BRIDEAR「 Expose Your Emotions (CD)」 (2019/12/4) 1. Ghoul [公式PV] 2. MIRROR 3. Dance Macabre 4. Awakers 5. thawing 6. misery machine 7. You 8. Sick 9. Crybaby 10. Again お気に入り度:★★★★★★★☆ (7.5/10) BRIDEARの通算2枚目のフルアルバムにしてメジャーデビューアルバム。 今作はエイベックスからのリリース。まさかこんな展開になるとはビックリだ。 2010年代の中盤頃には、おそらくレコード会社にポストBABYMETALを期待されたからなのか ハードロック・メタル系の女性ボーカルバンドが次々とメジャー進出した時代があった。 激情★めたりっちぇやLAST MAY JAGUARが結成されてすぐメジャー行きなんてこともあった。 だがいずれもセールス結果は・・・この時期に絶好のチャンスを逃してしまった BRIDEARはもうメジャーに行くのは厳しいのではないかと思っていたが、 やっぱりメロディの良いバンドは地道に頑張れば報われるものなんだなと思った。 メジャー進出後は各メディアで軒並み「ガールズロックバンド」と紹介されてたことから 作風的にはこれまで以上にポップな曲が増えていくのかなと思いきや、 リード曲の1曲目「Ghoul」にしてガツンとメロディアスなメタル系楽曲で信頼と実績の 傑作曲を届けてくれて安心した。歌詞はダークテイストで哀愁に満ちた曲にもかかわらず なぜこんなにも気持ちいいほどカッコいいのか。切なさも苦しみも全て解き放って 天にも突き抜けるかのような歌唱の素晴らしさと、メロディの美しさがあるからに違いない。 2曲目「MIRROR」はどちらかというとBAND-MAIDが歌いそうな感じの洋楽風ハードロック。 アルバム前半の曲の数々を聴くと作風がこれまでとは少し変わった?と思った。 そしてアルバム中盤からは幻想的なアニソンポップ風の楽曲「thawing」、 バラード調から一気に加速して重厚感を演出する「misery machine」、 アコースティック系バラードの「You」などといったバリエーションに富んだ曲を披露。 メタルとロックとポップスを組み合わせたという紹介通りのアルバム作品で 方向性的にはこれでもいいと思うし編曲も総じてレベルが高いと感じられたのだが、 これまでのBRIDEARの一番の魅力だったはずの、サビメロの素晴らしさという点では 今作は物足りないと感じてしまった。5曲目辺りは正直どこがサビなのかと思ったほど。 以前に「BRIDEAR「嬢メタル」やめるってよ」という記事を見つけた時は、 いやいやメロディとサビが良いことは最大級に高評価されるべきなのにと真っ先に思った。 その記事の言う通りに楽曲がメロディとサビ重視で歌謡曲風でアニソン的だったからこそ BRIDEARをはじめとした近年の女性ボーカルのハードロック・メタル系バンドの数々を 好きになったというのに。やっぱり優秀なメロディメーカーであった前ギタリストの 美弦さんの脱退は痛手だったよな・・・と、前記事で紹介したばかりの まだ見たことのないセカイの作品と聴き比べてみてあらためてそう思ってしまった。 個人的にボーカルの声質に関してはBRIDEARのKIMIさんの方がより好みなだけに 何とか頑張って欲しいのだが・・・今作では現メンバー5人中4人が作曲に参加しているが その中ではKIMIさんが一番良いメロディを作っているよなと1、8、10曲目を聴いて感じた。 ラストナンバーとなった10曲目「Again」の希望に満ちたアニソンロック風楽曲は まるで水樹奈々さん辺りが歌う曲みたいでこちらもまた信頼と実績の傑作だっただけに。 これからの曲作りについてはKIMIさんに加えて、2、7曲目を作曲したAYUMIさんにも 期待したいなと思った。何はともあれメジャー進出を果たしたのはおめでたいので レコード会社は全力で売り出して欲しい。そういえばエイベックスは メタル女子オーディションをやってたはずだがこちらは結局ポシャったのか?(参照) その代わりに今回BRIDEARをデビューさせたというわけでも無さそうな感じだし 本当にここで大丈夫なのだろうか? メジャー進出後の新展開といえば 同じ所属事務所になったというSKE48のメンバーとのコラボ企画をやってるようだが (参照1)(参照2)どうなんだろうか?正直なところ48系のファンになるような人で BRIDEARの良さを分かってくれる人はあんまりいないように思うんですよね。 これがBiSHのメンバーとかならまだ分かるんだが。個人的には以前から何度も言ってる通り アニソンを歌って欲しいなと。そっちの方がちゃんと高評価されるように思うんですよね。
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2020年5月31日日曜日
[CDアルバムレビュー] BRIDEAR「Expose Your Emotions」
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