Gacharic Spin「 確実変動 -KAKUHEN-(初回生産限定盤Type-B)」 (2016/9/7) 1. KAKUHEN 2. Friendship 3. シャキシャキして!! 4. ゴー!ライバー 5. 最後のピース 6. パラリヤハッピー 7. 恋愛スイッチ 8. 胸を張ってもいいんだよ 9. シナリオ 10. 白がこの街と僕を染める 11. リスキーリスキー 12. アルブスの少女 お気に入り度:★★★★★★★★★☆ (9.5/10) Gacharic Spinのメジャー2ndアルバム。 先行シングル「シャキシャキして!!」がCMソングとして大量オンエアされたこともあり ようやく少しづつ知名度が上昇、そんな中でリリースされた今作は より多くの人に聴いてもらうことを意識した、歌もの中心の作品になったというメンバーからの紹介が。 空前の大傑作だった前アルバム「MUSIC BATTLER」(レビューはこちら)と比べて どう変化したのか注目してましたが、良い意味で予想通りな作品でした。 まず1曲目「KAKUHEN」はダンサブルなデジロックサウンドにのせて チャレンジャーとしての魂がこもったメッセージを歌う、これぞガチャピンの王道曲。 ボーカルに所々エフェクトをかけたり、1番終了後の間奏で意図的に音を歪ませたりと 随所でグルーヴ感を演出、細部まで編曲にこだわりに感じられる。さすがリードトラック。 2曲目「Friendship」は今作の歌ものポップ路線を象徴するような曲。 伸びやかで良質なメロディとボーカル、ピアノをうまく絡めた編曲、 これを他のアーティストが出していたならば絶賛していたレベルの曲だが ガチャピンにとってはこれぐらいは当たり前のレベルなんですよね。 3曲目「シャキシャキして!!」はこちらのシングル感想で書いた通りの名曲。 しばらくは代表曲としてライブでも歌い続けられるに違いない。 4曲目「ゴー!ライバー」はライブで盛り上がることを歌った曲。 デジタル色強め、曲全体から楽しい雰囲気が満ち溢れてる。 「♪大人たちもキッズたちも 手を上げ一緒に」といきたいですね。 だが実際のガチャピンのライブだとキッズの方はあまり見かけないのはなんでなん・・・ 5曲目「最後のピース」は別れを歌った哀愁疾走パンクナンバー。 サビで一気に加速、今作の曲の中では最もドカンとくるものがあった。 6曲目「パラリヤハッピー」はコミカルでおちゃらけたポップソング。 「♪バンザイアップラキラキベッチュメロディーーー!!」って何なんだこれは、 酔っ払いか!?(笑)たとえアラサーだろうがアラフォーになろうがこの遊び心はずっと持ち続けて欲しい。 こんな歌詞でもサビのハイトーン歌唱は何気に上手いから、聴いていて気持ちいい。 7曲目「恋愛スイッチ」は今作の中では最もラウド・メタル色の強い曲で イントロからその高い演奏技術に圧倒させられる。 だがこの曲でボーカルをとるTOMO-ZOさんの歌声はどうものっぺりしてる印象がある。 はな兄さんが歌っていたらもっと迫力を感じられる名曲になったんじゃないかなと思う。 それでも「好きよ」というセリフを曲中で囁かれると萌えるんですよ。 8曲目「胸を張ってもいいんだよ」では再びポップなデジロック路線に。 前向きな歌詞、サビのはな兄さんとオレオ様のツインボーカルのリレー、 間奏で飛び出すベースソロにキーボードソロ、エフェクトを加えたCメロ、 これら全てが印象的。ポップな中にもガチャピンらしさがてんこ盛りの名曲。 9曲目「シナリオ」も伸びやかでポップ。こういう曲こそアニメタイアップをと思う。 今まではせっかくアニソンに起用されてもガチャガチャダンサーズ名義の 「溶けないCANDY」、サビメロの抑揚の少ない外部提供曲「Don’t Let Me Down」、 この2曲では訴求力が低かったんじゃないかと思ってしまうんですよね。 10曲目「白がこの街と僕を染める」は今作唯一となる切ないバラード曲。 悲壮感をぶつけたオレオ様のハイトーンボイスがとんでもないことになっている。 ライブで光るブラジャーをつけてキーボードの上に仁王立ちしてる人が歌ってるとは思えない。 そもそもキーボード本業なのにこんなに歌が上手いって冷静に考えたらスゴいことだ。 11曲目「リスキーリスキー」はEDMにバンドサウンドを融合、ディスコ風の曲でノリがいい。 ガールズバンドでこんな曲を作るバンドは唯一無二ではないだろうか。 12曲目「アルブスの少女」はこちらのシングル感想で書いた通りの名曲。 パワフルな中にも女性らしさがある、この曲がラストナンバーとはガチャピンらしい。 シークレットトラックとして77曲目に収録されている「ニコリン星の通勤ラッシュ」は TOMO-ZOさんのワンマンライブにて披露されたことのあるインスト曲。 ロックバンドとしての実力が伝わる演奏。これを聴くだけでも決してイロモノバンドではないことが分かる。 よくぞここまで百発百中レベルで歌メロの良い曲を作ったものだと感心させられた。 今作は歌もの中心と宣言しただけに有言実行といえる。 その分アルバムオリジナル曲の2曲目や8~10曲目などを中心に、 水樹奈々やMay'nや西沢幸奏などが歌うアニソン系パワーポップに近い曲も増えた印象で、 こうなるとあらためてガチャピンにはアニメタイアップで一発ドカンと当てて欲しいと 思わずにいられない。ラスベガスみたいに一気に躍進できる可能性はあるはず。 一方でガールズバンド離れした凄腕を次々と見せつけるといった場面は 前アルバムと比べるとやや減った印象で、楽器隊の演奏で耳に残るメロディも 前作の方が多かったように思う。そもそも前作があまりにもスゴ過ぎたから・・・ それでも編曲レベルの高さは相変わらず最高クラス。耳馴染みの良い歌メロが 組み合わさったデジロック作品は、このバンドの入門編としてぜひおすすめしたい1枚。 ライブだとこれらの曲はどんなステージを見せながら聴かせてくれるのか、 ガチャガチャダンサーズの2人のパフォーマンスも含めて楽しみにしたいです。
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2016年9月23日金曜日
[CDレビュー] Gacharic Spin「確実変動 -KAKUHEN-」
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