ、5人組バンドのデビュー作。
Vo.上木彩矢
Composer.黒瀬圭亮(ex. Asriel)
Gt.大村孝佳
Ba.中村泰造 (ex. cune)、
Dr.笹渕啓史 (ex. Plastic Tree)
このメンバーを見た時点で楽しみでたまらないってわけです。

全曲の作曲を担当した黒瀬圭亮さんの前バンド・Asrielが主にやっていた
アニソン系シンフォニックロックが、豪華メンバーの手によりさらなる進化を遂げた。
モダンヘヴィネスと呼ばれる音楽性なだけあってか、今作の曲はどれも構成が複雑かつ重厚。
アニメ「六花の勇者」オープニング主題歌としてオンエアされた
2曲目「Black Swallowtail」はシングル曲なだけあってこの中ではキャッチーな方。
続く3曲目「Red Moon」はピアノやンンセやアコギなどの様々な楽器の音を巧みに絡ませた
ロックバラード曲かと思えば、後半は一気にメタル調に加速したりと、まさに劇的展開連発。

Asrielの作品を聴いた時にも同じことを感じたが、1回聴いて印象に残る歌メロが
ほとんど無かったのは惜しいところ。だがそれでも何度も聴き込みたくなるのは
魅力的なボーカルという、しっかりとした軸があることも大きな理由。
鋭さと美しさと哀愁を兼ね備えた歌声。やはり上木彩矢さんはロック系歌姫の逸材だ。
つくづくこれほどまでの歌手が2000年代に大ブレイクできなかったのは不遇に思えてくる。
メジャーデビュー当時から歌唱力抜群だったしなおかつ楽曲も良かったのに、
時代の流れに合わなかったんだろうなとしか言いようがない・・90年代に出てきてればなぁ。
今作の中で最も歌唱の魅力が引き立ち、なおかつバンドとしての一体感が最もあった曲は
5曲目の「十二夜」。現状ではバラード調の曲の方が良い曲を作れてるのではないだろうか。
4月には2ndアルバムのリリースも決定、これまで以上のものを見せてくれることに期待です。







2 件のコメント:

ryoma さんのコメント...

上木ちゃんが無事にメジャーへ復活!ということでぶっちゃけた話期待してた路線では無かったのですが、気合を十分に感じる作品だと思いました!

えむけーさんの仰るように、キャッチーな曲はアニメタイアップのついた2曲目くらいなので一度聴いただけじゃこのアルバムの魅力はさっぱり分からないんですよね。ただ、上木彩矢がソロ時代とは比べ物にならないくらいパワフルに歌っているなってぐらいしか。
ただ、ミニアルバムの構成ということもありサラっと聴けるということがプラスとなっていて何度か聴いていると演奏の激しさやカッコよさ、ただパワフルに歌っているだけでないボーカリストとしての魅力も十分に伝わってくるかなと思いました。

今度2nd EPのZODIACがリリースされますが、こちらも期待しています。

えむけー さんのコメント...

今作は正直なところレビューをどう書いたらいいのか悩んでしまう作品だったので、すっかり書くのが遅くなってしまいました。
私も同じく、何度も聴きこむうちに良いと思えてきましたね。
歌唱に関しては元々これぐらいやれるだろうと以前から思ってました。
ソロで歌っていた2000年代の頃は今作並みにハードな曲を歌う女性歌手自体がメジャーシーンにいなかったので、
抑えてた部分もあったのかなぁと思います。それでも十分に良さは出てましたけどね。