ブログトップ


2020年4月26日日曜日

[CDアルバムレビュー]  Age Factory「GOLD」


Age Factory「 GOLD」
(2018/10/10)

1. GOLD  [公式PV]
2. See you in my dream  [公式PV]
3. WORLD IS MINE  [公式PV]
4. HUNGRY/猿
5. 白昼夢
6. Moony  [公式PV]
7. million  [公式PV]
8. My green friend
9. kicks night
10. TONBO
お気に入り度:★★★★★★★★★ (9/10)



2018年にリリースされた奈良出身3ピースバンド、Age Factoryの2ndフルアルバム。
管理人の地元出身バンドでありながらも個人的に知ったのは割と最近で、2018年の夏に
奈良テレビの高校野球県大会中継のテーマ曲を歌っていたことがきっかけでした。
そして今作を聴いてよくぞこんなバンドが今の時代に出てきてくれたなと感激。

まず1曲目のアルバムタイトル曲「GOLD」の歌い出しを聴いた瞬間、
うおおおおおおーーーーっ!!なんて魂を突き動かされる歌声なんだ!と感動。
ハスキーかつ骨太で、たとえ時折枯れ気味になろうが魂を振り絞りながら放たれる歌声。
近年の若手バンドのボーカルは高くて細い歌声やナヨナヨした歌声が多いと感じるだけに
こんなズドンと男らしいボーカル擁する若手バンドを待ってた!
ボーカルの清水エイスケさんは、ポスト大友康平さんになれるかもと期待したくなった。
つまりは将来的に日本最高レベルの男性ボーカリストになれる可能性があるということだ。
20年後にいすゞのトラックのCM曲を歌って欲しい。さらにはメジャーセカンドの主題歌も。
歌メロの構成はシンプルでありながらも、これほどまで胸に響いた曲はいつ以来だろうか。

2曲目「See you in my dream」は前半の曲の中では比較的ポップ路線でありながらも
歌声の頼もしさは健在で説得力のあるラブソング。「♪快速急行から飛び出して」
快速急行といえば近鉄電車、近鉄奈良線の新大宮駅付近の情景が浮かんでくる曲だなと
子供の頃その近辺に住んでいた者としては思った。懐かしい気持ちにもさせられる曲。

3曲目「WORLD IS MINE」はイントロから重低音の響く演奏がカッコいい曲で
加えて歌詞がスゴい。歌い出しから「♪俺を中心に回る」「♪俺は俺を肯定する」と
これぞ肉食系で男気感じまくり。近年多い草食系バンドとは対照的なまでのガツガツ感、
そこにシビれる憧れる! こちらも1曲目同様に歌メロの構成はシンプルなのにサビの
「♪WORLD IS MINE! しゃー!うおおおーおうおおおーおおー」これだけでうおおおおお!
最高だー!ってなった。俺は俺を肯定する、こんなこと俺も言えるようになりたいなぁ。

4曲目「HUNGRY/猿」も重低音をズシズシ響かせながら疾走する荒削りな曲でこちらも
たまらなくカッコいい。ベースの演奏もキレまくり。それに加えてコーラスの歌声が
「♪ウッホウッホウッホ」と歌ってるように聴こえる。もはや猿を通り越してゴリラだ。
いいぞいいぞ!今のバンドシーンに足りないのはこのような野性味だ。
これからもウッホウッホと野生の王国のテーマ曲みたいな曲も作ってくれることに期待だ。

5曲目「白昼夢」ではこれまでとは一転して音数の少ないバラード系の曲を聴かせる。
浮遊感があって夢の中にいるような気分。サビではそれなりに盛り上がるところも良い。

6曲目「Moony」は2018年夏の高校野球奈良大会の中継テーマ曲にも起用された曲。
この年は第100回記念大会にて奈良大附が悲願の夏の甲子園初出場を決めた年で
決勝戦はとりわけ名勝負だった。サビの「♪教えてくれたのは君さ」や
Cメロで「♪そっと息をして」と歌うところなどは名場面にも合っていると思う。
やっぱり熱闘甲子園の曲を歌う歌手よりも地方大会の中継テーマ曲に起用されるような
歌手の方が好きだなと思った。そっちの方が熱さを感じられることが多いから。

7曲目「million」は迫力のあるロックバラード曲で終盤のシャウトも圧巻。
ライブたと一層スゴいのが想像できる。こんだけ書いておきながら
まだ一度もライブを体験したことが無いので早く行ってみたいんですけどね。
8曲目「My green friend」はギターポップ系の曲かと思うほど今作の中では穏やか。
9曲目「kicks night」もミドルバラード系の曲でイントロのギターのメロディが綺麗。
サビではしっかりとボーカルの魅力が出ていて盛り上がるのは5曲目同様で良い。

10曲目「TONBO」はアップテンポで盛り上がりながらもどこか哀愁を漂わせる曲で
夕暮れの景色が目に浮かぶ。タイトルからして長渕剛さんの曲を連想したものだが
それよりもラストラン感があってアルバムの締めにふさわしい名曲ではないだろうか。

こんな骨のある若手バンドが、それもまさか管理人の地元から現れるとは・・・
さらにはバズリズムにて毎年始めに発表される、バズるアーティストランキングにて
2019年、2020年と2年連続で上位に入っていたのにも驚かされた。
このバンドが本当にバズるようなことが起これば、時代は変わった!!と思えるのに。
ぜひバズって欲しいし、本人達が言う通りに今のバンドシーンに革命を起こして欲しい。
今作のリリース当時にはボーカルの清水さんの髪型までも刈り上げて坊主にするなど
見た目からして硬派でカッコ良くて男ウケするバンドだと思うし、個人的にはやはり
1、3、4曲目が衝撃的だっただけにこのようなラウドロックに近い路線の曲を
多く歌ってくれたら嬉しいなと思ってしまうが、ブレイクできるかどうかとなると
やはり女性ウケしなければいけないのだろうか。やはり今の時代は高い声で中性的で細い
バンドが女性人気を得られるものなのだろうか。中盤以降の曲では優しげな曲も交えるなど
表現の幅の広さも感じられるだけに、幅広い層に届く可能性はあると思いたい。
2020年の4月29日には3rdアルバムもリリースされるということでこちらにも期待ですね。



0 件のコメント: