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2010年2月4日木曜日

[CDレビュー]  東京エスムジカ「World Scratch」



東京エスムジカ「World Scratch」
 (2004/9/22) 

1. 月影のワヤン 
2. 月凪 
3. 泥の花 
4. Standing On the Ground 
5. オレンジの実る頃 
6. Vida
7. World Strut 
8. レンガ通り 
9. 邂逅 
10. 百万年の愛の歌 
11. 月夜のユカラ 
12. 始まりに向けて
お気に入り度:★★★★★★★★★☆ (9.5/10)





ボーカルの瑛愛さんと平得美帆さん、プロデューサーの早川大地さんによる3人組ユニット、
東京エスムジカのメジャー1stアルバム。


この作品を一言で言うならば、美しいツインボーカルのハーモニーによって歌われる、
さまざまな民族音楽の要素を取り入れたポップス作品。
1.2曲目ではしっとりとした、アジアンテイストな楽曲。
3曲目の「泥の花」では、アコーディオンの音が印象的な、ヨーロッパ風のポップス、
5曲目の「オレンジの実る頃」はスパニッシュギターなどの楽器が使われたラテン風ナンバー、
6曲目の「Vida」では、スティールパンという、
トリニダード・トバゴ生まれのドラム缶楽器を曲にとり入れた、カリブ風の音楽。
10曲目の「百万年の愛の歌」はインド方面の音楽が融合したような、大陸的なナンバー
などといったように、まさに、音楽の世界一周旅行といってもいいような、
そんな多彩かつスケールの大きい曲の数々が詰め込まれた作品となっています。
なんというか、本当に旅に出たくなるような曲ばかりですし、
それと同時に、世界はどこまでも広いんだと思わせてくれるような、そんな作品です。


その中でも特に素晴らしいと思った曲は、まずは11曲目の「月夜のユカラ」。
しっとりとした幻想的な雰囲気で、それでいてアジアとヨーロッパが融合したような無国籍、多国籍なサウンド。
こういう曲は、まさに彼らにしか作れないような曲といっていいでしょう。
そして、それをも超えるかのような作品が、2曲目の「月凪」。
どことなくアジアンテイストが漂う、切なくて、幻想的なサウンドと、
ボーカルの2人の声のあまりの美しさ。これらが見事に一体となったバラード。
全てにおいて果てしなく美しい、絶品の名曲です。
最後は、4曲目の「Standing On the Ground」。
全英語詞の作品で、洋楽っぽい、アコースティックな雰囲気のサウンドでありながら、
同時にとてつもなく壮大なスケール感を感じるような、そんなバラード曲。

「Thought life is a journey and journey is life
You journey a very long time
You journey through your prime」
(思っていたよ 人生は旅で旅は人生だと
旅は長く続くし 青春はずっと旅だ)

この言葉は、私の中の人生哲学といってもいいような言葉でございます。
この、旅を続けるという気持ちは、これからも忘れたくないです。


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