SHOW-YA「 AURORA」 (2017/9/27) 1. 兵士の肖像 2. 莫迦 BAKUKA 3. 孤独に火をつけて! 4. そうよRunaway Home ~人類は愛でしか救われない~ 5. MONSTER 6. VOICE 7. METAMORPHOUSE 8. ALL TOGETHER NOW 9. DAY BREAKER 10. ON MY CROSS ROAD 11. NO REGRETS(Bonus track) [公式PV] お気に入り度:★★★★★★★★ (8/10) SHOW-YAの通算10枚目のフルアルバム。1985年デビュー、「限界LOVERS」などの ヒット曲で知られる、日本における元祖ハードロック系ガールズバンドの作品。 一度は解散を経験するも2005年に再結成を果たした後は、現在においても 日本最大のガールズロック系音楽フェス「NAONのYAON」を主催するなど 精力的に活動を続け、そして2017年にリリースされた現時点での最新作では 作曲はボーカルの寺田恵子さんをはじめとしたメンバー全員で作り上げた一方で 作詞には森雪之丞さんや湯川れい子さんといった大御所作詞家を起用。 メジャーバンドならではの質の高い楽曲が揃った作品となりました。 まず1曲目「兵士の肖像」は戦争を歌った重厚なミドルバラード曲。 寺田姐さんの憂いを帯びた歌声にはベテランの貫録を感じられると共に 世界平和への願いがこもっている。まさに世に訴えかけてくるものがある。 続く2、3曲目はこれぞSHOW-YAの本領発揮なガールズメタルナンバー連発。 3曲目「孤独に火をつけて!」の「♪3.2.1.ファイヤーー!!」は 「限界LOVERS」の「♪Back to the fire」を彷彿させるものもあって最高に気持ちいい。 そして4、5曲目はミドルチューンでじっくりと聴かせてくれる。5曲目「MONSTER」は のっけから寺田姐さんが「♪エロすぎる挑発」などと歌いかけてくる曲で 55歳独身女性のセクシーフェロモン満載、熟女マニア歓喜の曲に違いない。 そして中盤以降はバラード曲の6曲目「VOICE」を挟んで、 7曲目「METAMORPHOUSE」では変拍子が加わったプログレッシブな楽曲に挑戦。 それでいてサビはキャッチーで開放感があって良い。高い演奏技術が求められる曲で 「若い人でも大変な曲をやっている」と自称しているだけあって、 50代女性の皆さんが湿布を貼ったりバンテリン塗ったりしながら必死にライブなどで 演奏してるのを想像するとあらためて頑張ってますよねと敬いたくなりますよ。 8曲目「ALL TOGETHER NOW」もサビがポップで聴きやすい。 寺田姐さんはソロでNHKオリンピック中継主題歌を歌ったことがあるが この曲もオリンピック中継曲いけるぞと思えてくる。 9曲目「DAY BREAKER」ではメタルナンバー復活。夜の街を颯爽と駆け抜けるかのような 疾走感とキラキラ感が何とも鮮やか、終盤に転調するところもドラマチックで良い。 これだけカッコいい曲でありながらもコーラスワークにはガールズバンドらしい可愛さを 感じてしまうあたりはCyntiaとそっくりだなと。SHOW-YAの影響を受けたのがよく分かった。 10曲目「ON MY CROSS ROAD」はアコギイントロから始まるバラード曲で しっとりとアルバム本編を締めてくれる。 ボーナストラックである11曲目「NO REGRETS」は「ぱちんこ北斗の拳7」の主題歌として 配信シングルリリースされた曲だが、ボーナストラックが一番の傑作とはどういうことだ。 このカッコ良さはYouTubeのレコード会社公式チャンネルにて公開されている 北斗の拳コラボレーション動画を見れば一目瞭然ですよ。最強アニソンガールズメタル。 たとえ何歳になろうが進化をやめない、唯一無二の熟女バンドの底力発揮、 決して一部のマニアだけでなく、より数多くの人が楽しめる多彩な形の楽曲が詰まっていて 音楽は年齢を超えて楽しめるものだと、寺田リックスピンのメンバー達も口を揃えて 言っていたのは本当にその通りだと思える作品でした(当時のレポはこちら) 今こそ幅広い世代に再評価されて欲しいガールズバンドだと実感した。 あぁあらためて父親がSHOW-YAのファンだったという音楽系ブロガーさんがうらやましい! それにひきかえ自分の父親は紅白歌合戦で披露されたX JAPANの紅という傑作曲を うるさいからアカンとか言ってしまうような父親だから、今まで音楽の話を まともにしたことすら一度もない。ちなみにSHOW-YAはカバーアルバムにて 紅を歌ったこともあるんですよね(参照)これを生で披露したこともあったという NAONのYAONもどうか末永く続いて欲しいです。来年こそはまた行きたいですね。
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2018年9月5日水曜日
[CDアルバムレビュー] SHOW-YA「AURORA」
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