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2020年10月24日土曜日

[ライブレポ]  サンプラザ中野くん&パッパラー河合「祝・初公演だぜ!爆夢の中野サンプラザワンマンライブ!感謝還暦」

9月26日(土曜日)東京・中野サンプラザにて開催された、
「祝・初公演だぜ!爆夢の中野サンプラザワンマンライブ!「感謝還暦」
サンプラザ中野くん&パッパラー河合 supported by オカモトラバーズ研究所」
に行ってきました。現在は活動休止中の爆風スランプのメンバー2人が
中野サンプラザでデビュー以来初めてライブをやるということではるばる行ってきました。

思えばまだ幼稚園児の頃、NHKみんなのうたで放送されていた
爆風スランプの「転校生は宇宙人」を聴いて、他のどの出演歌手とも違う
圧倒的な歌声の魅力と、楽曲の面白さに一発で惹かれたのは今でも覚えている。
当ブログ管理人にとっては爆風スランプこそが生まれて初めて好きになったバンドであり、
音楽を大好きになった原点ともいえるアーティストだった。
にもかかわらず、これまで一度もライブを体験したことが無かったのはなぜなのか。
バンドが活動休止してしまったというのがもちろん最大の理由だが、
中野くんはソロ名義でも爆風スランプの曲を歌い続けていたことは知ってたのだから
もっと早く行くべきだった。6月に放送されたオンラインやついフェスを見て、
9月にやるというワンマンライブは何が何でも行きたいと思ったのがきっかけでした。

中野サンプラザに来るのは2年ぶり2回目。前回はPASSPO☆のラストライブで 訪れて以来ですね(当時のレポはこちら)老朽化のため近いうちに解体されて 建て替えられることが決まったようなので、この光景を見るのは最後となるかも。
会場には多くの有名人から花束が送られてました。一番右の方に ふなっしーの名前があったのには笑った。しかしまさかこの中から、 ステージに飛び出してくる歌手が現れるとは思ってもみなかった・・・ [セットリスト] ・週刊東京「少女A」 ・うわさに、なりたい ・夕焼け物語 ・それから ・月光 ・青春のフレア ・涙の陸上部(アコースティック) ・愛がいそいでる(アコースティック) ・爆夢感謝還暦音楽メドレー ・岡本と友だち ・Brave Love,TIGA(ゲスト・岸谷五朗&寺脇康文) ・大きな玉ねぎの下で ・涙2(2020 青春Ver.) ・45歳の地図(還暦Ver.) ・旅人よ~The Longest Journey ・Runner (アンコール1) ・穴があったら出たい(ゲスト・デーモン閣下) ・リゾ・ラバ -Resort Lovers- (アンコール2) ・きのうのレジスタンス ・中野サンプラザよ 全20曲 まずは真っ先にパッパラー河合さんがステージに登場。 帽子を取りスキンヘッドを見せた後に、サングラスをかけ、 サンプラザ中野くんになりすまして「Runner」をカラオケ形式で 1コーラス歌ってしまったのにはいきなり笑った。 爆風スランプで河合さんボーカル曲といえば「KASHIWA マイ・ラブ」という名曲が 真っ先に思い浮かんだがその当時のCD音源よりも今の方が全然上手いじゃないか。 時折中野くんっぽい荒々しい歌い方をするところは会場も盛り上がった。 先日放送された「有吉反省会」では河合さんと中野くんの2人が出演して このなりすまし行為をネタにしていたようだが見逃してしまった・・・見れば良かった。 そして中野くんとバンドメンバーがステージに登場し、 1曲目「週刊東京「少女A」」からは正真正銘本物のサンプラザ中野くんが歌い始める。 その歌声を生で初めて聴いて、あらためて胸にガツンと響くスゴいボーカルだと感じた。 もはや絶滅危惧種だということで国宝に指定したいとすら思えた。 なんでサンプラザ中野くんや大友康平さんみたいなハスキー系で骨っぽくて男気溢れる ボーカルを擁するバンドはヒットシーンからいなくなってしまったのだろうか。 そういう系統の歌声はラップやレゲエなどの他ジャンルに行ってしまったというのも 原因かもしれないが・・・もちろん今の若手バンドの中でも探せばいないわけではないし 近年だとAge Factoryなどは良いと思ったが・・・音楽的にはまた違う感じがするし。 今こんな歌声擁するバンドがいても売れそうな気がしないという現状は残念でならない。 MCではデビューしてから初めて中野サンプラザでライブをやるということながらも、 実はアマチュア時代の1980年にコンテストで中野サンプラザのステージに 立ったことがあり、その時は前所属バンドのスーパースランプで初めて中野くんが 作詞を担当した曲「ミミズのラブソング」を歌ったという思い出話を披露。 さらに2曲目に作詞を担当した曲として歌ったのは「尻の穴から出たい」。 曲名からしてヒドいことになってるな(笑)逆に今ここで聴いてみたかったが。 しかしその直後には、いい曲あったよねと思いながら帰ってもらいたいという話をした後 「青春のフレア」を披露。バラード系の曲でも静かに魂を燃やすように歌う。 名曲過ぎて泣けた。ついさっきまで尻の穴から出たいとか言ってた人と 同じ人の曲だとは思えない。これこそが爆風スランプの大いなる魅力だ。 楽曲の幅の広さは日本一のバンドだと言ってもいいほどだ。 続いてはバンドメンバーが一旦退場し、中野くんと河合さんの2人による アコースティックライブのコーナーへと突入。 中野くんは今年に入って新たに楽器を始めたということで今回ついに初披露。 ウクレレを弾きながら「涙の陸上部」、ノーズフルートを吹きながら 「愛がいそいでる」の計2曲にはほっこりさせられた。 その後にはバンドメンバーが再登場。そして中野くんから皆さんに向けて、 これまで支えてくれた様々な人達に感謝、そして音楽に感謝という メッセージを込めて「爆夢感謝還暦音楽メドレー」を歌うという紹介があり、 中野くんが最も音楽的に影響を受けたアーティストの楽曲を1曲目に歌うと宣言。 そしてまず1曲目に披露されたのがザ・フォーク・クルセダーズの 「帰ってきたヨッパライ」。コミカルな曲から社会派な曲まで歌うグループなだけに 最も影響を受けたというのは大いに納得。その後も昭和の名曲の数々を メドレー形式で披露。中野くんが曲ごとにカツラを取り出して頭にかぶったり、 テニスラケットを振り回したりしながら歌ったのは何だったのか(笑) さらにチューリップ「心の旅」で「♪ああ だから今夜だけは」と歌う その歌声はとんでもなくカッコ良くてこれは名カバーだと思いきや、 河合さんが松田聖子「青い珊瑚礁」で「♪ああ 私の恋は」とかぶせてきたのには 邪魔するなと思った(笑)これもまた爆風スランプの魅力の一つである コミックバンド的なライブパフォーマンスを入れながら楽しませてくれた。 最後はQUEENの「We are the champions」を「♪我ら横綱」と歌い始める(笑) かつて河合さんがボーカルを務めた洋楽カバーバンド「女王様」の曲まで 飛び出すとは思わなかった。確かに日本語詞で歌うなら横綱で合ってるよな。 続く「岡本と友だち」は昨年リリースのソロアルバム収録曲で 今回のライブのスポンサーでもある、オカモトラバーズ研究所との コラボにより作られた曲。この曲はYouTubeの方にもアップされているが オカモトコンドームズの公式チャンネルなんてあったのか(MVはこちら) 続いてはなんとスペシャルゲストとして、俳優の岸谷五朗さんと寺脇康文さんが登場。 かつて中野くんと河合さんが出演した映画「バトルヒーター」でこの2人と 共演したのがきっかけで知り合ったとのこと。ちなみにその映画の内容は こたつが人間を襲うというワケ分からん内容だそうで(笑)見てみたいと思った。 さらに1993年から始まったエイズ啓発運動「Act Against AIDS」の チャリティーコンサートでも共演を続けているそうで、そのテーマソングとして 歌い続けている曲が、ウルトラマンティガの主題歌を歌うために 岸谷さんと寺脇さんと中野くんが中心メンバーとなって結成された スペシャルグループ「地球防衛団」の「Brave Love,TIGA」という曲だそう。 うおおおおおおおーーっこの曲は知ってるぞ!!名曲じゃないか! まさか生で聴ける日が来るとは夢にも思わなかった。さらにこの曲の作曲を担当した 爆風スランプのベーシストの、バーベQ和佐田さんもステージに登場するという サプライズにはこれまた感激。そしてバンドメンバー含めた計7人で 「Brave Love,TIGA」を披露。一言でいうとまるでJAM Projectみたいな曲で最高だ。 「♪ティガ 愛こそ 今 必要」これはまさにチャリティーソングとしてもピッタリの曲。 ステージ上で岸谷さんと寺脇さんが小躍りする場面も微笑ましかった。 なお「Act Against AIDS」は昨年をもって一旦終了となり、今年からは新たに 「Act Against Anything」として12月に日本武道館でコンサートを開催するそうで そちらの方も頑張って欲しいと思いました。 そしてベースには引き続き和佐田さんが入り「大きな玉ねぎの下で」を披露。 説明不要の傑作バラード。あとはドラマーのファンキー末吉さんがここに来てくれてたら 完全に爆風スランプ再結成だったのに。調べてみたら現在はカンボジアにいる? いよいよライブ終盤となり披露されたのが「涙2」「45歳の地図」「旅人よ」「Runner」。 何だこのとんでもないセトリは。バックスクリーン4連発じゃないか。 これには感謝感激。「涙2」は管理人がまだ小学生の頃にCMソングで流れていた曲で、 汗と涙と青春のど真ん中を歌った傑作楽曲。間奏部分の河合さんのギターソロも最高。 三つ子の魂百までという言葉があるが、まさにこういう曲こそが音楽を大好きになる 原点となった曲であり、一生聴き続け当ブログでも推し続けたいと思えるような曲だから。 「45歳の地図」は今年リリースされたソロアルバム「感謝還暦」に収録された 新バージョンで披露。「♪バリバリまだまだやらせろ 100歳超えまでやらせろ」 この年になってもこんなガツガツした歌を聴かせてくれるんだから最高。 本当に100歳を超えても歌い続けて欲しい。「旅人よ~The Longest Journey」は 猿岩石ユーラシア大陸横断ヒッチハイクの応援ソングとしてヒットした曲でもあり、 人生という名の旅を続ける全ての人達のための名曲。 しかしあれだけお世話になったはずの有吉さんはなぜ会場に花束を贈ってないんですかね? そして「Runner」。中野くんはこの曲を「日本一有名なロックナンバー(当社比)と」 自ら紹介しているようだが、当社比なんて言葉はいらない。正真正銘日本一の名曲だ。 管理人がまだ小学生の頃に運動会で聴いた時になんて素晴らしい曲なんだと、 こういう曲こそが音楽を大好きになる原点となった大傑作楽曲なんだから。 中野くんは今や60歳を過ぎて還暦を迎えても、こんなアスリート魂を感じられる曲を 熱く歌い続けている姿に感動。俺だって人生というレースの途中のランナーであり 今日も走り続けてやるんだ、そして明日もグラウンドを思いっきり駆け回ってやるんだ! って思える。その歌が俺達の希望になる。一生モノの応援歌だ。 アンコールではなんと、スペシャルゲストにデーモン閣下が登場。 これにはステージに出てきた瞬間うおおおおおおおおおおおおーーーっ!!!! まさかこんな形で閣下の歌声を聴けることになるとは!と感激してしまった。 本当は今年10月からあるはずの聖飢魔Ⅱのミサに行くつもりだったんですよね・・・ なので尚更ビックリした。そしてMCでは前所属バンドの「スーパースランプ」から 中野くんと河合さんが脱退した後に、2代目ボーカリストとしてスーパースランプに 加入したのがデーモン閣下だったという話が。かつて中野くんが作詞した曲を 歌っていた閣下が「ミミズのラブソング、名曲だったよね」と言ったのには笑った。 さらにその後には河合さんが閣下に向けて「悪魔なのに礼儀正しいよね」 「ちゃんと敬語を使っている」といったツッコミを入れたのにも笑ってしまった。 確かにデーモン閣下は100058歳で河合さんは60歳、圧倒的に閣下の方が年上なのに、 でも人間界では河合さんの方が先輩(?)ということで敬語らしいから礼儀正しい。 そしてスーパースランプ時代の楽曲で爆風スランプのアルバムにも収録されたことのある 「穴があったら出たい」を2人で歌うという夢のコラボが実現。 閣下がこんなヘンテコな曲を抜群の歌唱力をもって歌う姿は斬新に感じられて面白かった。 聖飢魔Ⅱ結成前はこれを普通に歌ってたというのだから意外にも程がある。 その後には「リゾ・ラバ」が聴けたのも良かった。つくづくこのような ギラついた曲が今のバンドシーンには足りないよなと思うだけに。 ダブルアンコールではまずMCで中野くんが父親との思い出話を語る。 かつては音楽の道に進むことを反対していた父親が、亡くなる直前になって 若い頃の夢は歌手になりたかったということを母親に向けて告白したという話が。 なのになぜ反対したのか・・・「嫉妬?」これにはちょっとだけ笑った。 そんな話の後に、父親に捧げるバラード曲「きのうのレジスタンス」を披露。 最後は最新ソロアルバム収録の新曲「中野サンプラザよ」で締めてくれました。 こんな生涯忘れられない最高のライブを開催してくれて本当にありがとう。 爆風スランプの数多くの名曲が聴けただけでも感激なのに、 加えてスペシャルゲストとの豪華コラボ曲も次々と飛び出したのはもう夢みたいだ。 あらためてサンプラザ中野くんそして爆風スランプは唯一無二のアーティストであると 思い知らされた。これまで当ブログにおいてはサブコンを通してもう10年近く 様々なアーティストの新曲を聴き続け、若手からベテランまでいろんなタイプの バンドに出会い続けてきた。そんな中で自分の好きな歌手やバンドと 似たタイプのアーティストというのは他にも探せば大抵見つかるものなのだが、 唯一未だに出会っていないのが、ポスト爆風スランプ的なバンド。 これだけはおそらく一生現れないのではないかと思う。 前述の通りサンプラザ中野くんみたいなボーカルを擁するバンドってだけでも 今の時代にはなかなか見つけることが難しいのに、それに加えて楽曲の方は コミックソングから社会風刺の効いた曲から熱き青春を歌ったロックナンバーから 感動のバラード曲まで、ここまで喜怒哀楽の全てのありとあらゆるテーマの曲を 歌い尽くし、それでいてメロディが良い曲ばかりのバンドとなれば もう他には現れそうな気がしない。近年の中野くんソロ名義でのCDリリースでは バンド時代の曲を歌うことも多いだけに、それをニューアルバムだと称して 売るという某インディーズバンドみたいな再録商法をするよりも、 爆風スランプを再結成してくれないかと、そして新曲を聴かせてくれないかと あらためて思ってしまった。今の時代でも、いや今の時代こそ輝けるバンドなはずだから。

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