浜田麻里「 Gracia (初回限定盤)」 (2018/8/1) ディスク:1 1. Black Rain [公式PV] 2. Disruptor 3. Orience 4. Zero 5. No More Heroes 6. Lost 7. Melancholia 8. Right On 9. Heart Of Grace 10. Dark Triad 11. Mangata ディスク:2 (初回限定盤のみ) 1. Seventh Sense お気に入り度:★★★★★★★★★★ (10/10) 浜田麻里の通算23枚目のオリジナルアルバム。日本一のボーカリストの 約2年半ぶりとなる待望の新作は、序盤の1~4曲目や9、10曲目などでは ハードロック・メタル系の楽曲中心で超絶歌唱を聴かせてくれる一方で、 中盤の5~8曲目などでは90年代を彷彿させるようなポップス中心で 優しい歌声を聴かせる場面も有り。2010年代のアルバムの中では最も幅広い曲調で 歌声の魅力を余すところなく引き立てた作品となりました。 まず1曲目「Black Rain」は2010年代の曲の究極形ともいえる必殺メロスピナンバー。 サビ部分でのハイトーンボイスとビブラートが泣けるほど圧倒的過ぎる。 そして今作では全曲の作詞も麻里さん自ら担当しており、作詞家としても才能を発揮。 「♪鼓動のない平面に 温かい涙は流れない」この序盤の1フレーズだけでグッとくる。 麻里さんの曲は歌唱もメロディも起伏に富んでいて魂の鼓動を感じられるからこそ 聴いていて温かい涙も流れてくる。「♪魂の鋭気よ」「♪燃え上がれよ」 これこそがメタルの王道であり醍醐味。燃え上がれファイヤー!!ってな歌を歌えば 当ブログの脳筋管理人は即感動して即年間ベスト上位入りですからね。 続く2曲目「Disruptor」はミドルテンポで聴かせるハードロックナンバーながら 変拍子の組み合わさった曲展開がドラマチックで、聴けば聴くほどに味わいがある。 3曲目「Orience」で再び神々しい世界観を持った疾走メタルナンバーを聴かせた後、 4曲目「Zero」では超大作バラードを披露。曲のラストの部分で放たれた、 魂の超ハイトーンボイスは聴いた瞬間、時が止まった。思わず凍り付くほどだった。 ちなみに当ブログ管理人は車のカーステレオでCDを聴くことが多いのだが、 この瞬間は呆然となって車を路肩に止めた。車のエンジンも止まった。こんなことは史上初。 それぐらい奇跡的な歌声だったということですよ。 5曲目「No More Heroes」は90年代ポップス風のラブソング。 サビのハイトーンとロングトーンを生かした伸びやかさ抜群の歌唱に加えて ギターソロも迫力がある。90年代の曲よりもさらにパワーアップしていると感じられた。 6曲目「Lost」、7曲目「Melancholia」はラブバラード曲で哀愁を帯びた 美しい歌声を聴かせてくれる。8曲目「Right On」は傷ついた心を癒してくれるような メッセージが込められたアッパーチューンで元気をもらえる。 90年代のガールズポップ時代のアルバム作品は、 個人的にはシングル曲>>>>アルバムオリジナル曲という印象が強過ぎだったのだが、 今作の5~8曲目は全曲シングルでもいけるほどにメロディの質が高い曲ばかりで良かった。 そして9曲目「Heart Of Grace」ではシンフォニックメタルの要素が加わった ドラマチックな重厚ミドルバラード。歌詞に勇者や聖者などといったフレーズが 登場する世界観はアニソンみたいでヒロイックそのもので最高です。 10曲目「Dark Triad」で再び疾走感溢れるメタルナンバーを披露。 こちらも歌詞のカッコ良さ抜群。「♪人は粗暴な生き物だから」 「♪邪悪な影から 私は私をただ守り抜きたい」この力強さが最高。 どこの世界にも粗暴な人はいるものだろうが、それにも立ち向かえるほどに 麻里さんの歌が私に勇気をくれる。メタルは強くなりたい者が聴く最強音楽だ。 11曲目「Mangata」はラストを飾るにふさわしいロックバラード曲で コーラスワークの美しさも際立っている。曲の終盤に行くほどにスゴいのはもはや恒例。 初回限定版のみに付属のボーナストラック「Seventh Sense」は これまたスケール感の際立つミドルチューンでボーナス扱いがもったいないほど。 これまで1980年代~2010年代の長きに渡って歌ってきた音楽の総決算的な作品で 当ブログ史上最大級の衝撃だった21枚目のアルバム「Legenda」(レビューはこちら)にも 並ぶほどの傑作が誕生した。なお今作では22年ぶりとなるオリコントップ10入りも達成。 世間的にはほとんど宣伝されてないも同然であるにもかかわらず こうして再評価されつつあるのは、それだけの圧倒的な実力が口コミで広まっているから。 熱狂的なファンが多いのも特徴だが、そりゃこの歌声を聴けば神格化もしたくなりますよ。 これほどまでに激しく魂を揺さぶられる歌でありながらも、 それでいて抜群に綺麗で美しいと感じさせられるのも大いなる魅力。 ここ最近でハードロック系サウンドを軸に美しい歌声を聴かせてくれた歌手や曲といえば 水樹奈々さんの「WHAT YOU WANT」(レビューはこちら)なども真っ先に思い浮かぶし 他にもバンドだとOctaviagrace、CROSS VEIN、Amiliyahなどまだまだ数多く存在するが 元祖は浜田麻里さんだとあらためて感じた。当ブログでは年がら年中エモいエモいとばかり 言ってるので説得力無いかもしれないが、麻里さんこそが日本一エモいシンガーです。 ライブでもCDで聴く以上にスゴい歌唱を見せてくれるだけにぜひ多くの人に聴かれて欲しいが 今やチケット入手困難な歌手の1人となってしまった・・・また行きたいんですけどね。
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2018年10月22日月曜日
[CDアルバムレビュー] 浜田麻里「Gracia」
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