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2017年4月8日土曜日

[CDレビュー]  西沢幸奏「Break Your Fate」


西沢幸奏「 Break Your Fate (DVD付初回限定盤)」
(2017/3/15)

1. Break your fate
2. Shark
3. Gemini
4. Goodbye Graffiti
5. ピアチェーレ
6. Light and Shadow
7. Brand-new World
8. Reason To Scream
9. The Asterisk War
10. 吹雪
11. 帰還
12. Feel This Moment
お気に入り度:★★★★★★★★★ (9/10)




西沢幸奏の1stアルバム。
アニソン系レーベル、フライングドッグのオーディションでグランプリを獲得して
2015年に歌手デビューを果たしてから約2年、待ちに待ったアルバムリリース。

デビュー前からギターを習い、さらに今回の1stアルバムでは全12曲中8曲を自ら作詞し
そのうち1曲は作曲も手掛けるとは、アーティスト志向の高さが伝わってくる。
てか自作曲である4曲目「Goodbye Graffiti」が最も飛び抜けてサビのキーが高いとは
なんて怖いもの知らずなんだ!自らこんな高いハードルを設置しながら、
それをも乗り越えていくほどの歌唱を聴かせてしまうあたりは、
ダテにグランプリ獲ってないなと感じられる。
しかも初作曲とは思えないほどの良質なメロディを作れてるのがスゴい。

そして今作のアルバムオリジナル曲がここまでハードロック系の曲連発になるとは
予想してなかった。2曲目「Shark」ではいつの間に声変わりしたんだと思うぐらいに
あどけなさが消えて鋭い歌声になってるし、歌詞の方も「炎になれ」とか歌ってるし、
これってガールズメタルバンドのアルバムと聴き間違えたっけ?と思ってしまうほど。
3曲目「Gemini」はピアノとキーボードを絡めた歌謡曲テイストのメロディが
90年代ガールズロックの進化形っぽくて、アルバムオリジナル曲では一番印象に残った。
シングル曲ではやはり、キーボードの入れ方がまるでGacharic Spinみたいで
キャッチーなデジロックナンバーの9曲目「The Asterisk War」、
艦これED曲でデビュー曲にして見事にヒットを果たした、スケール感抜群の
シンフォニックロックナンバーである10曲目「吹雪」の計2曲が最高だった。
同じシングル曲でも5曲目に収録された「ピアチェーレ」のヒーリング系サウンドは
このアルバムの中では異色過ぎる。前半4曲で連続して興奮させられた後は
心地よい眠りに・・・ってまだアルバム半分もいってないぞ!
だがこういった曲も同じアルバムに入れてしまえるほどに作風が多彩な所こそが
アニソン系アーティストの大きな魅力の1つなんですよ。
バラード曲はどれも雰囲気的には良いのだが、メロディが冗長に感じたのは自分だけか?

1stアルバムにして会心の作品。同じアニソン系アーティストの中では
LiSAさんと比較する声もあるようだが、パンクロックがルーツのLiSAさんよりも
HR色が強くてメロディがより90年代っぽいと感じられたのは新たな収穫だった。
自らギターや楽曲製作などにも取り組んでいるだけに尚更注目していきたい
若手女性アーティストの1人。今後どこまで化けるか楽しみ。



アクション女優と化したPVもこれまたスゴい。
足蹴りなども連発、M男どもが歓喜すること間違いなしのPVだ。




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