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2017年4月17日月曜日

[CDレビュー]  遠藤正明「V6遠神」


遠藤正明「 V6遠神(初回限定盤)(DVD付)」
(2017/2/1)

1. System All Green ~deus ex machina~ (instrumental)
2. エンジン
3. SCRAP & BUILD
4. FLOPPY
5. 笑いのありか
6. EASTERN GALE -Theme Song of MAF-
7. Hang in there
8. BRING IT ON!
9. OYMGSG
10. LOVE SONG
11. 終わらない歌
12. FIRST COMES ROCK
お気に入り度:★★★★★★★★★☆ (9.5/10)




遠藤正明の6thオリジナルアルバム。シングル曲無し、アニメタイアップ曲無しで
自ら全曲の作詞と、半数以上の曲の作曲を手掛けた完全オリジナル作品。

「日本で最も魅力的な男性ボーカリストは遠藤正明説」がまたしても証明された。
これまで当ブログにて、ボーカルを語る際に何度も使ってきた言葉である
声に伸びがある、キレがある、聴いていて心の底からスカっとさせられる開放的な声質、
ハイトーン、ロングトーンにどこまでも突き抜けるかのような爽快感、
そして何より歌に魂がこもっている、これら全てを兼ね備えた究極系の声。
今作のリードトラックの「エンジン」には一発ノックアウトで心を撃ち抜かれた。
歌声同様に伸びやかなメロディも素晴らしいし、歌詞がタイトル通りに
車のエンジンかけてアクセル踏んでぶっ飛ばしたくなるような曲でもあるし、
なんなら自分の車を街宣車仕様に改造してハンドルとマイクを手に持って
この曲をカラオケで思いっきり歌いながら運転したいぐらいだ(近所迷惑)
2017年に聴いた全ての音楽の中でも最高レベルの大傑作曲。まだ4月の時点でもそう言い切れる。

その後の曲も「SCRAP & BUILD」「BRING IT ON!」といった曲では
「エンジン」同様に王道正面突破のハードロックを聴かせてくれる。
「OYMGSG」はそれに加えてキーボードの入れ方が90年代っぽいキラキラ感があって
さらにはアウトロなどのギターのメロディも最高。
その一方でピアノロック調のラブソング「FLOPPY」などは
意外性があってオリジナルアルバムの曲ならではの魅力が出ている。
バラード系では「Hang in there」が良い。大多数の女性ボーカル曲よりもキーが上て
なおかつ声量抜群、「♪高く強く 迷わずに飛べ」って自身の歌唱のテーマ曲みたいだ。
ラストナンバーの「FIRST COMES ROCK」はTOTALFATのJoseさん作曲。
これはまた意外でビックリした。昨年末の年間ベストソング記事の総括にも書いた、
ロックバンドがアニソン系アーティストに楽曲提供するという大きな流れは
ここにもやってきたのかと。お祭り男みたいな曲も作るバンドの曲ならば合うに決まってる。

かつてはバンドのボーカルを担当、ブレイクとまではいかなかったものの
アニソン歌手の道が開いたことがきっかけて成功を果たしたのは本当に良かった。
あらめてアニソン歌手の世界は、歌が抜群に上手い人がちゃんと評価される世界であることが素晴らしい。
だがそれと同時に並行してバンドの方も続けていたらどうなってたのだろうか、
そっちでも成功できた可能性があったのでは・・・と思ってしまった。
ロックフェスなどでもこんな曲が聴けたらより最高だったんじゃないのかと。
そうなるとJAM Projectの方には入ることができなかっただろうが、
最近のバンドでこんなにも王道のメロディアスハードロック曲を
歌ってくれる人達は本当に少ないだけに、こんなことを思ってしまった。
若手バンドの曲で21g「魂ノ歌」という遠藤正明さんの曲みたいなスゴいのが来たーっ!と
思いきや若手ではなくメンバー全員そこそこベテランだったってことが去年あったなぁ・・・
ともあれ今作も、アニソン系&ロック系の男性歌手の作品の中では屈指の名盤でした。







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