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2020年5月13日水曜日

[CDアルバムレビュー]  東城陽奏「Infant」


東城陽奏「 Infant」
(2018/11/28)

1. アオ  [公式PV]
2. 欠落
3. FLS
4. Pain
5. Name
6. Fairy Tale
7. Tiny Dreamer
8. Happy 
9. Trust Me (Bonus track)  
お気に入り度:★★★★★★★☆ (7.5/10)



東城陽奏の1stミニアルバム。期待の新人アニソンシンガーの作品として2018年にリリース。
なお名前の「陽奏」は「はるか」と読むらしいです。これは最初は読めなかった。
西沢幸奏(しえな)さん並みに難読だなと思ったし同じアニソン系歌手の東西コンビでの
対バンが見たいなと思ったのはさておき、アルバムをあらためて聴いてみると
その当時まだ19歳だったとは思えないほどの歌唱力と声質に驚かされた。
中低音の響きのカッコ良さが抜群、10代にして既に大人の貫禄すら感じさせる歌声であり
それでいて高音もしっかりと出る。まるで90年代のガールズロック歌手のようで
例えるならば久宝留理子さん辺りを彷彿させるような歌声だと思った。
アニソン以上に宝石のCMソングが似合いそう。さらに今作の1~3、6~8曲目の作詞を
自ら手掛けたところも、のっけからアーティスト志向の高い歌手だと感じられて良かった。

1曲目「アオ」はピアノ+バンドサウンドで聴かせるアッパーチューンであり
メロディは歌謡曲テイストでありながらも、テクニカルな速弾きピアノは
今風でもある。さすが作曲は堀江晶太さん。90年代風ガールズロックを
2010年代風により進化させたかのような名曲を届けてくれた。
2曲目「欠落」、3曲目「FLS」はともにジャジーな要素を取り入れたサウンドが
女性ヴィジュアル系バンドっぽくもある曲で、妖艶さ漂う歌声が楽曲に合ってる。
歌詞の方も19歳にしてよくぞここまで大人の貫禄すら感じる詞を描けるなと思える。
なお3曲目の作曲クレジットにはカヨコさんの名前が。さすがロック姉ちゃん。
そして4曲目「Pain」は開始5秒で来た来た来たーーーっ!!ってなったほどの
メタリックなギターソロに歓喜。ハードロック系楽曲を歌わせたならばそりゃもう
ゾクゾクさせられるような歌声だ。サビメロも抑揚に富んでいて歌唱の魅力をより一層
引き立てているということで文句無しで今作一のお気に入り曲。イントロ勝ち。

後半はバラード曲の5曲目「Name」で一息ついた後、6曲目「Fairy Tale」では
ロマンチックな雰囲気漂うミドルテンポ調のラブソングを聴かせてくれる。
そして7曲目「Tiny Dreamer」はアニメ「スペースバグ」のオープニング曲であるが
実は今作の中でアニソンはこの1曲だけ。作曲が岸田教団という時点で期待度大だったが
その通りの名曲だった。間奏で押し寄せるギターサウンドもまさに期待通りだし
加えて自作の歌詞も岸田教団に影響受けたのかってぐらいにフレーズセンスがカッコいい。
8曲目「Happy」は作詞作曲ともに自作のバラード曲。
ここまで作詞レベルは総じて高いのに対して作曲はまだまだこれからかなぁ。
ボーナストラックの9曲目「Trust Me」は今作の中では超異色な打ち込み系楽曲であり
通好みなサウンドにも聴こえる。作曲編曲は佐野電磁さんとは初めて聞く名前だが、
その名の通り電磁波のような曲だなと思ってしまったのはさすがに失礼か。
調べてみたらゲームミュージックの作曲家らしいですね。てっきりクラブ系の人なのかと。

次は1stフルアルバムのリリースが待ち遠しくなるような作品でした。
今作には入ってない先行シングル曲の「Misty」「Blue Bud Blue」もおそらく収録されると
思われるし、さらに2019年リリースのシングル曲「one」や最新曲の「春、奏で」では
更なる低音覚醒を遂げてYouTubeのコメント欄でも低く太い声を出せる歌手は貴重だと
高評価されるほどになったのでこれらの曲も収録されるとなればそりゃ期待しまくる。
あとはバラード曲で「perfect circle」クラスの傑作を生み出せればもう最高なのに。
同じアニソン系アーティストでも可愛い系の声優歌手とは対極の位置にあるような歌声で
このタイプを高評価する音楽系ブログは当ブログぐらい・・なんてことは無いはずだが
どうか少しでも広く評価されて欲しい。他にあまり無いような声の魅力で勝負できる歌手は貴重なだけに。






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