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2013年9月19日木曜日

[CDレビュー]  SPYAIR「MILLION」


SPYAIR「 MILLION(初回生産限定盤A)(DVD付)」
(2013/8/7)

1. OVERLOAD
2. Turning Point
3. 現状ディストラクション
4. サクラミツツキ
5. Winding Road
6. Are You Champion? Yeah!! I’m Champion!!
7. STAND UP
8. Supersonic
9. 雨上がりに咲く花
10. 虹
11. 16 And Life  
お気に入り度:★★★★★★★★★ (9/10)




SPYAIRの3rdアルバム。先行シングル曲が良かったので今回初めて
彼らのアルバム作品を聴きましたが、見事に期待通りの内容でした。

まず1曲目「OVERLOAD」が、いきなりのキラーチューンかつドライブチューンで感激。
疾走感に溢れたラウドロックナンバーで、この曲を車の運転中に聴けば、
歌詞の通りに思わずアクセルを踏みたくなる。(ただしくれぐれも安全運転で)
サビで「♪エブリバディ ゴーーーーーーーーーー」と声を伸ばすところは
気持ちいいの一言、コーラスの「♪ウォーウォーウォーウォー」という声も良いですし、
切迫感を出すかのようにイントロや間奏でサイレンの音が入るのも良い。
そういえば遠藤正明の曲にもサイレンの音から始まる曲があったなと。
2曲目「Turning Point」も前曲に引き続きラウドな曲で、
やっぱり元々はこれぐらい激しい曲を作るバンドだったんだなと実感。
ラップを加えてミクスチャーっぽく仕上げているのも良いです。

そして彼らに興味を持つきっかけになった先行シングル曲であり、今作の中においても
やはり一番の大傑作だった曲が、3曲目「現状ディストラクション」。
この曲はサビの良さもさることながら、Cメロが素晴らしい。胸に迫りくるものがある。
たとえバカにされようが、多くの人から愛されなかろうが、
自分の道を突き進むんだとばかりの決意表明を歌った歌詞には、
最初聴いた時にはそこまで言ってしまうのかと思ったが、これぞ魂の叫びだ!

4曲目「サクラミツツキ」は前曲が良すぎたのでそれと比べるとベタに感じるが
サビは良いので十分聴ける。5曲目「Winding Road」はこれまたベタベタな
ラブバラードだが、こちらもサビメロと歌唱が良いので聴ける。
6曲目「Are You Champion? Yeah!! I’m Champion!!」は女性コーラスや合いの手が
印象的な曲で、ちょっとチャラい感じもするが聴いていて楽しくなる曲。
7曲目「STAND UP」は前曲とは一転してロックバンドらしい硬派な曲で、
終始早口でまくしたてるような歌唱もカッコいい。
8曲目「Supersonic」ではイントロから細かく刻まれた電子音が響き、
まるでダンスビートとロックが融合したかのような曲が聴ける。
途中ではラップを交えつつも、サビはキャッチーに仕上げているのが良い。
9曲目「雨上がりに咲く花」は完全にポップに振り切った曲。
10曲目「虹」はシングル曲にもなったミディアムバラードだが
このアルバムの流れの中であらためて聴くと、こんな素晴らしい曲だったのかと。
サビでこれだけ声を伸ばせたら歌っていて気持ちいいだろうなと思うし、
これは聴いている方も気持ちいい。さらにこの曲もCメロが良い。
11曲目「16 And Life」は落ち着いた雰囲気の曲でしたが、
これでラストを締めるというのは個人的には物足りなさが・・・
せめて「虹」をラストにした方が良かったのではと思ってしまいました。

これまでシングル曲だけ聴いた感じでは、良い曲は作っているものの、
どれも綺麗にまとまり過ぎているような印象があり、やはりロックバンドならば
もっと突き抜けるものが欲しいなと思ってましたが、
しかし今作のアルバム曲では、前半からガツンと重厚な曲をぶつけ、
さらには曲ごとにラップやデジタル要素などを取り入れたりして
音楽性の幅の広さも見せつけることができていたので、これは良かったなと。
これからもヘヴィネスとポップのバランスをうまく取りながら、
ぜひ本格的にブレイクして、カラオケで多くの人に歌われるぐらいに
名前の知られたバンドになって欲しいと思いました。私もカラオケで歌いたいです。






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