KOTOKO「ヒラく宇宙ポケット」 (2011/10/5) 1. TR∀NSFoRM 2. ☆-未来-列車-☆ 3. メーテルリンク 4. ラブレター 5. 青いジープで 6. mirror garden 7. Command+S 8. Χ-kai- 9. サ・ヨ・ナ・・・ラ 10. beat 11. 聞こえる 12. 開け!ソラノオト 13. 地球-TERRA- お気に入り度:★★★★★★★★★ (9/10) KOTOKOの5thアルバム。 今作は、直近のシングル曲を全て未収録にして全曲オリジナル曲によりアルバムが作られました。 その点からも、やはり彼女からは並の歌手とは違う職人気質を感じますが、 今までのアルバムの中でもトランス色が最も強かった前作に比べると、 今作はサウンドに多彩さを持たせつつも全体的にはJーPOP寄りの作風になりました。 しかしそれでもこの作品には、アルバムタイトルや曲タイトルからも分かる通り、 宇宙、そしてこの地球の息吹を感じるかのような、スケール感のある楽曲が多いです。 特に終盤3曲の出来は素晴らしい。優しい歌声と歌詞に癒されるバラード曲「聞こえる」、 大空に向かって羽ばたけるかのような開放感を感じるアッパーチューン「開け!ソラノオト」、 そして最後は、世界平和への願いが込められた壮大なバラード曲 「地球-TERRA-」にて締めくくる、この構成は完璧といっていいでしょう。 また今作では、2、3、7曲目にて、主にニコニコ動画で活躍している同人音楽の作家たちが 曲を提供しているというのも大きな特徴です。 ファンタジーな世界が広がる「☆-未来-列車-☆」や、サビでバンドサウンドを全面に押し出した 「メーテルリンク」は、KOTOKOさんの曲の世界観とうまくコラボできた作品だったと思います。 ただ、これぞI'veの作家が作るトランスといった感じの1曲目と比べると、 2曲目は同じ電子音楽系でも音の作りが違うのが分かり、 今までなら初音ミクが歌ってそうな曲ともいえるため、その点でこの作品は アマゾンのレビューでも賛否両論あるようですが、私的にはこういうのも全然あり。 むしろ、ニコ動のトップアーティストはやはりさすがだなといえるほどの、 特に歌詞や楽曲アイデア面でレベルの高い音楽をやっていると思いますし、 そういう人達が作る音楽と一般人が聴く音楽との垣根が低くなって欲しい。 こういうレベルの高いアニソンアーティストやニコ動アーティスト達が広く活躍することによって 今のJーPOPシーンを変えて欲しい、全体のレベルを上げて欲しいとすら思う。 なのでこういう形のコラボや楽曲提供はこれから更にどんどん広がればいいと思います。 どこ出身であろうと良いものは良いと広く世間で評価されて欲しいです。 ただアルバム全体としてのまとまりは、前作の方が上だったです。 今回初起用となった作曲家が何人もいたせいかもしれませんが それでも、やたら長い上にキャッチーさに欠ける7曲目は何とかならなかったのか・・・ アルバム中盤がやや弱く感じてしまったのが惜しいです。 それでも、その辺にありふれているポップス作品よりは、断然この作品をオススメしたいです。 特に歌詞の質の高さは今作も折り紙つきと言っていいですし、さらにサウンド面においても 聴き込むほどに深みを感じる、そんな曲の数々が詰まった作品といっていいでしょう。
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2011年12月22日木曜日
[CDレビュー] KOTOKO「ヒラく宇宙ポケット」
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