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2014年11月20日木曜日

[CDレビュー]  天野月「ごもくならべ」


天野月「 ごもくならべ」
(2014/10/1)

1. 鳥籠 -in this cage-
2. スイミー  
3. パブロフ
4. 花と蜜  
5. 贅沢な日々  
お気に入り度:★★★★★★★ (7/10)




天野月の通算3枚目のミニアルバム。
今作もバラード系の曲が中心の構成ながらも、多彩な曲世界が広がったアルバムです。

まず1曲目「鳥籠 -in this cage-」はゲームタイアップ曲にも起用された、
メランコリックで幻想的なバラード曲。イントロの時点から哀愁漂う美しい旋律が流れる。
サビの盛り上がりも良い。さすがリードトラックなだけあって素晴らしいです。
2曲目「スイミー」 はポップながらもガツンと響くバンドサウンドをバックに
パワフルかつ痛快な歌唱を聴かせてくれる。
初期の頃の曲でいえば「スナイパー」や「虹」を彷彿させるような名曲で、
天野月という名前になってからはこのような系統の曲は少なかったので
これには、待ってました!と思いましたね。
3曲目「パブロフ」は文字通りパブロフの犬をモチーフにしたラブソングで、
出だしバラード調からサビで一気に盛り上がる展開にやられた。
何となくDo As Infinityっぽい感じもする。サビメロの良さは今作の曲の中でも一番です。 
4曲目「花と蜜」は3拍子の静かなバラード曲。
5曲目「贅沢な日々」はラストを飾るにふさわしい、別れを歌ったバラード曲。

同時リリースとなった「ZERO(リマスター版)」(レビューはこちら)
の頃と比べると、今作では全編通してメロディの良さが復活しているのが大きな収穫でした。
歌詞および歌唱の質の高さは相変わらずなので安心して聴ける。
しかし、既にamazonのレビューの方でも皆さんが書かれている通り、
5曲入りのミニアルバムで2500円という値段設定は高すぎる。
音倉レコードというインディーズレーベルのこれまでのCDの売り方などを見ていると、
やはり彼女にはメジャーレーベルで活躍を続けて欲しかったと思ってしまう。
メジャー復帰できるチャンスはこれまで無かったんですかね・・?
これほどまでの実力者がインディーズに埋もれてしまっている現状を残念に思います。







2014年11月4日火曜日

[CDレビュー]  天野月子「ZERO [リマスター版]」


天野月子「 ZERO [リマスター版]」
(2014/10/1)

1. ZERO
2. SPY
3. Primal Scream  
4. Howling  
5. HANDS  
6. 糸電話  
7. HEAVEN’S GATE
8. KITCHEN
9. Polar Bear  
10. Hello
11. Jam Tomorrow 
12. ゼロの調律 (Bonus track) 
13. NOISE (Bonus track)
お気に入り度:★★★★★★★★ (8/10)




2008年にリリースされた、天野月子の5thオリジナルアルバム。
前作までとは違いインディーズからのリリースとなったこともあってか、
長らく入手困難となっていた作品でしたが、この2014年にリマスターされ、
ボーナストラック2曲を追加した上で、めでたく再リリースされることとなりました。

まず1曲目「ZERO」は先行シングル曲「ゼロの調律」の英詞バージョン。
シンフォニックロック調のサウンドにのせて、圧倒的なまでの深い愛情を歌う。
これぞつっこさんの真骨頂といえるラブソングでしょう。素晴らしいの一言です。
2曲目「SPY」は前曲以上に勢いが加速したロックナンバー。
「♪空砲を奏でてるソルジャー」というサビの歌詞は耳に残るものがある。
1stアルバム収録曲の「スナイパー」もそうでしたが、彼女には狙い撃ち系の曲が似合っている。
3曲目「Primal Scream」は重厚感のあるミドルテンポの全英詞ロック。
今作は全英詞の曲が多いというのが大きな特徴です。
4曲目「Howling」はシングルにもなったバラード曲ですが個人的にはあまり印象に残らず。
5曲目「HANDS」はサビのコーラスワークが美しい。幻想的な雰囲気が漂うバラード曲。
6曲目「糸電話」はピアノバラード。良い曲なのですがバラード系が3曲も続くのは・・・
7曲目「HEAVEN’S GATE」で久々のアッパーチューンが登場。
今作の中で唯一ラブソングではない曲で、歌詞はかなり難解ながらも、
考えるな感じろといわんばかりのスケール感がある。デジロック調の編曲も、
今までの曲にはほとんど無かっただけに斬新。文字通り新たなゲートを開いた曲といえます。

アルバム後半は、8曲目「KITCHEN」はポップ感のある洋楽風ロックナンバーで
9曲目「Polar Bear」はメルヘンチックな全英詞バラード、
さらに10曲目「Hello」もバラード、11曲目「Jam Tomorrow」は全英詞の
アコースティック系ポップスといったように、どの曲も大人しい印象。
作風もさることながら、それ以上に歌メロの良さという点で、
これまでにリリースした数々の名曲と比べると見劣りする気がしたのが惜しい。
しかし今作のリマスター版は、最終曲にボーナストラックとして
「NOISE」が収録されたというだけで、大きな価値がありました。
この曲は天野月子名義の曲としては最後となった曲で、
終わりゆく愛を、哀愁込めて力強くも美しく歌い上げたロックバラード。
メロディの良さ、サビで一気に胸に迫りくるような歌唱と編曲、どれをとっても最高。
この大傑作をもって「天野月子」は終わりを告げた。それだけに思い入れのある曲でした。
今までCD入手困難となっていた、あの幻の名曲がついに復活してくれたんだなと・・・

今作は1st~4thアルバムまでとは明らかに雰囲気が違う作品で、
天野月という名前になる前のこの時点から、作風が徐々に穏やかになっていくのが
手に取るように分かる作品でした。「ゼロの調律」のような迫力満点のロックナンバーこそが
彼女の真骨頂だと思っていた私のような者にとっては、物足りなさも感じたアルバムでしたが、
それでもボーナストラックの「NOISE」だけでこのCDを買った価値があると思いました。



2014年9月8日月曜日

[CDレビュー]  天野月子「A MOON CHILD IN THE SKY」

おかげさまで今作が、通算400枚目のCDアルバムレビューとなりました。
ここまで続けることができたのは、このブログ見てくれている皆さんがあってこそでした。
ありがとうございます。これからも当ブログをよろしくお願いします。




天野月子「 A MOON CHILD IN THE SKY」
(2005/9/21) 

1. A MOON CHILD IN THE SKY (インスト)
2. Devil Flamingo
3. JOKER JOE
4. イデア(A Moon Child mix)
5. Stone
6. 翡翠(A Moon Child type)
7. 1/2-a half-
8. 聲
9. 砂糖水
10. パレード
11. 博士と孔雀
12. 花冠
13. 体操 (シークレットトラック)
お気に入り度:★★★★★★★★★★ (10/10)




2005年にリリースされた、天野月子の4thアルバム。
今作はこれまでのアルバムの中でも最も多彩な楽曲世界が広がっています。
曲調の方はポップな曲からオルタナ系の曲まで幅広いのは今まで同様といえますが、
歌詞については、これまではラブソングばかりだったのに対し、
今作では前半の曲中心にその枠も飛び越えた。史上最大のスケール感が広がる、
まさに彼女の集大成的作品といっていいでしょう。

まずインストを挟んで最初の曲「Devil Flamingo」は、
「この世界はまるで 果てなき空中サーカス」と荒々しく歌うサビが印象的で、
楽曲全体から荒涼感を漂わせつつも、ノリが良くて聴きやすい。いきなりの名曲。
3曲目「JOKER JOE」は集団の中に入れずにいるアウトサイダーの姿を歌った曲で、
歌詞サウンドともに抜群にカッコいい。これに共感してしまう自分は負け組かもしれませんが。
4曲目「イデア」は先行シングルにもなったアニメ主題歌ということもあってか、
サビの開放感が素晴らしい。「空を裂いて光が落ちてく」「大地を踏む」
などといった歌詞はあらためて今聴くとアニソンっぽいよなと感じます。
5曲目「Stone」は優しいミディアムバラード。ここに来てやっとラブソングが出てきた。
6曲目「翡翠」はシングル盤ではオーケストラのみのアレンジでしたが、
アルバムバージョンではピアノやドラムの音も入るバラード曲となりました。
別れを歌った歌詞が心に響く。伸びやかで前向きさを感じられる歌唱も良い。

7曲目「1/2-a half-」はアップテンポながらもほんのり哀愁漂う歌謡曲。ノスタルジックな雰囲気がいい感じ。
8曲目「聲」はシングル曲ながらも圧倒的。愛する人のためならば、
体の一部を失ってもいいとまで歌う、怖いぐらいに無償の愛を歌ったロックバラード曲で、
ストリングスの響くバンドサウンドや、歌唱の方なども抜群の迫力。
9曲目「砂糖水」は前半の拍子が童謡っぽい。可愛さと鋭さが同居したバラード曲。
10曲目「パレード」は荒削りなロックチューンで、カオス感漂う歌詞含めて素晴らしい。
シュールさ満点。エフェクトがかかった歌唱の方も印象的。
11曲目「博士と孔雀」は5曲目と同系統の優しいバラード曲。歌詞は特徴的だが今作の中では地味に感じるか。
そして実質ラストナンバーの12曲目「花冠」は今作を締めくくるにふさわしい大傑作。
ピアノバラード調の序盤から、曲が進むにつれて徐々に楽器の音が増えていき、
後半はシンフォニックロックへと展開していく。そのドラマチックさに圧倒。
これにて大団円・・かと思いきや、シークレットトラック「体操」のブッ飛びっぷりに笑ってしまった。
何なんだ桃色体操って! 思わず一緒にやってみたくなりましたが。

歌詞サウンドともに凝りに凝った曲ばかりでありながらも、それなりに聴きやすさも兼ね備えられている。
どの曲もメロディがキャッチーで、サビメロや歌唱が伸びやかなので聴いていて気持ちが良い。
これほどまでに質の高い作品を作りながら、なぜこれがメジャー最後のアルバムとなってしまったのか。
彼女は生まれてくる時代に恵まれなかったとしか思えない。過去のレビューでも書いた通り、
たまたま同じ時代に椎名林檎さんがいてそちらの方が先にブレイクしたばっかりに、
そのフォロワー的な目で見られてしまったことが惜しく感じる。
あと10年、世に出て来る時期がズレていれば・・・カリスマ的人気歌手になれた可能性もあったのでは。
現在は天野月という名前でインディーズにて活動を続けておりますが、
またこの頃のようなロック色の強い作品も聴いてみたいです。これで終わってしまう歌手ではないはず!



2012年12月30日日曜日

[CDレビュー]  天野月「天の樹」


天野月「 天の樹」
(2012/7/25) 

1. EUPHORIA
2. 東京タワー
3. 天の樹
4. CANDYMAN
5. くれなゐ
6. サンドリヨンの番犬
7. ニワカアメ
8. ドロップキック
9. 光る魚
10. ソラゴト  
お気に入り度:★★★★★★★★☆ (8.5/10)




天野月の1stアルバム。この名義では初となるフルアルバムです。
この作品を聴いた第一印象としてまず感じたのは、
今作では天野月子時代にあったような、激しいロック系の曲はほとんど無くなり、
全体的に穏やかで、格調高いポップス作品になったという変化を感じました。

だが作風が変わっても曲の質は抜群に高い。その中でも、タイトル曲「天の樹」は
分島花音さんの演奏によるチェロ中心のサウンドが美しいバラード曲で、
ギター無しでもこんなに深みのある曲が作れるのかと驚かされました。
かつては「翡翠」という、オーケストラのみのアレンジの曲を作り
その意外性と完成度の高さに驚いたことがありましたが、
それに加えて今作でもまた新たな境地を開いてくれました。
彼女の曲作りの才能は尽きることは無いのかと感心するばかりです。

バラード曲では、バンドサウンドで作られた5曲目の「くれなゐ」も素晴らしい。
私の中では、ラブソングの女王といったらやっぱり彼女だなと、
あらためて思わせてくれるぐらいの名バラードでした。

さらに、ちょっぴりレトロな雰囲気を感じる「東京タワー」、
この中では一番天野月子時代の曲に近いロックバラード曲「ニワカアメ」、
まるでゲーム音楽のような電子音中心のピコピコサウンドに加えて、
草食系男子に喝を入れるという内容の歌詞が共に強烈な
今作随一の異色ナンバー「ドロップキック」などといった曲も、印象的でした。

しかし天野月名義ではやはり、「鮫」のような疾走感・破壊力抜群の曲や
「人形」「花冠」のような聴き手を圧倒させてくれるオルタナティヴロック曲は
もう聴けないのかなという、一抹の寂しさも感じてしまいました。
そういう系統の曲は過去のものとして置いてきてしまったのか・・・

そもそも、彼女は一度活動休止なんてしなくて良かった。
天野月子という名前のまま途切れることなくずっと、
(できればメジャーで)歌手活動を続けて欲しかった。
今作は今作で十分に高品質なアルバム作品でしたが、
個人的にはやはり「天野月子」の復活も望みたいところです。


2012年10月31日水曜日

[CDレビュー]  天野月子「MEG & LiON」


天野月子「 MEG & LiON」
 (2002/12/4) 

1. 人形 (Mega Mix)  
2. 日曜日  
3. ダンデライオン
4. 時計台の鐘 
5. 羊
6. 銀猫
7. ライオン 
8. pigeon
9. トムパンクス
10. クレマチス 
お気に入り度:★★★★★★★★★ (9/10)





2002年12月にリリースされた、天野月子の2ndアルバム。
前作からわずか6ヶ月という短いスパンでリリースされた作品です。

まず先行シングル曲にもなった1曲目「人形」が凄すぎる。
アルバムバージョンではストリングスも加わり、よりパワーアップした
ドラマチックなオルタナティヴロックサウンドと、終盤の
「笑って 笑ってほしいよ」という心の叫びを歌ったその絶唱っぷりは、まさに圧倒的。

そしてその後の曲では、一転してポップで明るい「日曜日」、
ミステリアスで荒涼とした雰囲気が漂う「ダンデライオン」、
暖かいラブバラード「時計台の鐘」といったように
前作同様、多彩なアプローチも見せてくれます。

中盤は、ズシリと重いギターが響くバラード曲「羊」や
1度聴いただけで必殺級のメロディを持った、歌謡曲風ロックナンバー
「銀猫」といった曲が印象的。
そして終盤の、文字通りともいえる高速パンクロック曲「トムパンクス」、
ラストを飾る美メロバラード「クレマチス」といった曲もさすがの名曲。
最後まで充実した内容のアルバムとなっています。

前後の1stアルバムと3rdアルバムが共に大傑作だったことから、
それと比べると曲数が10曲と少ないこの2ndアルバムはどうかなと
最初は思ってましたが、しかし今作もまた、聴きこむほどに素晴らしさが伝わってくる作品でした。
わずか半年で作ったとは思えないぐらいの完成度でした!


2012年8月19日日曜日

[CDレビュー]  天野月子「Sharon Stones」


天野月子「 Sharon Stones」
(2002/6/5) 

1. 菩提樹
2. Treasure
3. B.G.~Black Guitar+Berry Garden~
4. HONEY? 
5. スナイパー 
6. 青紫
7. 刺青
8. Butter Fingers 
9. ロビン
10. 箱庭~ミニチュアガーデン~(Sharon mix) 
11. カメリア 
12. 箱舟 (シークレットトラック)
お気に入り度:★★★★★★★★★★ (10/10)




2002年にリリースされた、天野月子の1stアルバム。
オルタナティヴロックをベースとした、深遠でスケール感のあるサウンドをバックに
ラブソングの数々を歌う彼女のその姿は、これぞ「歌姫」と呼ぶにふさわしい。
それでいて時にはポップに、時にはハードに歌いあげ、
どの曲もメロディアスで聴きやすい作品であるというから素晴らしいです。

特に前半の6曲はどれも本当に凄い。
まず1曲目の、ストリングスを交えた壮大なロックナンバー「菩提樹」がいきなり凄い。
同じく、ロックに抱いて抱いてと歌う「HONEY?」も素晴らしいですし、このように
ハードなサウンドにのせて、圧倒的なまでの愛を歌う曲は彼女の曲の真骨頂。
さらに、ポップ系の曲においても、激しさと親しみやすさのバランスが見事な「Treasure」
アンバランスな2人の姿を歌った歌詞が面白い「B.G.」、
同じく痛快な曲で、最後のピストルの音にはまさに心を撃ちぬかれる「スナイパー」
などといった曲がどれも素晴らしいです。

そして、妖しげで心踊る夜の雰囲気を感じる曲で、
さらに曲後半からピアノの音が絡んでくるサウンドが
絶妙なまでのミステリアスさを醸し出している「青紫」は隠れた名曲。
この曲に代表されるように、月子さんの曲は夜が似合う曲が多い。やはり月なだけに。

アルバム後半の曲も、終盤に向かうにつれ怒涛なまでの攻めを見せ、
ラストの「コロシテ」というセリフにはこれまた心を撃ちぬかれる
「箱庭~ミニチュアガーデン~」や、ストリングスの音が絶妙に溶け込んだ
ロックバラード曲「カメリア」といった曲がとても良かったです。

これがメジャー1stアルバムとは思えないぐらいに、完成され尽くした作品でした。
ラブソングだけしか歌わない歌手の作品がお気に入り度満点になることはないと思ってたけど、
これだけ1曲1曲の質がとんでもなく高ければ、別にそんなことはどうでもいいやと思った、
それぐらいの作品でした。現在は、天野月という名前にてインディーズで活動を続けて
いるようですが、つくづく、彼女は一度活動休止なんてすることなかったのにと思います。
ずっとメジャーの大舞台にて、作品を聴き続けたかったです。


2010年2月23日火曜日

[CDレビュー]  天野月子「天龍」



天野月子「 天龍」
(2004/1/21)

1. 劔 
2. 鮫 
3. 恋 
4. 骨 
5. 龍 
6. 天 
7. 蝶 
8. 月 
9. 虹 
10. 轍 
11. 枳
お気に入り度:★★★★★★★★★★ (10/10)





天野月子の3rdアルバム。
まず、曲のタイトルが全部、漢字1文字。この時点で独特の世界観を感じます。
その曲タイトルや、ジャケット写真からして、和の要素を感じつつも、
曲の方は、オルタナティブロックをベースとしており、
そしてこのアルバムでは、1曲目「劔」の、イントロの時点から
ロックかつ、ブログレッシブな曲展開をみせてくれます。
そしてその1曲目とつながった2曲目「鮫」で一気に爆発、ヘヴィで荒々しく疾走する、
この2曲の時点で、一気にこのアルバムの世界へ引き込まれました。
ちなみに私はこの「龍」という曲を知ったのがきっかけでハマりました。
PVは、西洋風の時代劇(?)といえるような面白い作品で、
これまた独自のアーティスト性というものを感じさせてくれるPV作品でした。


そしてその後も、ロックをベースにしつつもさまざまなアプローチから繰り出される曲の数々は
とにかく、ドラマチックで、スケール感の大きな曲が多いです。
5曲目「龍」はそんなこのアルバムの真骨頂ともいっていい曲。
ラストにて初めて出てくる大サビ、「龍よ 舞い戻り 大地へいざない」といった歌詞、
そこでまさに、龍がこの世に降臨したかのような・・・
そしてそれに続く6曲目「天」は、ほとんどインストといっていい曲で、
その音をバックにセリフをつぶやくという曲。このバックの音というのが、
またとてつもない、展開美というものをこれでもかとみせてくれる・・・
この2曲はもう、圧倒的としか言いようがないです。
しかしその一方で、3曲目の「恋」や9曲目の「虹」といった曲では
ポップで可愛らしい一面もみせています。
さらには、8曲目の「月」、10曲目の「轍」といったバラード曲も素晴らしいです。


とにかく、全編通してのアルバムの世界観というものに、圧倒されました。
これは、まさに名前通り、彼女は月の世界からやってきた歌姫ではないかと・・・
そんなことを思ってしまうぐらいのスケール感を感じさせてくれる、そんな作品です。



(P.S)
そんな天野月子さんは現在、インディーズにて活動を再開したようですが、
つくづくなんでもっと世間的に評価されなかったのか、不思議でしょうがなかったです。
でもその理由、大ブレイクとまでいかなかった原因は、
決して実力的な問題ではなく、理由はただ一つでしょう。
たまたま、同じ時代に椎名林檎さんがプッシュされてしまったから。
実際作品を聴けば違うんですが、素人目には似てるように思われるのだろうかと・・・
個人的には、声質と、あと独特の品格の良さを感じる天野月子さんの方が好きですね。
それこそメディアや音楽雑誌などがこちらの方をよりプッシュしていれば、
もしかすると立場は逆転してたのではないかと思います。
彼女は運がなかっただけです。つくつぐ、世間的にブレイクするかしないかなんて時の運次第だ・・・