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2016年4月23日土曜日

[CDレビュー]  BABYMETAL「METAL RESISTANCE」


BABYMETAL「 METAL RESISTANCE(初回生産限定盤)(DVD付)」
(2016/4/1)

1. Road of Resistance
2. KARATE
3. あわだまフィーバー
4. ヤバッ!
5. Amore - 蒼星 -
6. META!メタ太郎
7. シンコペーション
8. GJ!
9. Sis. Anger
10. NO RAIN, NO RAINBOW
11. Tales of The Destinies
12. THE ONE
お気に入り度:★★★★★★★★★☆ (9.5/10)




BABYMETALの2ndアルバム。前アルバム「BABYMETAL」から約2年、
その間シングルのリリースは全く無しだっただけに待ちに待った新作。
今や世界的人気となった唯一無二のカワイイメタルが、さらなる進化そして深化を遂げた。

まず1曲目「Road of Resistance」から鋼鉄魂がこめられたサウンドと
どこまでも突き抜けていくような透明感のあるボーカルが融合した、
ベビメタならではの曲を聴かせてくれる。ウォーウォーというコーラスは特に印象的で
新たなステージへの幕開けを感じさせてくれる名曲。

2曲目「KARATE」は和風要素の入ったミドルテンポ曲で
セイヤ!ソイヤ!といった掛け声が入るところでは格闘家の熱き魂を感じられる。
声自体にはまだ幼さが残っているが、それでも一生懸命さがカッコ可愛い。


3曲目「あわだまフィーバー」は作曲担当の上田剛士さんの前バンド、
THE MAD CAPSULE MARKETSを彷彿させるデジタルパンクチューン。
良い曲ではあるが前バンドの曲そのまんま過ぎてメタルといった感じではないかなぁ。

4曲目「ヤバッ!」もデジロック系の曲でメタル色は薄いながらも
同じフレーズの繰り返し連発の歌詞に妙な中毒性がある。こんなにも中身の無い歌詞が
3人の共作だというのはツッコミ待ちとしか思えない。1人でも作れるだろ!

5曲目「Amore -蒼星-」は空や宇宙の果てまでも突き抜けるかのような
疾走感とスケール感を持ったメロスピチューン。こういう曲を待ってました!
ひたすら走り続ける姿の美しさとカッコ良さが描かれている。文句無しに素晴らしい。

6曲目「META!メタ太郎」ではこれまでと曲調が一転してアニソン風の行進曲に。
間奏の曲展開はまさにヒーロー降臨といった感じで輝きに溢れている。

7曲目「シンコペーション」はメタルとデジロックが絶妙に融合したアッパーチューンで
Gacharic Spinなどが大好きな者としてはそりゃもうたまらない曲。
キーボードの入れ方が直線的ではなく、空間の広がりを感じられるのがメタルの良いところ。

8曲目「GJ!」はラップをとり入れたメタルダンスチューンで、今作の曲の中では最も
アイドルとメタルの融合というコンセプトに近い曲といえる。
ライブでは歌詞に合わせてモッシュなどが起こること必至でしょうね。
自分がよく行っているガールズメタルバンドなどのライブではこの曲のような光景は
ほとんど見たことがないだけに、観客もっと元気出せよ!と思ってしまう。

9曲目「Sis. Anger」は歌詞からして今作の中でもとりわけ攻撃的な曲なはずだったが
それにしてはボーカルが可愛過ぎますよ、これではAngerというよりは
激おこぷんぷん丸とかいうタイトルにした方が適切だったのではなかろうか。
もしこの曲をMary's Bloodあたりのガールズメタルバンドに歌わせていれば
大地が割れんばかりの怒りとド迫力を感じられる曲になってたはずなのに。
最初は説得力に欠けると思ってしまったが、何回か聴くうちにこれはこれで面白いかなと。

10曲目「NO RAIN, NO RAINBOW」は永遠の別れを歌ったバラード曲。メロディは綺麗だが
やっぱり暗いかなぁ、ベビメタにこういう曲はあまり求めてないんですよね。

11曲目「Tales of The Destinies」は途中変拍子が入ったりキーボードソロが入ったりと
テクニカルな演奏連発の劇的楽曲。組曲に近い曲ながらもサビメロが軸になっているので
それなりにキャッチー。こんな上級者向けな曲が入ったアルバムが初動で13万枚売れるとはスゴいね!

12曲目「THE ONE」はラストを飾るロックバラード。透き通った歌声に神聖さを感じられる。
前作にこのような曲は無かっただけに、新たな深化といえるのでは。


ご存知の通り今ではワールドツアーを行うなどして世界的人気になったはいいが、
あまりにもビッグになってしまい、もはや手が届かない雲の上の存在に思えてきて
個人的には一時期と比べると熱は下がり気味だったのだが、しかし今作を聴いて
やっぱりベビメタは素晴らしいと再確認。あらためて熱が再燃してきた。
当ブログではインディーズデビュー曲の「ド・キ・ド・キ☆モーニング」の頃から
大注目してましたからね、そこからリアルタイムで進化していくところを見られたのは
つくづく嬉しいこと。これからも世界を又にかけて活躍する姿に目が離せないです。



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